バレエ・ダンサー治療

バレエ治療やダンサー治療に関する内容です。

前屈をもっとラクにするための6つのコツ

 

こんにちは。島田です。

バレエ教室のストレッチで、前屈をすることがあるかもしれません。これは前屈できることが、肩甲骨・背中やハムストリングスを使いやすくする近道だから。

でも、いざ前屈しようとすると、
・背中が丸まってしまったり…
・膝裏や付け根、ハムストリングスが痛かったり…
なんてことありませんか?

そこで、今回は前屈をもっとラクにしやすくする6つのコツについてお話します。

 

【はじめに】前屈するときの足幅は?

まず、足を肩幅に足を肩幅にして立ちます。この理由は、ここから歩いたり・走ったりすぐできる位の幅だから。つまり、前後・左右・斜めと動きだせることで柔軟性が増します。

ここから前屈をスタートします。
前屈するときのコツは、次の6つです。

前屈するときの6つのコツ

1前屈するときの倒し方のコツ.004
【コツ1】顔や前を向いたまま or やや上向きをキープして体を倒す
【コツ2】肘(二の腕の骨)を後ろに引きつつ体を倒す
【コツ3】腰は少し後ろに引きながら体を倒す
【コツ4】股関節を支点に倒す(足を前に上げるときの感じ)
【コツ5】膝を伸ばす(後ろに押し出すのではなく、ふくらはぎをアキレス腱に近づける感じ)
【コツ6】足の指が動かないように or 指を伸ばす

では、なぜ、それぞれのコツが前屈をやりやすくしてくれるのか、掘り下げてみていきましょう。

 

コツ1.顔や前を向いたまま or やや上向きをキープして体を倒す

顔を始めから下に向けてしまうと、腰椎がロックされて腰が曲がらない・骨盤後傾する原因になります。この状態だと、前屈がしづらいです。

なので、顔は前を向いた状態をキープ or やや上向きかなくらいのまま体を倒していくことが、背中を曲げずに伸ばすコツです。

目安は、50cm〜1m先を見ながら体を倒すイメージです。

 

コツ2.肘(二の腕の骨)を後ろに引きつつ体を倒す

これは、肩甲骨が外側にズレて、背中が伸ばしにくくなるのを防ぐためです。

バレエでは「肘が落ちる」という表現を使いますが、肘が曲がりきったり、伸びきった状態だと、腕は体幹を支えることができません。この状態で前屈をすると、背中が丸くなります。

つまり肘の位置をいい位置にキープすることで、前屈で体幹を支えることができるんですね。

肘〜二の腕(上腕骨)を後ろに引くようにすることで、腕〜骨盤までつながる広背筋が働いて、背中を伸ばすのをサポートしてくれます。

 

コツ3.腰は少し後ろに引きながら体を倒す

これはペアでやるとわかるのですが、誰かに腰を支えてもらうか、少し後ろに引いてもらいながら前屈をしていくと、余計な力が入らないのでスムーズに前屈しやすいんですね。

お尻を下げずに腰を引いたまま体を前に倒すようにすると、骨盤も立ちやすいので、【コツ4】にあるように股関節を軸に体を前に倒しやすいです。こうすることで、前屈したときに足の付け根が痛いのを防ぐことができます。

 

コツ4.股関節を支点に倒す(足を前に上げるときの感じ)

前屈する時って、よく股関節から折り曲げるって聞いたことありませんか?
でも、どうやれば股関節から曲がるのかわからないことありません?^^;

この時の使い方は、足を前に上げるときと似ています。この時、腸腰筋(ちょうようきん)を使います。こうすることで股関節を前に曲げながら、体幹を折ることができます。

ただ、脚を支えながらでないと、お尻が下がって股関節が使えないので、後ろに倒れそうになります。次の【コツ5】とセットで行うことでより効果的になります。

 

コツ5.膝を伸ばす(後ろに押し出すのではなく、ふくらはぎをアキレス腱に近づける感じ)

膝を伸ばそうとしてやりがちなのが、膝を後ろに押し出すこと。こうすると、脚を支えられないだけでなく、もも裏のハムストリングスや前ももの大腿四頭筋に余計な緊張が加わります。膝裏が痛かったり、前屈するときに足がしびれる原因になります。

膝を伸ばす時は、【コツ4】の腸腰筋を使いながら、ハムストリングスを上に、ふくらはぎをアキレス腱に近づけるイメージでストレッチすると、伸びやすいです。

 

コツ6.足の指が動かないように or 指を伸ばす

これは体が硬い人に多いんですが、前屈しているときに、気づかず指が浮いたり動いてしまうんです。こうすると、体が支えきれず、グラグラして固まってしまう人は多いです。

指先まで床にペターっと着いた状態で行うか、つま先(足の指)〜かかと伸ばすようにしながら前屈すると、体の後ろ側全体が伸びやすくなります。

 

まとめ『できるところから1つずつ』

いかがだったでしょうか?「前屈するためにハムストリングスを柔らかくしよう!」と、むやみにモモ裏をギューギュー伸ばすと、後で痛めた時にかえってストレッチしにくくなります。

ぜひ、今回のコツを使って、できるところから前屈を改善してみてください^ ^

 

O脚 原因

【バレエを踊る人向け】O脚になる5つの原因と、自分でできる改善法

こんにちは。島田です。

 

バレエを踊っていて、O脚が気になることってありませんか?

 

O脚って何?

一般的なO脚(内反膝)は、両膝が外側に曲がって、左右のくるぶしをつけても膝の内側がつかないことをいいます。

バレエでは、
6番や1番ポジションで膝がつかなかったり、膝が曲がりやすかったり、外側体重になってふくらはぎの外がパンパンになったり…と踊るときに困った症状を起こします。

 

 

もしかしたら、あなたも一度は経験があるかもしれませんね。
O脚について、バレエの動きで気をつけたい部分や、自分でできる改善法をまとめました。

だいぶボリュームあるので、一般的なO脚の原因や検査、悪化する要因については、図にまとめておきます。
O脚 原因

バレエのO脚に関係する部分は 4.バレエO脚の場合は? からどうぞ^^

 

 

1.O脚の原因


O脚には、問題ないものも含めていくつか原因があります。

 

 

1-1.問題がないタイプ

①生理的O脚

赤ちゃんは、ナチュラルでO脚ですが、これは異常ではありません。(生理的O脚といって、歩き出していくと自然に矯正されて治っていきます)

見分け方は、2歳以降徐々にO脚が治っていくかどうかです。(6歳くらいにむけてX脚になっていく)

 

 

1-2.問題があるタイプ

②靭帯の異常
③ケガの後遺症
④先天性の骨の異常(遺伝性)
⑤後天的な骨の異常
⑥筋肉の使い方のアンバランス

 

 

2.O脚の検査

簡単な検査だと、気をつけの姿勢で、指が膝の間に何本入るか(2本、3本、4本)確かめたりします。

変形性膝関節症など、骨の変形をしっかり調べるなら、レントゲンで膝周りの骨を確かめた方がいいです。
なぜなら、見た目はO脚っぽくても、骨の変形がないことがあるから。外側体重で骨盤が広がっているときは、お尻が大きくなって、太ももが寄せられません。

また、身長があまりに伸びない場合は、ホルモンの問題(くる病など)のことがあるので、内分泌検査をするケースもあります。

 

 

3.O脚の悪化する原因

・年齢(変形性ひざ関節症)
・外側に体重がかかることが多い
・外側体重で歩く、座る
・つま先が外に開いたまま歩く

変形性ひざ関節症(OA)など、骨の変形を伴うものでない場合、多くは外側に体重をかけることで悪化します。

ここまでは、いわゆる一般的なO脚の話でした。
では、バレエ教室でO脚を注意されるときはどうなってるんでしょうか?

 

 

4.バレエでのO脚の場合は?

 

 

バレエ教室でO脚(以下、バレエO脚)を注意されているときは、外側に体重が乗って膝が外に乗っていることや、ターンアウトで1番ポジションにしたときに膝がつかないことをO脚と言っていることが多いようです。

これは、レッスンでの体の使い方や筋肉の使い方がうまくいっていなかったり、無理に使って膝やお尻太もも(外側)に負担をかけることで、アライメントがズレて起きます。

 

 

4-1.バレエO脚の症状

見た目の問題もあるかもしれませんが、踊るときに影響するものが多いです。

膝が外に開くので、
・1番ポジションにしたときに膝がつかない

外側体重になるので、
・片足バランスがとりづらい
・ルルベでカマ足になる
・すねの外側が張る
・アキレス腱や足首、ふくらはぎが痛い

などなど。

 

 

5.バレエO脚になるメカニズムと原因

 

 

 

5-1.バレエO脚のメカニズム

 

 

練習中に、得意なところ苦手なところの差によって、使っている筋肉のアンバランスがでることで起こります。
あと、本来使わないといけない部分をはしょったりしても、フロアで踊るときに無理がかかるので、やはり外側の筋肉に負担をかけます。
O脚 バレエ

骨盤(上)が横に広がる
↓↑
股関節が内側へ向いて外へズレる(大きい筋肉でターンアウトすることに)
↓↑
膝(大腿骨の下側、すねの上側)がねじれて外へ
↓↑
すねの横の筋肉が張って疲れやすくなる
↓↑
足首がカマ足やバナナ足っぽくなる

 

 

これは、どこからスタートしても起きます。

つまり、
・膝が曲がったままのターンアウト
・足首からターンアウトして股関節が開かない
・外側体重で、すねの外側の筋肉が張る
・骨盤がズレる
……

などなど、重心が外側にズレることは、バレエO脚を起こす原因になります。
バレエ 外側重心
それぞれの原因を詳しく見ると…、

 

 

5-2.原因1:無理なターンアウト

 

 

これは、5番や4番で無理やり形を合わせようとして、足だけそろえようとするとなります。
このとき、無理なターンアウトになってると、膝は曲がるはずです。

ターンアウトしてるとき、膝の向きとつま先の向きがズレているときは要注意です。

以前、大人からバレエを始めた方には、ひざ下まで外に開くせいで股関節が開きにくくなるというお話をしました(参照:ターンアウトでよくある2つの間違い

それは、今回のO脚になるメカニズムが関係しています。
床が押せてない状態で、無理に足先をそろえると膝が曲がるので、これを繰り返すとO脚になるからです。

ちなみに、バレリーナの場合、大きい筋肉ではなく内側の筋肉を使ってターンアウトしているので、脚(股関節〜足首)まで一本で回せるので、膝が伸びたままです。なので、ひざ下がねじれることはありません。

また、仮にO脚だったしても、バレリーナの場合、踊るときはそう見えないように自分でコントロールしています。

 

 

5-3.原因2:足首から先にターンアウト

 

 

無理なターンアウトのきっかけになりやすいのが、足首から先に回すことです。

こうすることで、本当は股関節が回りたかった分を足首が使っているので、股関節の可動域が制限されちゃうんですね。

・仰向けに寝ると、つま先が開く
・ふくらはぎが太い
・座るときは内股にしづらくてガニ股のが楽

どれかに当てはまった人は要注意です。

 

 

5-4.原因3:反り腰

反り腰ってどんな状態?.025
O脚と反り腰って、一見関係なさそうですよね。
たしかに、反り腰になって腰が反っているのが問題ではありません。

反り腰は、腰の問題に思いがちですが、体の前後方向のゆがみなんですね。
そのバランスをとるため、膝が曲がりやすかったり、前ももが緊張したりします。この状態でターンアウトすると、内側の筋肉を使いづらくなります。(参照:バレエで反り腰を注意される理由

猫背の場合も、この前後のゆがみパターンで、O脚になりやすくなります。

 

 

5-5.原因4:内転筋と外転筋のバランスが悪い

ダンサー 内転筋

内転筋が働くことで片足でバランスが取りやすい


内転筋が弱いとO脚になりやすいと言われますが、実際は、外転筋(がいてんきん)と内転筋のバランスが悪ことでO脚になります。

つまり外転筋が強すぎる、あるいは弱いときもO脚になるんですね。

以前、片足でバランス取るときは、内転筋と外転筋(中臀筋)で骨盤を安定させているというお話をしました。(参照:ダンサーにとって内転筋がなぜ大事か

O脚だと、膝が外に抜ける分、内側重心をキープできずに外側重心になります。

そして外側重心を内に入れようとして、親指を痛めることもあります。

 

 

5-6.原因5:外反母趾(がいはんぼし)

 

 

外反母趾の場合、親指に体重をかけにくいです。
なので、かばって足首がカマ足っぽくなります。

すねの外側が張って、体重が外にかかりやすい分、O脚になりやすいです。
これは、外反母趾なくても親指が痛い場合は、同じように痛い側の足がO脚になりやすくなります。

 

 

 

6.バレエO脚を改善する方法

 

 

遺伝性(先天性)のO脚や、変形性膝関節症で骨変形が起きてなってしまったO脚と違い、バレエO脚は改善ができます。
理由は、ほとんどが筋肉の使い方やクセ、アンバランスからきているからです。

なので、一番いいのはレッスンを正しく受けること…ですが、どのへんを意識すればO脚改善に使えるのか、お話します。

 

 

6-1.レッスンやレッスン前のO脚改善

 

 

バレエのレッスンを受けるときや、受ける前にほんの一手間くわえることで、O脚改善に近づきます。

例えば、

 

 

①内転筋を伸ばしたまま使う

バレエ O脚 改善

 

 

2番ポジションから4番に移るときなど、内転筋を縮めずに伸ばしたまま使うシーンがあります。


また、2番で足を開いた位置から足を寄せるのも、外転筋と内転筋を両方使えるので有効です。(参照:ダンサーにとって内転筋がなぜ大事か

 

 

②プリエで立つときに5秒かけてみる

プリエで戻るとき、一気に戻ろうとすると、背中が引き上がりません。
そうすると、股関節がインに入って膝が伸びないんですね。(O脚のメカニズムが発動)

プリエは、股関節を動かすことで背中を伸ばす運動です。
立ち上がるときに、膝が伸びきるまで待つことで、背中が伸びて股関節が開きます。

ただ、この背中を感じるところまで待つには、レッスンでは時間の関係上難しいと思います^^;
レッスン前にプリエするときに5秒かけて戻るようにしてみてください。背中の伸びが感じられたらうまくいってます。

 

 

6-2.日常生活でのO脚予防

 

 

①外側体重を直す丹田ウォーキング

丹田ウォーク
これは体の中心を意識しながらあるくことで外側体重を直す方法です。

「ヘソ下の丹田(たんでん)に力を入れろ」って聞いたことありますか?
東洋医学では、気の集まるところとされています。

丹田ってヘソ下だけのイメージですが、実は上・中・下3つあるんですね。
三丹田

 

上丹田(眉間の高さ)
中丹田(胸の真ん中くらいの高さ)
下丹田(ヘソ下の高さ)

 

 

この3つを意識しながら歩くことで、自然と重心が中心によってきます。

いきなり3つは難しいと思うので、まずは、へそ下の高さから足だと思って歩くところからスタートしてみてください。それだけで歩くときに使う筋肉が変わります。

慣れてきたら、胸の真ん中から足→眉間から足と…徐々に足と思う位置を長くするのがポイントです。

ちなみに、5番ポジションは鎖骨や首のつけねくらいから足だと思って使うと入りやすいです。(参照:5番に入らないときに意識したいポイント

 

 

O脚に関係する部分のツボ押し

O脚 ツボ

 

今回は、O脚で負担が増える筋肉に効くツボを紹介します。

①前ももの筋肉(外側広筋・がいそくこうきん)
伏兎(ふくと)付近

【刺激の入れ方】
触れてから5秒くらいかけて押していくか、押さえたまま10秒くらいおくのがポイントです。

②内転筋(ないてんきん)

陰包(いんぽう)付近
血海(けっかい)付近

【刺激の入れ方】
触れてから5秒くらいかけて押していくか、押さえたまま10秒くらいおくのがポイントです。(×3回)
ツボ太もも

 

 

③ハムストリングス
・くるぶしの下(真下後ろ

【刺激の入れ方】
皮膚を引っ張りながら前後に動かす。
ここは、ハムストリングスをゆるめる特殊ポイントです。それぞれの色の場所に対応しています(参照:ハムストリングスが硬い意外な原因)。
ツボ ハムストリングス

 

 

④ふくらはぎと足

三陰交(さんいんこう)〜陰陵泉(いんりょうせん)

【刺激の入れ方】
この範囲で痛いところを見つける。見つけたら両手で骨をつかむようにして両親指で5秒かけて押す(×3回)
ツボ三陰交

太衝(たいしょう)
これは外反母趾など、親指が踏めないせいでアライメントが偏ったときに使います。

【刺激の入れ方】
押さえたまま親指に向かって圧をかける。そのまま15秒くらいおくのがポイントです。(×3回)
ツボ太衝

 

 

③インソール(足底板)でウォーキングサポート

 

 

ちなみに、器具を使うのであれば、普段履いてる靴にインソール(足底板)入れて足のアライメントを直すのもアリです。慣れるまで、土踏まずに違和感や、アライメント修正で起こる疲労はありますけどね。

もしインソールを入れるなら、オススメはソルボです。種類が豊富で外反母趾がある方用もあります。(参照:メーカーのホームページ・快適生活インソール

 

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

O脚は、太いお尻や太もも、外に広がった膝で美脚を邪魔するだけでなく、バレエを踊るときにやりづらさの原因になります。

レッスン前や、日常生活で少しずつO脚を改善することで、脚痩せはもちろん、回転系やバランスが取りやすくなりますよ^^ぜひ

 

 

P.S.
バレエの動きは、それ自体にきちんと解剖学的な意味があります。
無理して使ったり、本来使うべきところをはしょると、その分だけ負担が増えて痛みや硬さの原因になることもあるんですね。

せっかくバレエを踊るなら、楽しく綺麗に踊りたいですね^^

 

 

 

 

バレエ 整体 東京

バレエ 内転筋

ターンアウトするときの内転筋の役割は?

こんにちは。島田です。

バレエ教室で踊っているときに、

「もっと内もも使って!」
「内転筋が弱い…」
「かかとや内ももを前に押し出して!」

って聞いたことありませんか?

『内もも大事なんだろうな〜』とはわかっていても、どう大事なのかハッキリしにくいかもしれません。

そこで、今回は、ダンサーにとって内ももの筋肉がなぜ大事なのか、内転筋にはどんな種類があるのか、内転筋を使えるようにするにはどうするのか、についてお話します。

 

 


 

 

内ももの筋肉ってどこ?

バレエで内ももの筋肉というと、どんなイメージですか?
いわゆる『太ももの内側にある筋肉かな?』と思うかもしれません。そして、実は『太ももの裏側のことも内もも』と言っていたりします。

つまり、バレエで内ももの筋肉と言ったときは、次の2つを言ってることが多いです。

 

 

①内転筋(ないてんきん)
②ハムストリングスの一部

 

 

内転筋は、パラレル(つま先まっすぐ)で立ったときに、太ももの内側にある筋肉です。

そして、ハムストリングスは太ももの裏の筋肉ですが、足をきちんとターンアウトしたときは、ここが内ももになっています。これは感覚的な話ではなく、きちんと本にも載っています。

 

 

脚をターンアウトした時に、「内側の筋肉」とよばれるのが「ハムストリング」という筋肉です。

引用元 『インサイドバレエテクニック』大修館書店 より抜粋

 

 

今回は、このうちの内転筋について、掘り下げてお話します。

 

 

ダンサーにとっての内転筋が大事な理由

 

 

股関節を内転する(内側に寄せる)筋肉には、種類あります。

①いわゆる内転筋のグループ
②大臀筋(だいでんきん)などの内転に関係する筋肉

内転筋の働きは、両足を引き寄せることです。

この内転する働きがダンサーにとって大事な理由。

 

 

それは、体の軸を作る役割があるからです。

 

 

例えば、片足立ちでいろいろ足を動かすポーズがあるとき、中臀筋(ちゅうでんきん)などと一緒に働いて骨盤を安定させます。内転筋と外転する筋肉のバランスが悪いと、骨盤がズレて軸足が使えません。

ダンサー 内転筋

内転筋が働くことで片足でバランスが取りやすい

軸や、バランスを取るには内転筋が必要なんですね。

ちなみに、大臀筋は、いわゆる解剖学的に名前のついた内転筋じゃありません。でも、大殿筋の下側は股関節の内転もしてくれるんですね。

しかも、大殿筋は、筋肉のつながりで脊柱起立筋ともつながっています。なので、内転筋の仕事である体の軸を作るという意味では結構重要です。(参照:ターンアウト徹底解説

 

 

内転筋のグループにはどんな種類がある?

 

 

いわゆる内転筋には、5つの筋肉(大内転筋、長内転筋、短内転筋、恥骨筋、薄筋)があります。
正直、バレエを踊るに当たって名前は覚えなくてもいいです^^;

基本的な働きは、先ほどお話した通り、脚を寄せること。

でも、それぞれ付いてる位置が違うので微妙に役割が違います。なので、それぞれのキャラがなんとな〜くわかると、役立つシーンもあるんですね。

例えば、具体的なシーンでいうと、

・足の付け根(ソ径部)が痛いとき → 長内転筋にトラブル
・膝が曲がるとき → 薄筋が縮んでる
・骨盤が前傾してしまっているとき → 薄筋、恥骨筋

などなど。

なので、ここでは、それぞれの特徴をサラッとお話します。場所だけでもイメージできると何かあったときに対応しやすいですよ。

 

 

①大内転筋(だいないてんきん)

特徴は
前:内転筋として働く
後ろ:ハムストリングスの一部として働く
(アラベスクやアチチュードで使ってる・後述)

 

 

②長内転筋(ちょうないてんきん)
③短内転筋(たんないてんきん)

特徴
ソ径部の痛みの原因になりやすい(特に長内転筋)。

 

 

④恥骨筋(ちこつきん)

骨盤の前にあるため、大腿骨を恥骨に引き寄せる(屈曲と内旋)

 

 

⑤薄筋(はっきん)

特徴
股関節と膝両方に働く
(下肢が固定された状態で)骨盤の前傾

 

 

ターンアウトのとき、内転筋グループは何してる?

 

 

では、ターンアウトするときに内転筋はどうしてるかというと…。

主に、ターンアウトで股関節を開くときに、外側の筋肉で開かないように足を寄せて、お尻の奥にある筋肉(深層外旋筋・しんそうがいせんきん)を使いやすくしています。(参照:ターンアウト徹底解説

また、ターンアウトしたときの内ももを前に押し出すのも内転筋たちの働きです。

それ以外にも、こんなところで内転筋が関係します。

・足を前に上げるときに使う
大内転筋以外の内転筋(恥骨筋、長・短内転筋、薄筋)は、ターンアウトした状態で足を前に上げるときに腸腰筋と一緒に使います

・足を後ろに上げるのに使う
じゃ、大内転筋はどうしてるかというと、ハムストリングスの一部として足を後ろに上げるときに使います。
しかも、ただ後ろに上げるんじゃなく、内転筋として足を引き寄せるので、アラベスクやアチチュードで足が外に開くのを防いでくれてるんです(ありがとう大内転筋!)。

 

 

内転筋が使えないデメリット

 

 

内転筋の働きは、足を引き寄せて、体の軸を作ることです。

なので、内転筋が使えないと、
・膝が外にいく
・体の軸が作れない

というバレエに限らず、踊りをする上で困った状態になります。


どう困るのか?
具体的には、次の5つの症状が起こりやすくなるってことです。

①片足バランスがやりづらい・軸足が弱い
②骨盤がズレる
③股関節を動かす感覚が鈍くなる(動きが硬くなる)
④O脚になる、膝が曲がる
⑤膝痛、腰痛

 

 

内転筋を使えるようにするには?

 

 

「内転筋が使えた方が踊りにプラスなんだな〜」とか、「だからやたらと内転筋を注意されるんだ」というのがなんとなくイメージできてきたかもしれません。

で、ここで、『内転筋の筋トレをしよう』でもいいんですが…

いわゆる縮めて使う感じだと、膝が曲がってターンアウトしづらいです。
内転筋を活かして、股関節を小さく回してターンアウトするにはどうすればいいでしょうか?

実は、バレエのレッスンのなかに、『内転筋を伸ばしながら使えるシーン』がちゃんと用意されているんですね。

例えば、
・2番ポジションから4番に移るとき(このときは、腸腰筋も一緒に使います)
・タンデュで伸ばした足を戻すとき(1番でもそうだし、特に5番で横から戻すときなんかまさに)
・ロンデを膝を曲げずに行うとき
・デガジェ

などなど、ことあるごとに内転筋を使うシーンがあります。

なので、まずはここを意識しながらやるのがオススメです。
筋トレは、必要なら先生が勧めてくれます。

もし内転筋を伸ばしたまま使う練習をするなら、レッスン前に
2番ポジションをきちんとやった後に、3番ポジション(かかとを軸足の土踏まずにつける)にするのがオススメです。

2番ポジションを先にやるのは骨盤を安定させるためです。(参照:ターンアウトをサポートするズレない骨盤

2番→3番は、内転筋を使う良い運動ですが、最近のレッスンでは省略することが多いですから。

 

 

まとめ

 

 

さて、いかがだったでしょうか?

今まで、バレエで内ももの筋肉(内転筋)が大事だとは知っていても、なんとなくモヤっとした感じだったかもしれません。

特に、片足でバランス取るのが苦手なら、内転筋はマストなので、少しでもレッスンで活かせる形で伝われば何よりです^^

 

 

 

 
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