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座りすぎで腰が痛くなるタイプの腰痛対策ストレッチ

こんにちは。島田です。

今回は、拙著『体が思い通りに動くバレエ整体(かんき出版)』の補足で、「座りすぎで腰が痛くなるタイプの腰痛対策でおすすめのストレッチ」と「ちょっとしたコツでストレッチしやすくする方法」について解説します。

在宅ワークで座りすぎて腰痛に?

 

在宅ワークで『座る時間が増えた』って方、多いと思います。
それで、長い間座ってると、こんな感じに足組みたくなりません?

そして、こんな感じで座り続けていると、あるとき、「なんか腰がダルいな」と思ったり、椅子から立ち上がったときに「腰が痛いな」って経験ある人もいるかもしれません。

このタイプの腰痛にはダルい側に肩こりは太ももの張りも

 

さらに、「腰がダルいな」と思う方は、肩こりや腱鞘炎ぽい痛みがあったり、人によっては太ももの外側が張ってくるなんてこともあると思います。

これは、座ってるときの体重のかけ方が右と左で違っているせいで、筋肉のバランスが崩れて固まって凝ってくるからです。

そんなときにオススメのストレッチについて、今日はお話します。

座りすぎの慢性腰痛に『体を横に曲げるストレッチ』

ステップ1:腕をねじる

先に二の腕を内側に回してから、小指から巻き込むように外側にねじり返します。
こうすることで、脇まで絞られて体幹が安定するんですね。

ステップ2:肋骨と骨盤を押さえる

ステップ1でねじった手のまま、ろっ骨と骨盤を手のひらで押さえます。

肋骨と骨盤を体の中心に寄せるように押さえます。

これは、このあと体を横に曲げるときに体幹が崩れないように固定するためです。

ステップ3:体を横に曲げる

そこから、体を横に曲げていきます。

横に曲げていって、普通に止まる所まできたら息を吸います。

息を吸ったら、息を止めて体をさらに曲げます。
こうすることで、肋骨がアコーディオンの蛇腹のように開くイメージで体が曲げやすくなります。

そして、そこから息を吐きながら、さらに体を横に曲げます。
息を吐きながら行うことで、腹筋が使われて体が曲げやすくなるんですね。

流れでいうと、
曲げる→曲げづらくなったら息を吸う→息を止めて曲げる→息を吐いて曲げる

コレで、体幹を支えるのに使う筋肉を効率よく使って整えられます。

このストレッチの仕組み


この体操の仕組みは、バレエのなかにでてくる体を横に倒す動き(横カンブレ)が元になっています。

骨盤の高さを変えずに横にスライドすると、骨盤をスライドした分だけ上半身が横に曲げやすくなります。

このとき、お尻がズレてしまうと足の付け根に負担がかかっちゃうんですが、床を押す力で骨盤と脚が斜めにならずにまっすぐでいられると、その分体の横がストレッチできるというわけです。

さらに頭の方向に伸びるようにすると、横に曲げられる範囲も増えます。

バレエではこの仕組みを使って、つま先立ちで立ちやすくしたり、片足で立ったときのバランスを取りやすくしています。

やっていて「お尻が横にズレちゃうな」とか、「付け根が痛いな」と思う方は、脚が体を支えきれてないサインですので、体を横に曲げる前に、軽く膝を曲げてひざ裏を伸ばしてから、上半身を曲げるようにすると良いです。

また、いきなりたくさん曲げようとせず、腰に痛みのない範囲で行ってください。体幹が丈夫になって腰の負担がへるほど曲げやすくなります。

まとめ

 

さて、今回は、「座りすぎで腰が痛くなるタイプ」の腰痛対策でおすすめのストレッチ」についてお話してきましたが、いかがだったでしょうか?

体を横に曲げられるようになるだけでも、背骨を動かす筋肉や体幹を支える筋肉が効率よく使われて、腰の負担が減ってきます。ぜひご活用ください。

新刊「体が思い通りに動くバレエ整体」では、他にも、日常のセルフケアから応用編まで幅広く使えるやり方を動画と一緒に紹介しています。

興味を持ってくれた方は、ぜひチェックしてください。

補足情報:体を横に曲げられるのが腰痛対策になる理由

 

ちなみに、補足情報として、なぜ腰のケアで体を横に倒す運動をするのかについてお話すると…。

体を横に曲げたりねじったりすることで、ヨコの腹筋や背筋、骨盤がブレないように支えるインナーマッスルなどに効率よくアプローチできます。

これらの筋肉は、背骨の動きの大部分に関係するので、体を横に曲げたりねじったりできるようにするのは、背骨の動きを効率よく良くするのにコスパがいいからなんです。

慢性腰痛のある方は、体がねじりづらくなる傾向(※1)があります。

体を横に曲げる動きと、体をねじる動きで使う筋肉はかぶってるものが多いので、横に曲げる力をアップさせることで慢性腰痛のセルフケアに活かせるんですね。

では、ここまで読んでいただきありがとうございました!

また次回お会いしましょう。

【参考情報】
※1:湯浅 敦智, 伊藤 俊一,他、『体幹側屈筋力に関する基礎研究』、第43回日本理学療法学術大会、2008