こんにちは。島田です。
肩甲骨周りがガチガチのせいで…、
・肩や背中がこる
・腕の動きが重たくなってパフォーマンスがうまくいかない
・肩や腕の可動域が狭くなってしまう
ということがあったり、
他にも
「背中で手を組もうと思っても全然手届かないな…」とか「片側は届くんだけれど反対側は届く気配がないな…」なんて経験ある方いると思うんですね。
肩甲骨周りが硬くなってしまう原因は
・骨盤の後傾
・胸椎の硬さ
など、いろいろありますが、やっぱり直の原因になるのは肩甲骨の動きが悪いことなんですね。
なので、
・コリがある所をほぐしてみたり
・肩甲骨はがし(固まった肩甲骨周りの筋肉をほぐして肩甲骨本来の動きを取り戻すような施術)を受けたり
・筋膜ローラー使ってほぐしてみたり
なんて経験ある方いると思います。
でも…、
「それは分かってるんだけれども、肩が硬すぎるせいで指がうまく入っていかない。それでほぐせない」って思う方もいるでしょうし、
人によっては肩甲骨周りでほぐさなきゃいけないところが多すぎて「コレ、どこまでほぐしてたら柔らかくなるの?」って方もいると思うんですね。
そこで、今回は
『肩甲骨周りを効率よくほぐすポイントとそのためのコツ』
についてお話をします。
目次
肩甲骨周りを効率よくほぐすポイント
まず、ポイント確認するときの手順からお話します。
①手を背中の方に持ってきて
②首を横に傾けます
(ほぐしたいポイントと逆方向に首を傾けるといいです)
③(もう片方の手で)鎖骨を押さえるようにします
この体勢を作ってから、ほぐすポイントはココ。
『肩甲骨と背中の間の部分』です。
ここには、肩甲骨と背中をつなぐ菱形筋(りょうけいきん)って筋肉があります。
特にこの上側(青い部分)をほぐすのがお勧めです。
このポイントをほぐす理由
なぜこのポイントなのか?
理由は、このポーズで菱形筋(特に上の青い部分)をほぐすことによって、肩甲骨の裏側にくっついている脇の筋肉「前鋸筋(ぜんきょきん)」までアプローチができるからなんです。
これらは、SPL(スパイラルライン)という筋膜でつながっているので、そこにアプローチをしているんですね。
ココにテンションかけることによって、菱形筋をほぐすことで、脇にある前鋸筋も動きやすくなっていきます。
この前鋸筋は肩甲骨の動きにすごく関係が大きいので、菱形筋と前鋸筋が同時にほぐれることで肩甲骨の動きがかなり良くなるんですね。
腕を置く位置でほぐれる場所が変わる
でも、この話を聞いてこう思った方もいるかもしれません。
「私は背中が凝ってるから、この辺ってよくほぐすんだけど、ここをほぐしても肩甲骨の裏側に効いてる感じしないよ?」
こういう疑問ですね。
この理由は、(ほぐす)体勢に問題があるからです。
どういうことかっていうと、『腕の位置によって効き方が変わってくる』ということなんです。
腕が下に垂れ下がってる状態で、菱形筋(背骨と肩甲骨の間)をほぐすと、そこだけほぐれる感じになります。
でも、先ほどの体勢(手を背中の方に持ってくる+鎖骨を押さえるように固定する)でほぐすことによって、この筋膜のつながりがテンションかかっている状態でほぐせるので…、
・肩甲骨の裏
・脇
・あるいは腕の付け根
まで響きが伝わっていく感じになります。
同じポイントをほぐしてるんですが、『腕のテンションのかけ方や引っ張り方によって効く場所が変わってる』って事なんですね。
試しに
・腕を垂らした状態で肩甲骨と背中の間をほぐす
・背中に手持ってきた状態でほぐす
それぞれのパターンで比べてみてください。
押した感じと、効いてる場所がちょっと違うのがわかると思います。
肩甲骨の動きを良くするほぐし方
①ボールを使ったやり方
じゃあ、どうやってここほぐしていくのか?具体的なやり方についてお話をします。
これまでお話の通り、コレって両手ふさがってるんですね。
片方は手を背中に持ってきているし、もう片方は前側で鎖骨を押さえているので、実際にほぐすときに手を使うことができません。
なので、おすすめはマッサージボール(テニスボールよりちょっと小さめのゴムボールで)を使ってほぐすようにすることです。
体勢を作ってから、ポイントをボールでゴリゴリほぐすのがおすすめです。
マッサージボールがなければ、ゴルフボールとかテニスボールで代用してもいいかなと思います。
①手を背中に持ってくる
②もう片方の手で鎖骨を押さえる
③ボールと壁に挟んだ状態で壁に背中を押し付けて菱形筋(背骨と肩甲骨の間)をゴリゴリほぐす。
or床の上にボールを置いてゴリゴリほぐす
というようなやり方が使えるかなと思います。
ただ、この『床の上にボールを置いてゴリゴリほぐす』のは、自分の体重がかかるので、効果は強いけどちょっと刺激強めです。
なので、最初のうちは壁の方で、ボールと背中で挟むようにしてほぐすのがお勧め(無難)です。
②ボールを使わないやり方
もし、「私、ボール持ってないよ」っていう人は、手で押さえるのもアリです。
ほぐす感じやほぐれる感じの効率が少し悪くなるんですが、それでもつながった状態でほぐすことができるので、肩甲骨の裏側まで響きが伝わって動き良くなっていきます。
この場合(鎖骨押さえないとき)には、ほぐす場所をより狭くします。
同じ菱形筋でも、背骨に近い側をほぐした方が肩甲骨の動きが良くなりますので、そっちで試してみてください。
肩甲骨の動きがよくなると…
今回ほぐすポイントである菱形筋も前鋸筋も、肩甲骨をスライドさせるときに使う筋肉なので、これらがほぐれることで肩甲骨の動きが良くなってきます。
すると…例えば、
・背中に手が届きやすくなったり(背中に手が回る)
・背中で合掌しやすくなったり
・腕が軽くなって肩の引っかかりが取れる
ようになって腕の可動域も増えていきます。
実際に、私はこれを
シンクロ(アーティスティックスイミング)の(パフォーマンスアップで)来てる(ご来院されている)方に『クロールしやすくするための方法』としてセルフケアでお伝えしたところ…
「クロールしやすくなって踊りとか泳ぎにすごく活かせるようになった」
っていうご感想いただいたこともあります。
他にも、バレエだと
「肘が上げやすくなった」とか
「体幹が安定した」って
ご感想いただくこということもあります。
ぜひ、ご自身の肩甲骨の硬さを取るポイントとして使っていただければなと思います。
まとめ
では、まとめいきましょう。
「ポイントを押さえて肩甲骨の動きを良くする」ということで、今回は肩甲骨の動きを良くするために効率の良いポイントとそのコツについてお話をしました。
①手を背中の方に持ってきて
②首を横に傾ける
③そして鎖骨を押さえた状態で
④背骨と肩甲骨の間をほぐす
ことによって、肩甲骨を背骨に引き寄せる菱形筋と、肩甲骨の前の方にスライドしたり回転させるのに使う前鋸筋、これらに同時にアプローチをすることができます。
どちらも、肩甲骨をスライドするときに使う筋肉ですので、これがほぐれることによって肩の動きが良くなっていくというわけなんですね。
ほぐし方は、
・マッサージボールを使って行う
・手が背中にある状態でもう片方の手でポイントをほぐす
どちらでも構いません。
もし鎖骨を押さえないでほぐすのであれば、背骨により近いところほぐすことによって効果が出ていきます。
ぜひ試してみてください。
おまけ
この仕組みを応用して肩甲骨の動きを良くしていく運動法(セルフ整体)については、
・柔軟バレエストレッチのP56~57
・専心良治・ラボ
・YouTubeメンバーシップ
で紹介している『足の動きや体の折り曲げるを利用して筋膜リリースするやり方』について解説しています。
この『運動しながらやるセルフ整体』については、筋膜を全体的に伸ばしながら使っていく方法ですので、他のパーツについても動きが良くなっていきます。
お好きなものをチェックして続きをご覧ください。
以上参考になれば嬉しいです。
ここまでご覧いただきありがとうございました
ぜひ明日からのレッスンに行かせてもらえたら嬉しいです。
またお会いしましょう。