バレエとケガ

バレエ 三角骨障害

三角骨障害、手術する前に知っておきたいこと

こんにちは。島田です。

ジュニアのバレリーナに

「ポアントでかかとが痛い」
「アキレス腱のあたりが痛い」

と言われたら、

「一度レントゲン撮ってもらってね」

と言います。
その理由は、その痛みの原因に三角骨がからんでないか確かめるためです。

「三角骨?」

って聞きなれない人もいるかもしれませんね。
ポアントで踊る人にとっては、けっこう大きな問題です。
ほとんどはきちんと対策することでなんとかなりますが、深刻なケースでは手術する場合もあります。

今回は三角骨障害について、手術を検討するまえに知っておいてほしい事をまとめました。
 

三角骨障害って?

 
足首の後ろで、
骨や、骨のかけらが挟まって
炎症を起こして痛くなることをいいます。
バレエ 三角骨障害
・ポアントで立つと痛い
・長時間つま先立ちすると痛い
・つま先が伸びきらない

というのがよくある症状です。
この症状、バレエを踊る上ですんごい邪魔ですよね?
これが起こる原因って一体なにかというと…
 

三角骨ができる原因

 
多くの場合は、足首のなかにある距骨(きょこつ)という骨の後ろ側が疲労骨折して起こります。

「疲労骨折?!」と思うかもしれませんね。
意外と気づかずになってるケースって多いんです。

ほかにも、距骨の変形で関節にはさまって痛いこともあります。
まれに、踵の骨が変形して同じような痛みを起こすケースがあります。
 

三角骨障害のダメージが悪化する2大要因

 
三角骨があっても痛くないケースもあります。
ただ、この2つをやると、はさまってる部分に負担が強くかかって痛いんですね。
それは…

①後ろ体重になってる

例えば、体重が後ろにかかると骨盤が保てません。
体重を支えられず、負担が足首にくるため、痛みが出やすくなるんです。

②トゥシューズがきつい。ポアントの角度が広がる

トゥシューズに関しては、靴選びなどでも対策ができます。
痛みを起こさないためには、後ろ体重にならないような対策が必要です。
 

バレエにおける三角骨の痛み対策は3つ

 
優先度の高い順番に
①間違った体重のかけ方を直す
②骨盤周りの強化(前もも、内転筋、殿筋)を強化
③足を強くする

です。

まず、間違った体重のかけ方を直す必要があります。
これは身体能力が高い人に多いんですけど、間違ってても無理やり立てちゃうんですね。
立ててるうちはいいんですけど、今回の三角骨のように、筋力でカバーできない障害もあります。
ルルベするときに、足からギュッと立っていたなら、頭からすっと体を持ち上げるように修正してあげる必要があります。

体重のかけ方がOKになったら、骨盤周りを強化します。
骨盤周りが安定すると、足にかかる体重がブレにくくなるので足首の負担が減ります。

足を強くするが最後なのは、間違った使い方で足を強くすると、ふくらはぎがギュッとなって痛みがさらに増すからです。
上の2つができてる状態で足裏を強くすると、支えがしっかりできて痛みが減ります。
 
 
三角骨の痛み対策がきちんとできると、前より踊りは上手くなってるはずです。
体重のかけ方が正しくなって、
骨盤周りが安定して、
足裏が強くなるんですから。

なるべくこういう状態にはなりたくないと思いますが、踊りをさらにレベルアップさせるチャンスと思って対策に取り組んでみてください。
 
 
 
P.S.
(もし手術するなら…)
三角骨障害は、多くの場合で手術の必要はありません。
でも、今回紹介した対策を散々やった上で、それでも難しい時は手術を考える必要があります。

その時、大切なのは術後のリハビリです。

参考までに、三角骨障害の手術をした時の術後リハビリはこんな流れで進みます。

手術後すぐに
①ポアント動作のリハビリ
この時、最初はリハビリの先生に動かしてもらいます。
それからちょっとずつ自分でもやっていきます。

手術後3日くらいで
②体重をかけないでフレックス
これは手術で切った部分が固まらないようにする運動です。
これやらないと、固まって動かない足首になり、プリエができなくなります。

③フレックスで体重をかけ始める
②のフレックスの角度がある程度OKになったら体重をかけ始めます。

手術後2週間〜1ヶ月
④手術の傷がふさがり始めたら
バーでプリエをし始めます。

これまでのフレックス運動で関節の可動域がちゃんと残ってれば、ここからさらにフレックスする可動域を増やすことができます。

 

…………

………
…と、リハビリの流れまで紹介しましたが、手術しないで直せるケースの方が多いです。
もちろん、手術して痛みがなくなるケースもあります。

でも、手術して三角骨を取り除いても、間違った体重のかけ方を続けていれば痛くなります。
また、手術後はどうしても足首の感覚が鈍くなり、足は弱くなります。
よっぽどのケース以外は、なるべく手術しないで直せた方が良いなというのが正直なところです。

バレエ ポアント

バレエ ハムストリングス 怪我

気をつけたいハムストリングスのケガ|4つの原因と対処・治療

ここのところ、ハムストリングスのケガでいらっしゃる方が多いです。
「発表会前で気合いが入り過ぎて(×_×;)」「ストレッチし過ぎて…」など起こり方にはいくつかパターンがあります。

そこで、今回はハムストリングスの怪我について、よくみる4つの原因と対処・治療について紹介します。
 

よくみる4つの原因

 
1.冷えた状態でのストレッチ
実は、ストレッチのし過ぎで傷めるケースがあります。その場合、考えられるのがコレ↑。
皮膚が温まっても筋肉の深い部分が温まっていなかったり、汗をかいた後で冷えているときにストレッチを勢いよくやると起こります。

2.股関節を使うテクニック
グランバットマン、パンシェアラベスク、2番に脚を上げたときなどに起こりやすいです。

3.体重が後ろにかかった状態で動かす足を上げたとき
2.と関係します。体重が後ろにかかったときに骨盤を支えきれないことが原因です。
骨盤をしっかり保たないと、股関節まわりがうまく使えません。ハムストリングスの上側が無防備になるのでケガしやすくなります。

4.ターンアウトし過ぎ
ターンアウトのし過ぎで、内側のハムストリングスに負担がかかります。この負担は、外側のハムストリングスを使えなくします。そのため、急な動きに外側のハムストリングスが対応しきれずケガしやすいのです。
 
 

対処・治療は?

□腫れ・熱感がある ▶ 腫れてる部分を冷やします

□腫れがおさまったら
(1)痛みをとる ▶ 鍼(吸い玉)、超音波、干渉波
超音波や干渉波は整形外科や接骨院などで受けられます。
(2)筋トレ(リハビリ的に少しずつ)
(3)テクニックの見直し

特に気をつけた方がいいのは「ハムストリングス上側」のケガです。上側のケガは治療に時間がかかります
あと、
・痛みが長期間続く(3ヶ月以上)
・慢性的
・しょっちゅう再発する
場合は、治療と平行して(3)のテクニックの見直しが必要です。体の使い方に問題があるとやはり治りません。
 
 
ハムストリングスのケガは、ダンサーさんにとってかなり痛手です。(治療期間や、その後のリハビリなど)
なるべくケガをせずに踊れるよう、体を大事に使ってあげてください^^

バレエ 膝 ケガ

膝をケガしてから本番で踊れるようになるまでの3週間 その3

バレエ 膝 ケガ
前回の火鍼で膝の可動域はほぼ問題ないところまで回復しました。ただ、動き良過ぎて練習中に痛みが出るので、今回は痛み止めの治療を。

以前、紹介したように足のツボは膝にも影響します。痛い部分に対応する足のツボにお灸をすえました。
膝痛 お灸

また、膝の負担を減らすために腰の治療も加えて、軸ブレを防止。これで本番までその都度修正しながら膝の鍼治療をしました。

気になる結果ですが、本番は無事踊れるようになりました。ケガから本番に間に合ったというのも嬉しかったのですが、もっと嬉しかったのは周りのダンサーさんから「どこを怪我してるの」と言われたと感想をいただいたことです。踊っている人たちの視点で違和感がないレベルまで回復してくれて良かった…と。

写真は本番の発表会チラシです。
青山ダンシングスクウェア 発表会
今回ここまで早く回復できたのは、
・ややリスクの高い方法(火鍼)にチャレンジしてもらえたこと
・週2回細かな修正を加えることができたこと
そして、何よりもご本人が治すために全力になってくれたこと(治療の結果報告、火鍼を選択するなども含め)が大きな要因だと思います。

やっぱり一番効果があるのは信頼関係ですね。