バレエで骨盤底筋が働く3つのメリット

こんにちは。島田です。

骨盤底筋(こつばんていきん)って、聞いたことありますか?

内臓や骨盤の位置を保つのに必要な筋肉です。病院やリハビリの現場だと尿漏れの防止だったり、近年は美容でもクローズアップされています。

今回は、骨盤底筋が踊るときにどう関係するか、メリットを3つまとめましたのでお話していきます。



骨盤底筋(こつばんていきん)って?

骨盤底筋は、骨盤を下から支える筋肉のことです。イメージは、ハンモック。

内臓が落ちないようにキープしてくれたり、姿勢のキープに関係しています。どのように関係するかというと…、


・腹筋と一緒に働いて、動いてる時の体幹を安定させる
・腕(肩)の速い動きをする前に骨盤底筋が働いて、姿勢が崩れないようにする

骨盤底筋の役割

この骨盤底筋が働くことで、踊るときにどんなメリットがあるか?次の3つがあります。 

骨盤底筋が働くメリット①引き上げしやすい

1つ目のメリットは、引き上げがしやすいということです。

IAPを上げる(お腹の力を入れる)ときに骨盤底筋がきちんと働いていると、力が下に逃げないので、重心が引き上がるんですね。

逆に、骨盤底筋が働いていないと、お腹に力を入れた時に、力が下に漏れてってしまうので、重心が下がってしまいます。タックインでお尻が下がっちゃったりとか、出っ尻になってお尻を後ろに出したりと反り腰になったり…いったような状態になりやすいです。

骨盤底筋が働くメリット『引き上げしやすい』

骨盤底筋が働くメリット②ポールドブラしやすい

2つ目のメリットは、ボールドブラがやりやすいってことです。


肩の速い動きの前に骨盤底筋が働くことによって、姿勢が崩れないようにしてくれているんです。腕を横に広げたり、上に挙げたりするときも体幹がちゃんと決まっていないと体を支えきれないので、ぎこちない動きだったり、腕や脚が重たくなるんですね。


骨盤底筋が働いて、姿勢を保つ筋肉をちゃんと使いやすくしてくれることによって、姿勢が崩れないので、腕の速い動きだったり滑らかな動きをやりやすくしてくれています 。

骨盤底筋が働くメリット『ポールドブラがやりやすい』

骨盤底筋が働くメリット③股関節が開きやすい

3つ目のメリットは、股関節が開きやすいってことです。


『骨盤底筋』と『股関節の開き』って、すぐにはイメージつかないかもしれません。骨盤底筋の1つの腸骨尾骨筋(ちょうこつびこつきん)と言われる筋肉は、股関節を開く深層外旋六筋(しんそうがいせんろっきん)の1つの内閉鎖筋(ないへいさきん)という筋肉とつながってます。


イラストでいうと、青く囲った部分ですね。内閉鎖筋は、股関節開く筋肉でも3番目に強い筋肉です。つまり、骨盤底筋がうまく働いて内閉鎖筋がきちんと機能すると、股関節開きやすいんですね

逆に言うと骨盤底筋(腸骨尾骨筋)が働かないと、内閉鎖筋も使いづらくなってしまうので、股関節の可動域に制限が出てしまいます。


まとめ


今回の話をまとめると、

骨盤底筋は…
骨盤を下から支える筋肉で、
・内臓の位置をキープしたり
・姿勢のキープをする

踊りで骨盤底筋が働く3つのメリット
1)引き上げしやすい
2)ポールドブラがやりやすい
3)股関節が開きやすい

この骨盤底筋というのは、普段なかなか意識しない部分でかもしれません。また、今まで骨盤底筋が大事だって知ってた方も、「実は踊りにもこのようなメリットがあるんだ」っていうのがわかるだけでも使いやすいと思いますので、ぜひ明日からのレッスンで活かしてもらえば嬉しいです。


今回お話したように、バレエを踊るとき、骨盤をいい位置に保つのはパフォーマンスを上げる上で大切です。特に子供から踊っている方と大人から始めた方で決定的に違うのも、その骨盤の使い方なんですよね。


股関節 硬い 左右差

股関節の硬さに左右差がある隠れた原因「顔がつかない」

こんにちは。島田です。

バレエを踊っていて、股関節の硬さに左右差を感じることありませんか?例えば、

・ターンアウトするとき、右と左の開き方が違う(右はちゃんと開くのに左は股関節がつまって開きづらい)
・足を上げるとき、右足は上がるのに、左は途中で股関節がつまって上げられない
・片足で立つとき、左足は軸端から上までつながるけど、右足ではどうも足に踏ん張りがきかなくてバランスが取れない

などなど…、もしかしたら、どれか経験があるかもしれません。

股関節の硬さに左右差があると

このように股関節の硬さによる左右差があるままだと、動かせる範囲(可動域)が左右で違ったままレッスンを受けることになるんですね。なので、そのまま続けてるとどうなるか?例えば、

・片方の足だけ太くなってしまう
・足の付け根を痛めてしまう
・振り付けで左右差が目立ってくる
・アラベスクする時も、片方の足は上げようと思っても、力が入んなくて足が上がらない

なんてこともあるんですね。今回はバレエを踊ってる時、股関節の硬さに左右差が出る時の隠れた原因について、お話していきます。



股関節を開く3つのアプローチ

股関節の左右差ができる隠れた原因

では、この左右差はどこから来るのかということについて。

「股関節の硬さに左右差があるから、股関節の周りの筋肉だったり、骨盤周りが固くて動かないんじゃないかな」って思う方がいるかもしれません。もちろんそうなんです。そうなんですが、その前の問題ってのもあったりするんですね。股関節の硬さ使いづらさに左右差がある人には共通点があります。


それは、「左右差がある人は首に問題がある」ということ。


これ首が痛いとか、寝違えで首が動かない、っていう話ではありません。バレエの動きで言うと「顔がつけられない」っていうことなんですね。股関節の左右差があるときは、同時に、顔をつける動きもやりづらくなってることが多いんです。



「顔をつける」って?

「顔をつける」というのは、バレエで使われる言葉です。どういうことを指すのか?ポーズをしたり、動く時に、腕や足の動きに合わせて首を動かすことを言います。


こうすることによって、胴体とか手足の連動スムーズにするんですね。そのおかげで、踊る時にフワッと動くことが出来たり、体を素早く切り替えし、可動域を増やすことができます。


教室で「顔をつける」という言葉を聞くのは、ピルエットするときが多いと思います。下のイラストで比べてみるとわかる通り、顔をつけられないときは、まっすぐに横に向こうと思っても首が途中で曲がって斜めになっちゃうんですね。そうすると重心がズレてしまうので、回りづらくなります。

顔をつける 顔がつかない


一見、「顔をつける=ピルエットのときの首の動き」と思うかもしれませんが、他の動作でも顔をつけることで体幹や手足を使いやすくしています。この、顔がつけられるかどうかで、股関節の左右差に影響がでるんですね。


首と股関節のつながり

この首の動きや顔をつける動きと、股関節の左右差がどうつながるか。

顔をつけて動かすことができないと、体幹と手足をつなげて動かせないので、一連の動きがバラバラになってしまうんですね。結果的に動きにくかったり、可動域が狭まってしまいます。実際どう影響するか?

顔がつかないと股関節の硬さに左右差がでる


顔をつけて右側に向いた時は、左の股関節が開きやすくなります。これ左に向けば右が開きやすくなります。これは、運動連鎖という、体の動きが連動していくパターンです。また、姿勢反射といって、目の向きに合わせて姿勢を保つ筋肉が自動で動いています。この体の仕組みを使った動きは、バレエのレッスンでもきちんと組み込まれています。


例えば、タンデュ。

前に伸ばすタンデュをするとき、動かす方の足を向いて(軸足の反対を向いて)、動かす方の足を伸ばすと思います。(右前のタンデュであれば、斜め右を見る)これは顔をつけることで、軸足側のターンアウトを開きやすくして、床を押しやすくしているんですね。その状態で足を伸ばすことで、軸足側も伸ばす側も両方ストレッチすることができます。


逆に、これができない状態で動かすと、お腹や骨盤が外に広がってしまって、結果的に股関節が内側に入ってきてしまうんですね。この状態で一生懸命動かしても、股関節周りの筋肉で頑張る感じになるので、足の付け根の周りや腰に負担がかかってしまうんです。


特に、このパターンで足が上がらない場合、自転車のチェーンが外れたみたいな感じで股関節が使いづらくなります。股関節自体はゆるいのに、空回りしちゃうんですね。なので、動くと周りの筋肉がグッと硬くなって可動域が狭まります。



レッスンでできる対策


「じゃ、普段のレッスンでどこを気をつければ、股関節の左右差がなくなるの?」って思いますよね?ポイントは2つあります。

①顔をつけてから足を動かす


右に向けば左が、左に向けば右の股関節が開きます。レッスン始まる前のウォームアップに、この状態でタンデュやプリエなどをして、つながってなかった所をつなげて股関節を動かすようにしていくことで、股関節の硬さ(動きの悪さ)をとっていくことができます。


特に股関節硬い方は、顔もつけづらいはずです。(横向くと斜めになるとか…)なのでそこに気づいて直していく。っていうのが、バレエの動きで左右差をとるのにオーソドックスかなと。


このとき、効果を上げるポイントは、背中や胸の高さぐらいから首だと思って首を使うこと。頚椎(けいつい・首の骨)だけで首を動かすと、100%斜めになりますどうしても顎が上がってしまったり、体幹までつなげて動かすのがやりづらいんですね。『胸の辺りの高さから上を首』として使うことによって、手足がつながりやすくなります。そこを意識してもらうと顔をつけて足を動かす時に連動をうまく活かせます。


②顔をつける=手足を使いやすくしてるという意識を持つ


バレエのレッスンでは、顔をつけて体幹と手足をつなげて動く前提でレッスンが進みます。今まで顔をつけることを意識してなかったなら、体幹と手足の連動がスムーズじゃないせいでけっこう損してるはずです。動きが硬かったり、背中や肩、股関節の可動域が狭くなったり。


なので、「顔をつける=腕や脚の可動域を楽に使うためのもの」と思ってレッスンに臨んでもらうだけでも、レッスンの質は上がってきます。ぜひ試してみてください。

股関節の左右差を減らす



まとめ


今回の話をまとめると、

股関節の硬さに左右差があるのは…
左右の筋力の差、ストレッチしてる量の差以外にも、「顔がつけられない」など、首が原因で股関節が空回りをしてしまうことがある(股関節は緩いんだけど、動き出すと固くなってしまう)


対策は…
先に顔をつけてから股関節を動かすようにする。(手足の連動と胴体をつなげて動かすいうところを取り戻してあげてからの方がストレッチ)

胸の高さより上を首として使うことで、連動をスムーズにつなげやすい



ぜひ、明日からのレッスンに活かしてもらえば嬉しいです^^



PS.「顔をつける」ことで連動をスムーズにする仕組みは、肩を下げるなど、他の部分でも応用できます。

バレエ整体ハンドブック



バレエで土踏まずを持ち上げるってどこのこと?

こんにちは。島田です。

あなたはバレエを踊ってるとき、先生から 「土踏まず持ち上げて」 ってアドバイスされた経験ありませんか?そして、言葉通りに土踏まずを持ち上げたら、「外側体重になってる!」と言われてしまったり、ルルベでカマ足になってしまったことありませんか?


この土踏まずを持ち上げるという動き、バレエなど、軸をシビアに使う競技特有のアドバイスなので、少しイメージがつきにくいかもしれません。そこで今回は、「土踏まずを持ち上げる」ってどこを持ち上げることなのかについて、理由やレッスンでできる対策をお話していきます。

「土踏まずを持ち上げる」って?

これは、バレエ教室など踊りに関係するアドバイスの1つです。

例えば、
「軸足の土踏まずを持ち上げて」
「アーチ下がってる。もっと土踏まずを持ち上げて!」
というようにアドバイスされることがあります。


この『軸足の土踏まずを持ち上げる』っていう動きはそもそも何をしているのかというと、そうすることによって内転筋を使いやすくして軸が外にブレないようにするためのものです。ですが、慣れない人が言葉通りに「土踏まずを持ち上げようとすると」、下の図のように親指側を上に持ち上げてしまうことがあります。これは NG 。

バレエで土踏まず持ち上げるNGパターン

理由は2つあります。

理由①体重を親指に乗せられない

親指が浮くので、ルルベやつま先立ちをしようとした時に体重が乗せられません。

理由②小指側に体重が乗るようになる

親指が浮いた分のバランスをとるため、小指側(外側)に体重が乗るようになります。

しかも、この小指側(外側)に体重が乗るのは、他にも色んな部分に影響があります。


小指体重(外側体重)のデメリット

小指側にかかると、どうなるか?次の5つになりやすくなります。

外側体重のデメリット

①すねの横外側が疲れる、張る
②太ももの外側と足の付け根の外側が張る、固まる
③お尻の上の方外側が痛い、コる
④脇が落ちる(片足で体がぐにゃっと曲がりやすい)
⑤股関節が内側に回りやすい

もしかしたら、あなたもどれか当てはまったものがあるかもしれませんね。土踏まずを持ち上げようとして体重を外側にかけてしまうと、このようなデメリットがあります。


正しく土踏まずを持ち上げるポイント

「じゃ、どこを持ち上げればいいの?」っ思ったかもしれません。土踏まずを持ち上げると言われたときに持ち上げる場所はココです。

土踏まずを持ち上げるポイント

これは、舟状骨(しゅうじょうこつ)と言われる、土踏まずと足首の間にある骨です。


ここを持ち上げると、『内側のアーチ』が持ち上がるので、甲が伸びます。足に体重を乗せたとに体を支えやすくなります。要するに、この土踏まずを持ち上げるってアドバイスは、

「アーチを持ち上げて、甲を伸ばしやすくしましょう」

ってことなんですね。では、なんで内側のアーチが持ち上がると、体重がかけやすいのか?


足の内側アーチと外側アーチの違い


この理由は、足のアーチの働きの違いにあります。

足のアーチの役割

この図は、足を上から見たものです。足は内側と外側にアーチといって体重を支える仕組みがあるんですが、ちょうど2階建のような骨組み構造になっています。


内側の縦アーチは、体重を支える役割内側は体重を支えてくれます。走ったり、つま先立ちをする時に、ここに体重乗っけて体を持ち上げる感じです。


外側の縦アーチは、バランスをとる役割外側のアーチは、バランスをとるのに使います。立ったり歩いたりする時に、かかとから足をつけてバランスを取りながら、体重を徐々に内側のアーチに移しています。



ルルベ高くするときは親指に体重を乗せていく

実際、ルルベするときの体重のかけ方っての見ていくと、この図のようになります。

ルルベするときの体重のかけ方

普通に体重かけてる時はこの3点に体重を分散しています。ルルベアップしていく時に徐々に親指に体重をかける比率を変えていきます。


重心の線も、最初は2番目の指から抜ける感じですが、ルルベでかかとを高く上げようとすればするほど、親指に近づいていくんですね。


つまり、つま先に体重をかけたりルルベが高いほど、親指に体重をかける比率ってのは増えていくんです。


なので、内側のアーチにある舟状骨を持ち上げて、ルルベやポアントで体重をかけやすくするために、「土踏まずを持ち上げて」ってアドバイスがされているんですね。


土踏まず(舟状骨)を持ち上げるときに使う2つの筋肉

「では、この舟状骨はどうやったら持ち上がるの?」って思いますよね。この骨を持ち上げるために使いたいのはこの2つの筋肉です。

土踏まずを持ち上げる筋肉

1つは、すねの前にある前脛骨筋(ぜんけいこつきん)。

もう1つは、後ろのすねにある後脛骨筋(こうけいこつきん)と言われる筋肉です。


この2つは、どちらも舟状骨を持ち上げてアーチをキープするのに使う筋肉です。実は、レッスンでもここを使って土踏まずを持ち上げるための動きがあるんですよ。


バレエのレッスンでできる対策


バレエのレッスンでできる対策の定番は、タンデュです。

ルルベなど他の部分でもできるんですけども、意識する部分が増えて難易度が上がりますし、おそらく音楽かかったりとか練習始まりだした中で意識するのかなり大変だと思います。

土踏まずを持ち上げる方法

原則を押さえておくと、色々なシーンで使いやすいです。


前脛骨筋はフレックスで使います。
後脛骨筋はポアント(ポイント)に伸ばすときに使います。


なので、1番のタンデュで伸ばすときにちゃんとかかとを擦りながら足を出すと、床についている間はフレックスで土踏まずを持ち上げてます。

その持ち上がった部分をキープしたまま、ポアントに伸ばすと、そこでさらに土踏まずが持ち上がって甲が伸ばしやすくなります。

さらに、そこから足を戻すときに、ポアントで持ち上げた土踏まずをキープしつつ、足を徐々にフレックスさせながら1番まで戻る。

というように、足を伸ばして戻すときにずっと土踏まずを持ち上げる動きをしてるんですね。その辺を意識しながらレッスン受けてもらうだけでも、土踏まずは持ち上がりやすくなります。


まとめ

今回の話をまとめると、

土踏まずを持ち上げる時に実際に持ち上げるのは…
舟状骨(しゅうじょうこつ)と言われる内側のアーチにある骨

舟状骨を持ち上げる筋肉は…
・すねの前にある前脛骨筋
・ふくらはぎの奥にある後脛骨筋

レッスンで意識して使いたいなら…
タンデュで足(首)を休まない

まずは、ここから始めてもらうと、土踏まずを持ち上げる感じがやりやすくなってきます。是非試してみてください^^


PS.
そもそも親指を強くして、「最初からアーチを高くしやすい状態でレッスンを受ける」っていうのもアリですけどね。

親指を強化する方法