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【足首が硬い】ストレッチしても柔らかくならない意外な原因と座ってできるセルフ整体|つま先が伸びない・しゃがむとかかとが浮く時に使える

足首が硬くて、ストレッチを続けても変化を感じられない――その原因は「距骨(きょこつ)」という足首の骨にあるかもしれません。距骨は筋肉がついていないため、通常のストレッチでは動かしにくいのが厄介なところ。本記事では、距骨の役割と、座ったままできるセルフ整体のやり方を解説します。

足首が硬い時に起こる問題は

こんにちは。島田です。今回は、『足首が硬くてストレッチをしてもなかなか柔らかくならない意外な原因と、座ってできるセルフ整体』について解説をしていきます。

足首が硬いと一言で言っても、人によって症状はいろいろあります。

例えば、

深くしゃがもうとしたときにかかとを床につけたまましゃがむことができず、途中でかかとが上がってきてしまう
ストレッチをしているのになかなか柔らかくならず、足首の硬さが気になったり…
・バレエをされている方であれば、つま先を伸ばそうとしても上手く伸びず、アキレス腱のほうが硬くなってギュッとなったり、ふくらはぎが緊張してしまったり…

といった問題があるかもしれません。

これらは一見別々の症状に見えますが、実は本来動いてほしいところが詰まっているサインでもあるんですね。

足首の柔軟性のカギは距骨(きょこつ)の動き


それが「距骨(きょこつ)」と言われる足首の骨です。

距骨は、内くるぶしや外くるぶしの下、すねの骨とかかとの間にはまっている骨で、つま先を伸ばしたりするときに重要な役割を果たします。バレエではよく「足首の前を伸ばして」と言われますが、ここの動きがいいとつま先を伸ばしやすくなります。


実際、同じようにつま先を伸ばす動きでも、この足首の関節がしっかり動いているかどうかで、角度が違ってきます。

柔軟性のために足首のストレッチやトレーニングを頑張っている方も多いと思いますが、その効果が出やすいのは、足首の関節がしっかり動いた状態で行うときです。

 

なぜこんな違いが出るかというと、距骨は、つながる骨との連動で足のいろんな動きに関係しているからです。

具体的には、以下のような動きに関与しています。

足首の曲げ伸ばし: 内くるぶしや外くるぶしとの間で、足首を反らしたり伸ばしたりする動きに関係します。
足首のねじり: かかとの方では、親指側を上げたり小指側を上げたりするコントロールに使います。
足先の向き: 前側の方では、つま先を内側や外側に向けたりする動きに関係してきます。

距骨の動きが悪いと…

なので、距骨の動きが悪いとそれぞれ問題が出てきます。

・すねやふくらはぎが疲れやすかったり、アキレス腱が詰まったりします。

 

小指側に体重が偏りやすかったり、逆に親指側に体重が乗りすぎて土踏まずを潰してしまったりもします。

 

・足先をまっすぐコントロールするのが難しくて、油断するとつま先が外を向いてしまうといったことも、この動きの悪さが原因で起きやすいんです。

 

・さらに複合的に負荷が強くなると、外反母趾のように親指が痛くなったり、膝下のねじれにもつながってきたりします。

距骨の動きをよくするヒントになる動き

こう聞くと「じゃあ距骨を意識してストレッチすればいいのね」と思うかもしれませんが…、実は距骨には筋肉がついていないので、ストレッチで直接動かすのは難しいんですよね。

ではどうすればいいのか。そのヒントになるのが、バレエの「プリエ」という動きです。

膝を曲げてしゃがんだり立ったりを繰り返す動作ですが、これがどう足首の柔軟性と関係するのか、仕組みを簡単に解説します。

バレエのプリエが足首の柔軟性に効くメカニズム


プリエで膝を曲げていくとき、すねが倒れます。それに合わせて距骨とすねの関節面が動いて、距骨が後ろの方にちょっと滑るように動くんですね。

この距骨が滑った分だけ、つま先を伸ばしたときに足首の前が動くことにつながります。

要するに、プリエで深くしゃがめるほど、距骨が後ろのほうに滑ることで足首が反る範囲が増えて、その分だけつま先を伸ばす範囲も増えるんですね。なので、バレエのレッスンではつま先の伸ばす動きの前にこのプリエを行って、スムーズにつま先を伸ばしやすくしています。

【足首と股関節の柔軟性UPに】座ってできるセルフケア

ここまでの話を聞いて「バレエをやっていないけれど使えるの?」と思う方もいるでしょうし、習ってる方でも「毎回レッスンでやってるけど足首が硬いよ」って方もいると思います。

そこでここからは、プリエの仕組みを活かした「座ってできる整え方」をご紹介します。

この動きはプリエでしゃがむときの関節運動を座って再現しているので、股関節にも足首にも効きます。

ワークの手順をこれからお話しします。
動画でも紹介していますので、ニュアンスや動き方などについて、詳しくはそちらもご覧ください。

やる前の準備

では、具体的なやり方を解説していきます。
この方法は、床に座って足を滑らせて行います。踵(かかと)を床につけたまま動かすので、床との摩擦がつらくならないよう、靴下を履いて行う方が楽だと思います。

また、足を伸ばして座るのが苦手な方は、クッションなどをお尻の下に敷いてからスタートしてください。

やり方・手順

①膝を曲げてスネと足裏を持つ
床に座ったら、膝を軽く曲げます。
スネを両手で持って少し引き寄せると、膝が曲がってきます。
そうしたら、膝を曲げている側とは反対の手で、足裏が床につかないように持ちます。
もう片方の手は、スネを押さえてください。

②膝を折りたたむ(1)手でスネを引き寄せる
ここから、手でスネを引き寄せるようにして、足を内側に折りたたんでいきます。


③膝を折りたたむ(2)両手で足裏を持って踵をお尻に引き寄せる
ある程度まで寄せて「これ以上いかないな」という場所まできたら、スネを押さえていた手も「足裏」に持ち替えます。

そのまま、踵をお尻の下(坐骨)に寄せるように、手を使ってさらに折り曲げていきます。(この時、足裏が床につかないように手で持ち上げておく)

④かかとで床をこすりながら足を伸ばす
寄せきったら、今度は片方の手で膝を上から押さえます。
もう片方の手は足裏を持ったまま、踵が床についたまま、床をこするようにして足を前方へ伸ばしていきます。
ある程度伸ばして手が届かなくなったら、足裏を持っている手は離します。
膝を押さえている手はそのまま残し、最後まで踵で床をこすりながら膝を伸ばしきります。
これが1セットです。これを3回行います。

3つのポイント

回数は少なくても構いません。大切なのは以下の3点です。
①足裏は手で持ち、床につけないこと
②踵は床につけたまま、曲げ伸ばしすること
③自分の足の力で寄せないこと

そうすることで、股関節、膝、足首がスムーズに動きます。

2つの注意点

注意点①自分の足の力で寄せない
自分の足の力で引き寄せようとすると、筋肉の緊張によって股関節周りが固まってしまい、動きが詰まる原因になります。なるべく脱力し、手の力で動かしてあげてください。

注意点②踵を浮かせない
また、踵が浮いてしまうと、股関節ー膝ー足首の連動が途切れて足を「持ち上げる」動きになってしまいます。すると体が後ろに倒れたり、付け根が緊張したりして、股関節の運動がうまくいきません。
「踵を床につけた状態で、レールの上を行ったり来たりさせる」 つもりで行うのがコツです。

このワークの効果とメリット

このワークのメリット①足首の動きがスムーズに

これができると、足首の「距骨(きょこつ)」という部分が動きやすくなります。
その結果、つま先を伸ばした時に、足首の前がスムーズに伸びるようになります。

バレエなどのレッスンで、足指ばかり鍛えようとすると、アキレス腱やふくらはぎへの負担が強くなり、逆に甲が出にくくなることがあります。
この方法で踵がお尻に近づくまで深く折りたためるようになると、バレエでいう「グランプリエ」が正しくできている状態になります。

通常のレッスンでは、体重がかかった状態で「踵が浮かないように」と意識するため、どうしても力みが生じ、足首や膝が固まりがちです。
そこで、このワークのように「体重をかけずに関節運動だけを抜き出して行う」ことで、純粋に股関節や足首の動きを良くすることができます。

このワークのメリット②股関節の動きがスムーズに
股関節のターンアウトもしやすくなりますし、つま先立ちをした時のふくらはぎの負担も減ります。
「足首の前が伸びにくい」「股関節が硬い」と感じている方は、ストレッチの前にこの簡単な方法を取り入れてみてください。

足を引き寄せるのがきつい場合の対策


もし、そもそも座った状態で脚を寄せるのがきついという場合はどうしたらいいのか、という方もいると思うんですね 。

その場合は、無理に引き寄せなくて大丈夫ですので、引き寄せてつらくなる手前で足を伸ばしてください 。そこで止めて、かかとで床を擦りながら足を伸ばすようにしてください 。これで何回か繰り返していくと、徐々に股関節の動きがスムーズになってくるので、引き寄せられる量が増えてきて、かかとがお尻に近づけられるようになっていきます 。

もしこの対策をしても、足を引き寄せようとする時にどうしても鼠径部に力が入ってしまうとか、付け根のあたりが力んでしまうという場合は、股関節のスペースや股関節の動きの前に、体幹が支えられていなくてその姿勢が難しい、という場合も多いんですね 。

その場合は、背骨の動きを良くしたり、呼吸を使って体幹を動かしてあげることが重要になります 。以前紹介した「背骨のコントロールをすることによって股関節の動きを良くするやり方」がありますので、そちらをご覧になって、そのワークをやってから今回のワークをやっていただくと、より効果的かなと思います 。

効果の確認:片方やって差分チェックがおすすめ


この効果のチェック方法ですが、片側をやってみて、やっていない方との差を見るのがおすすめです。

例えば、やった側はつま先立ちをした時にふくらはぎが楽だと思います。これはふくらはぎで頑張る分がちょっと減って、骨で支えられるところが増える分だけ、ふくらはぎの筋肉を緊張させずに済むからです。

またバレエをされている方は、タンデュというつま先を伸ばす動きで左右を比べてみてください。やった側のほうが足首の前が伸びやすくなったり、足を遠くに伸ばしやすかったり、アキレス腱が詰まりにくいなというのが分かると思います。これを行うと変化が分かりやすいので、ぜひ試してみてください。

要するに、距骨の動きがスムーズになることによって余計な力が抜けているんですね。その結果、足首の柔軟性が上がっているというのが、この方法のポイントになります。

このワークで関節が動きやすくなる仕組み

「なんでこれだけで変わるの?」とか、「普段プリエしているけれども、それと何が違うの?」と感じた方がいると思います。このポイントになるのは、体重のかかり方なんですね。


同じ「足首を反らす」という動作をやるとしても、座ってやるのと立ってやるのでは差が出ます。

例えば、これをちょっと比べてみてください。

椅子に浅く腰掛けて、片方の足を伸ばした状態で足首を反らしてみると、足首が根本から動きやすい感じが分かると思います。
一方で、もう片方は立った状態で足首を反らそうとしてみてください。片側で結構です。やろうと思っても指は動くものの、足首は反らしづらいなというのが分かると思います。

このように、距骨の動きは、体重のかかり具合で変わってくるわけですね。なので、体重がかからない状態で調整をしてあげるといいわけです。

プリエで足首に効かない時に体に起きてること


実際、プリエをする時にうまくいっていないケースもこれが関係しています。

体重をコントロールしながら深くしゃがんでいくのは、見た目以上に難しいんですね。
まっすぐを保てずにしゃがんでしまうと、反り腰や出っ尻でお尻が引けてしまい、体重のかけ方が偏ります。

そうすると太ももが内旋して膝が前を向いてしまうので、膝や前ももがつらくなります。さらに、すねの動きが出なくなる分だけ、かかとがコントロールできずに上がってしまったり、土踏まずがつぶれやすくなったりするわけです。

筋肉で頑張らせずに関節運動だけをさせてるので、スムーズに動く


そこでこの方法では、床に座った状態で、距骨になるべく体重をかけずに行います。
しかも手で動かすことによって、筋肉への影響も減らした状態で行っているんですね。

手で引き寄せて膝を折りたたんだ分だけすねが動くので、距骨が動いて足首が反らしやすくなっていきます。
また、足裏が床につかないように手で持っているのは、アーチが下がらないことによって足先がぶれないようにするためで、
さらに、かかとが床についたまま動くことで、かかとのコントロールもしやすい状況にしてるわけですね。

要は先ほどのワークというのは、このプリエで起こる関節の運動を手で再現している感じになるわけです。なので、プリエのメリットをそのまま受け取る形で関節が動きやすくなっている、ということなんですね。

まとめ


では、ここまでのまとめです。

今回お話しした通り、ストレッチをしていてもなかなか足首が柔らかくならない場合、その硬さの鍵を握るのは実は「距骨」と言われる足首の関節の骨でした。そこの動きが悪いことによって、詰まりやすかったわけなんです。

距骨は体重をかけながら調整しようとするとちょっと難しいので、今回は座ってできる整え方でそこの動きを良くしました。

これを行うタイミングですが、おすすめはストレッチの前やレッスン前です。

これを行ってからストレッチやレッスンに参加していただくと、距骨の動きが良くなる分だけ足首の動きも変わっていきます。この方法は、慣れてくればそんなに難しくありませんので、ぜひ合間やレッスン前に試してみてください^^