知るだけでレッスンの効果が上がる3つの秘訣

【ねんざ・シンスプリント・足底腱膜炎など】足首の痛みをセルフで整えるストレッチ・ツボ

こんにちは。島田です。

今回は、『足や足首の痛みに対してのセルフケアやアプローチ』についてお話します。

『足の痛み』っていうと範囲が広くていろんな方面の話があるんですけど、必要で使いやすいところをまとめようと思います。

まず足の痛みの原因にどんなものがあるのか、痛みの出方の特徴などを整理した後、ケースごとの対処法をセルフケアで使うストレッチやツボも含めてお話します。

足首が痛くなる原因を整理する

 

では、まず足首が痛くなる原因から整理していきましょう。

足や足首が痛くなる『きっかけ』ごとにみていくと…
・捻挫や肉離れといったケガで痛くなるケース
・スポーツなどで使いすぎたり、慢性的に痛くなるケース
・外反母趾など、なんらかの変形があるケース
・痛風など原因が足首周りにないケース

といった感じに大きく4つに分けられます。

それぞれに痛み以外にどんな特徴があるのか、みていきましょう。

原因①ケガ系(ねんざ・肉離れ・アキレス腱断裂・骨折)

ケガで足が痛くなるときよく見られるのは、捻挫やふくらはぎの肉離れ、アキレス腱断裂、骨折などです。

症状で共通してるのは、痛くて歩けないとか、体重を足にかけられないってことですね。

それぞれの特徴をみていくと、

捻挫の場合は、外くるぶしの前や下あたりが痛いことが多いです。

ふくらはぎの肉離れの場合は、内側に痛みが出やすいです。また、ケガのタイミングで「パーン」となるケースもあります。

アキレス腱断裂の場合は、痛みが出てない場合でも足首を動かしたりつま先立ちしたりといった動作ができなくなります。また、かかとの上あたりが断裂によって凹むことがあります。

骨折の場合、見た目で骨が変な方向に曲がってしまうケースもありますが、場所によってはケガした直後にわからないこともあります。
ただ、内出血を伴うことが多いので、時間が経つとあざができたり、変色するんですね。そこで病院で検査して初めて骨折だとわかるケースもけっこうあります。

原因②使いすぎ・慢性(シンスプリント・足底腱膜炎・アキレス腱炎)


続いて、使いすぎや痛みが慢性化しているときは、この表の図にある通り、痛む場所に違いがでてきます。

ふくらはぎの内側で下1/3くらいから広い範囲で痛みがでるのがシンスプリントや後脛骨筋の障害。
土踏まずと足首の間に出っ張りがあって、そこに痛みや腫れがでる有痛性外脛骨。

足裏やかかとが痛くなる足底腱膜炎やアキレス腱周りの炎症。

足底腱膜炎の痛みとアキレス腱周りの炎症の区別は、歩いているうちに痛みが軽くなっていくかどうかや、安静にしていても痛みがあるかをチェックします。

歩き始めは痛くても、歩いているうちに痛みが軽くなっていく傾向があるなら足底腱膜炎の可能性がありますし、運動後に痛みがでて、安静にしていても踵やアキレス腱のあたりが痛いならアキレス腱周りの炎症の可能性があります。

原因③変形がみられる(外反母趾・扁平足)

外反母趾や扁平足など、見た目で違いがある場合、痛くないならそれほど気にすることはありません。今回はトラブルがある場合の特徴についてお話します。

共通するのは、足が疲れやすいとか長時間歩きにくいことです。

痛む場所でみると、外反母趾の場合は親指の付け根に痛みや腫れが出やすいですし、扁平足の場合は足裏の土踏まずよりや足首の内側に痛みが出やすいですね。

原因④その他(痛風)

そして、痛風で足が痛いケースですが、これはいわゆる『足を痛めた』とは原因も対処法も違うので、ここで治療法まで含めて簡単に解説しておきます。

痛風は、血中の尿酸が関節で固まって結晶化してグサグサ刺さることで、関節炎を引き起こして激痛になります。なるのは、ほぼ男性です。

発症する場所は、足の親指がほとんどですが、足の甲やアキレス腱・ひざ・手首が腫れて痛むこともあります。

原因は暴飲暴食によるプリン体の取り過ぎによって、プリン体を代謝するときにできる尿酸が血中に増えて発症する場合があります。プリン体は食べ物全般に含まれる成分なんですけど、ビールやレバーなどに多く含まれるのでこれらを取り過ぎると血中に尿酸が増えます。

肥満や激しい運動のほか、利尿剤が影響することもあります。

痛風の治療は、薬と食事改善がメインです。

痛みが強い場合には、痛み止めを飲んだり、局所麻酔剤・ステロイド注射をします。

同時に尿酸の生成を抑える薬や尿酸の排出を促す薬も処方されます。

また、プリン体多めの食生活が元凶であることが多いので、食生活の改善など、生活習慣の見直しを指導されます。

足首痛いときの対処法

 

では、ここからは足の痛みの対処法についてお話します。

痛みが慢性化しているときのセルフケアもお話しますが、まずは整形外科で診てもらってくださいね。

対処法①ケガしたときの応急処置『RICE』と固定期間


はじめにケガした直後の応急処置からお話します。
基本的には、患部をアイシング、圧迫(装具、弾性包帯、ギプスによる固定)して、足を心臓より高くしたまま安静にします。

この方法は、それぞれを英語で読んだ時の頭文字をとってRICE処置といいます。

安静(Rest):損傷部位の腫脹(はれ)や血管・神経の損傷を防ぐ
冷却(Ice):二次性の低酸素障害による細胞壊死と腫れを抑える
圧迫(Compression):患部の内出血や腫れを防ぐ
挙上(Elevation):腫れを防ぐこと+腫れの程度を軽くする

ここで被害が拡まるのを抑えて病院にいって処置をする感じですね。

ちなみに、病院に行くと患部を固定されますが、どのくらい固定が必要なのかケースごとに目安の期間を表にしてみるとこんな感じです。

ねんざ:1〜3週間
肉離れ:4週間〜8週間
アキレス腱断裂:6週間〜8週間
骨折:骨折した場所によって4週間〜12週間

筋力が弱ったり、神経の通りが悪くならないようにリハビリをしながら回復を待ちます。

対処法②足首の痛みを繰り返すとき

では、足が治ったり痛みがでたりを繰り返してるうちに慢性化したり、使いすぎで痛めてしまっているときはどうするのって話なんですが…

これは患部に痛みや腫れがあるかどうかで対処が分かれます。

患部に痛みや腫れがある場合は、安静にしたり、足を使わない体幹などのトレーニングに切り替えて足にかかる負担を減らします。

日常は問題なかったり、プレーに影響がないレベルなら、『足をケアするストレッチ』をしたり、インソールや靴の見直しなど『足の環境改善』で足の負担を減らします。

特に外反母趾などは7cm以上のヒールやつま先が細くなる靴で悪化するので、足の環境改善が重要になります。

足首のセルフケア

 

さて、ここまでは足首や足の痛みを起こす原因やその特徴、対処法などを整理してきました。

ここからは『痛みが慢性化しているときにできるセルフケア』についてお話していきます。

ここまでの話の流れで整理した通り、患部に腫れがあるときに使うものではないので、そこだけ注意して使ってください

セルフケア①ふくらはぎのストレッチ

まず1つ目のセルフケアはふくらはぎのストレッチです。

ふくらはぎのストレッチをすることで、自分の体を支えやすくして足の負担を減らします。

今回は、2つのパターンを紹介します。
どちらも効率よくふくらはぎをストレッチできますが、他に伸ばす部分が違うので、ご自身の状況により合うものをチョイスしてください。

まずは『もも裏からふくらはぎまでまとめてストレッチ』する方法からお話します。

では、整え方をお話します。

①片足を前に伸ばします
②少しだけ前かがみになるようにして
③膝が曲がらないように、太ももに手を置きます
④指を反って足首を反らせます(背屈)

この順番で動かしていくと、もも裏からふくらはぎまでまとめてストレッチできます。

膝裏はふくらはぎの筋肉、もも裏の筋肉どちらもつくので、膝が曲がらないようにストレッチすることで両方アプローチできます。さらに足首を反ることで、アキレス腱もストレッチできるんですね。

足首を反らせるのがきつい場合は、壁に足を当ててもOKです。
足を伸ばす距離、足首を反らす角度でストレッチの効果がかわります。

地味ですが強度は高めのストレッチなので、体勢がきつい場合は、椅子に座ってやるか、寝たままタオルを使って足を上に伸ばすストレッチに切り替えてください。

続いて『壁を使って腸腰筋のストレッチをしながらふくらはぎをストレッチ』するものをお伝えします。

では整え方をお話しします。

まず両手を前に伸ばして壁に掌をつけます。

片膝を曲げて、もう片方の足を後ろに伸ばして、かかとはつけた状態で立ちます。

後ろ足の膝裏を伸ばすと、上半身が前に出てくるので肘を伸ばして体勢が崩れないようにキープします。

こうすると、腸腰筋が伸びて、腰の奥がストレッチされます。
さらに、鎖骨のあたりを壁に近づけるようにすると、背中の上がストレッチされます。

この状態で深呼吸を3回〜5回繰り返します。

背中の上から、腰、ふくらはぎまでまとめてストレッチできます。

セルフケア②お尻のストレッチ

2つ目のセルフケアはお尻のストレッチです。

足首をケガしたり、足が痛い時は体重を支える働きが落ちてる分、お尻の筋肉に負担がかかって固まりやすくなります。
で、このお尻の硬さを放っておくと、体重が外側にかかって足に負担がかかりやすくもなるという負のスパイラルに突入してしまうんですね。

そこで、負のスパイラルに入らないためのストレッチを紹介します。


足裏を合わせて座ります。手で足をもつと、固定できて力が入りやすいので便利です。

また、膝はきちんと横に向かなくても(上がっても)大丈夫です。膝を開くよりも腰の根本から前屈できる方を重視しましょう。

この状態のまま、体を前に倒すんですが、『顔じゃなくて、おへそを床に近づけるようにする』のがポイントです。

前に屈める分が止まったところで深呼吸を3回〜5回行って、もう一度最初の体勢に戻ります。

屈める角度はたいして行けなくても大丈夫です。

つらい時はイスを使ってやる方法もあります。

セルフケア③スネのストレッチ


3つ目のセルフケアはスネのストレッチ です。

これは、土踏まずが下がって足が痛いときに使えるので、シンスプリントや後脛骨筋障害のときにオススメです。逆にねんざ後とかだと靭帯が伸びやすくて痛いので、その場合はこの後で紹介するツボを使ってください。

では整え方をお話します。

床に座った状態で、片方の足を伸ばして、もう片方の足を正座か横座りのようにします。
手を後ろについて体重を後ろにかけていきます。

こうすることで、太ももの前側とスネの前側がストレッチできます。

このとき、「ひざが床から浮いて痛い」「足首が痛い」ときはやらないでください。
膝が浮くのは背中が硬いせいで股関節の動きが硬くなっているケース、足首が痛いのは捻挫経験者で靭帯が伸ばされすぎてるケースがあります。

この場合はストレッチをせずにスネの前側をほぐすか、ツボを使ってゆるめていきます。

ちなみに、この時点でも十分ストレッチ効果はありますが、『体が柔らかくてもっと効果を上げたい』という人は、肘をつくように体を沈めていくとより伸び感があって効果的です。

セルフケア④ツボ

4つ目のセルフケアはツボを使った方法です。

足の疲労が溜まりやすいポイントをほぐすか、ツボにお灸をすることで、その周辺組織をゆるめたり回復力を上げていきます。

足のケアで使うツボは、足裏・スネ・ふくらはぎの3つのパーツにあるのでそれぞれの位置を紹介します。

足裏には、足指を曲げたときに凹むところと、かかとの少し前にあります。

スネには、前と内側に1つずつあります。
1つは、ひざのお皿の外側の下の方で、足首を反ると筋肉が盛りっとなるところ。
もう1つは、内くるぶしの上9cmの骨ぎわです。この辺は押さえると痛いので場所はわかりやすいと思います。

ふくらはぎでは、アキレス腱の上側・下側どちらにアプローチするかで場所が分かれます。

上なら、ふくらはぎの真ん中あたり。
下なら、外くるぶしとアキレス腱の間がおすすめです。

外くるぶしとアキレス腱の間のツボは、ほぐすよりもお灸がいいですね。

ここまでのまとめ

さて、ここまで『足の痛みの原因と対処法』について大枠を解説してきましたが、いかがだったでしょうか?

痛めた直後で腫れていたり、固定が必要なタイミングだとできないんですが、ストレッチやツボについてもいくつかお話したので、足のセルフケアでぜひお使いください。

ここから先は、ゼミ限定版で、足の痛みが慢性化すしちゃったときのアプローチについてお話します。

「足を痛めたあと休んどけって言われて安静にしてたけど、休んでも練習にでるとまた痛みがでる」って話きいたことありませんか?

これに関連する歪みのメカニズムと整体法、セルフで整えるための組み合わせなどをお話します。

専心良治・ラボか、YouTubeメンバーシップのプレミアム版でご覧いただけますので、お好きな方をチェックして続きをご覧ください。

ではご覧いただきありがとうございました!

また次回お会いしましょう。