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【ひざ痛】膝の弱さかんたんチェック法+整えたいポイントとツボ

こんにちは。島田です。

今回は、拙著『体が思い通りに動くバレエ整体(かんき出版)』の補足で、「膝の痛みにつながるサインを簡単にチェックできる方法」と「ひざの負担を減らすために整えたいポイント」について解説します。

これは、膝が痛くなりやすい人だけでじゃなく、「扁平足で足が疲れやすい」とか、「運動した後にふくらはぎが痛くなりやすい」とか、踊っている方だったら、「つま先がうまく伸びない」という場合でも使える方法なので、「私、ひざ痛くないし関係ないや」という方にもヒントになるはずです。

膝に負担がかかりやすいタイプか簡単にチェックする方法

 

ある簡単な方法で「自分の膝が弱っているかどうか」「膝に負担がかかりやすいタイプか」をチェックできます。

それが…

『立った状態で足首を反れるかどうか』と言うことです。

具体的には、つま先をそろえて立った状態で、かかとを床につけたまま、足首を体のほうに向かって反ってみるということです。

この時に、膝が弱っていたり、片足で立った時にきちんと体重を乗せられてない状態、バレエでいうところの「床が押せない」とか「膝が曲がる」といわれる状態だと、足首反ったときに足の甲がスムーズに持ち上がらないんですね。

このチェックでわかること



それで、「これができないと何が問題なの?」って思った人もいると思うんですね。
なので、このテストでわかることをちょっと解説をします。

足首の背屈制限で起こる膝の問題

 

足首を反る動き(背屈と言うんですけれども)、これができない状態と言うのは、膝の関節が不安定になって膝の痛みを起こしやすいサインでもあるんですね。

足首がちゃんと反れないとどうなるのかというと、

例えば、

歩く時にかかとをついた後、つま先ゆっくり下ろすことができずに、足がペタンとくっつく感じになります。
お尻やもも裏の筋肉が弱って、足が後ろに上げづらくなります。

そして、膝の過伸展と言って、膝が伸びすぎて逆に曲がってしまう反跳膝になりやすくなります。

この状態をそのまま放っておくとどうなるのかと言うと、膝が不安定な状態でガツガツぶつかるので、繰り返していくうちに関節に負担がかかって膝を痛めてしまうんですね。

膝の痛みや弱さに対して整えたいポイント

 

「じゃぁどうしたらいいの?」ってことなんですが、このケースで足首がうまく反れないときに、整えたいポイントがあります。

それが…

下腿骨間膜(かたいこっかんまく)と言って、骨と骨をつなぐ膜です。
これは、膝下にある内側の骨(脛骨)と外側の骨(腓骨)に挟まれた部分にあります。
この図でいうと緑色のやつですね。

ここには、足首や足の指を反ったり、つま先を伸ばしたりするときに使う筋肉がつきます。

なので、ここのテンション次第で、足首の反りやすさ、つま先の伸ばしやすさも違ってくるんですね。

また、ここにくっつく筋肉は足の内側の縦アーチ(いわゆる土踏まず)を維持するのに重要なんです。

 

なので、この膜があまりうまく機能しない状態だと、足のアーチが下がってきて土踏まずが潰れてしまいます。いわゆる偏平足のような状態になるんですね。

その状態だと、外側体重になりやすくなるので、油断すると浮き指で足首が傾いてしまうし、踏み込むと母趾をだけに負担がかかる感じになります。

そうすると、体重がうまくかけられなくて足首がちょっと不安定な状態になるんですね。

外反母趾のように親指の付け根が痛くなってしまったり、捻挫しやすかったり、歩くときに膝がちょっと内側にねじれる形になるので、結果、膝の内側が痛くなりやすくなってしまうんですね。

なので、ココ(下腿骨間膜)がうまく機能するように整えることで…
足首を反るときに連動する筋肉(スネやお尻、もも裏など)がきちんと働きやすい状態を作って膝にかかる負担を減らして、
下がった土踏まずを持ち上げてアーチがちゃんと機能するようになることで、体重がきちんと支えられるようになって、膝の負担を減らして

膝が痛くなるのを防いでくれます。

まぁ要するに、この下腿骨間膜につながるところを整えることで、膝にかかる諸々の負担を減らすことができるということなんです。

なので、これらの仕組みを活かして、膝の痛みでのセルフケアで使えるように活かした方法を、今回の新刊『体が思い通りに動くバレエ整体』で紹介しています。



詳しいコツは、本編と本編についてる動画で解説で紹介していますが…、

ひざ痛に使いたいツボとほぐし方

 

今回はその中から、膝の痛みに使いたいツボとそのほぐし方を紹介します。

使いたいツボは…

膝下の内側にある、陰陵泉と言うツボ、そして内くるぶしに近いところにある三陰交というツボです。

ツボの位置ですが、
陰陵泉は、膝の内側に向かって脛骨の骨際をさすりながら上がっていくと痛いところがあるのでそのあたりがツボです。

三陰交は、内くるぶしの上9センチにあります。

つぼの刺激の仕方は、脛骨の骨側を押さえてさすりながら、上のツボと下のツボを行ったり来たりしながら、脛骨の骨際をさすってほぐしていきます。

疲労が溜まってると結構痛いので、無理しない範囲でほぐしてください。
ほぐせていると、足首が反りやすくなって膝の負担も減ります。

まとめ

さて、今回は、「膝の痛みにつながるサインを簡単にチェックできる方法」と「ひざの負担を減らすために整えたいポイント」についてお話してきましたが、いかがだったでしょうか?

つま先を揃えて立ったときに足首がちゃんと反れるようにしていくことでひざの負担も減らしていけますので、ぜひご活用ください。

本についてる動画では、詳しい整え方も解説してます。本では、他にも、日常のセルフケアから応用編まで幅広く使えるやり方を紹介しています。

興味を持ってくれた方は、ぜひ概要欄からチェックしてください。

では、ここまで読んでいただきありがとうございました!

また次回お会いしましょう。

《参考情報》

・松尾 英明、他、『足関節背屈制限による跛行に対する踵補高の違いによる歩容への影響』、理学療法福井(14巻)、2010
・Gotz 一Neum ann K、月城慶一, 他(訳)『観察による歩行分析』医学書院,東京,2005,pp46-115.
・西部寿人,横井裕一郎,他、『尖足を呈する脳性麻痺(痙  直型片麻痺)児2例の腓腹筋筋膜切離術前後の歩行解析』、北海道リハビリテーション学会雑誌2005;33: 9-15.
・Kenigan C, Deming LC, et al. : Knee recurvatum in   gait : a study of associated knee biomechanics. ArchPhys Med Rehabi1、1996;77二645-650.