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【浮指】つま先立ちすると小指が浮く意外な原因と簡単にできるセルフケア

こんにちは。島田です。
今回は「つま先立ちをするときに小指が浮いてしまう」意外な原因と簡単にできるセルフケアについてお話していきます。

先日、こんなご相談がありました。

(ダンスやパフォーマンスで)つま先立ちをするときに小指が浮いてしまって、うまく地面を押しきれない…

こういう悩みですね。

こう聞くと結構ピンポイントにみえるので、「自分は足の小指に問題はないな」って思う方いるかもしれません。

でも、
・親指の付け根が痛い
・足裏が弱いせいで浮指になる
といった問題も、今回のケースと同じ原因で起こることがあります。

なので、こういった問題がある方にもヒントになるはずです。

その方は、足指の筋力を鍛えるために、タオルギャザーなどのトレーニングを行って対策していました。

でも、親指の方には力がしっかりと入る一方で、小指にはうまく力が入りくいし…、つま先立ちをするとやっぱり小指が浮いてしまうとのこと。

そこで、ある部分を固定してつま先立ちを試してもらった結果、小指が床をしっかりつかんで、立ち姿勢も安定してキープしやすくなったんですね。

一体、どこを固定したのか?

それは『骨盤と、問題の足とは反対側の肋骨』です。

具体的には、右の小指が浮く場合、右側の骨盤と左側の肋骨を固定してつま先立ちをすると、安定して立ちやすいんですね。

コレ実際に試してみると、骨盤と肋骨を固定することで、骨盤側の足首や足指に力が伝わりやすくなって、つま先立ちが安定する感じがわかりやすいと思います。

これを聞くと、「なぜ骨盤や肋骨を固定すると小指が浮かずに床をつかんだり、つま先立ちが安定するの?」って疑問に思われるかもしれません。

そこで、順を追って説明していきます。

つま先立ちすると小指が浮く意外な原因


まず、つま先立ちをしたときに小指が浮いてしまっていた原因ですが、それは足が骨盤の真下に位置していないことによるものです。

「どういうこと?」って思うかもしれませんが、簡単に言うと、『ご本人はまっすぐ立っているつもりでも、実際には片方の足が外側にズレていて、本来の力のラインから外れて体重が外側にかかってしまっている』ということです。

「そんなズレてることなんてある?」と思うかもしれません。
でも、もし『スネの外側が疲れやすい、コリやすい』なら、気付かずに体重が外側にかかっているサインです。

この方の場合も、脚がまっすぐ使えていないせいで、力がきちんと伝わらず、小指に力が入りづらくなったり、つま先立ちが不安定になっていたというわけですね。

外側体重になるのは腹筋が弱くて骨盤・あばらが開くから


「なぜ足が外側にずれてしまうの?」って思ったかもしれません。

この原因は、腹筋に適切な力が入っていないからです。

例えば、右足が外側にずれる場合、右の骨盤と左の肋骨が開きすぎているケースが多いです。

つまり、体を安定させるためにしぼる力が不足しており、体が外側に広がってしまっているんですね。

その結果として、体重が外側にかかりやすくなります。


つまり、つま先立ちをするときに小指が浮いてしまう問題の原因をたどっていくとこんな感じです。

まず、足が骨盤の真下になく、体重が外側に偏ってしまうことで、うまく小指まで力が伝わらないことが原因にあって…、

そしてその原因となるのが、右の骨盤と左の肋骨が開いてしまい、腹筋に適切な力が入らず、体重をまっすぐにかけることができない状態ということになります。

動きの中で足首安定させる方法(肩甲骨との連動を使って体幹強化)

でも、ここまでの話を聞いてこう感じた方いるはずです。

とはいえ、動きながら骨盤と脇腹を手で押さえられないよね?腹筋を鍛えておけってこと?

たしかに、腹筋や体幹を鍛えることは重要なんですが、そんなすぐに結果が出るものではありませんよね。

そこで、今回は『動きのなかで使えるように腕のサポートを使って体幹を強化する』セルフケアをお伝えします。

先ほど、腹筋が弱まる理由の1つは「あばらが開いているせいで腹筋に力が入りづらいから」だよとお話しました。

踊っている時は、脇をしぼって肩甲骨で体幹を押さえることであばらが開かないようにして腹筋を入れやすくしています。

試しに、肩甲骨の下か脇腹を押さえて、みぞおちに寄せてから腹筋を入れてみてください。腹筋に力が入りやすいはずです。

そこで、肩甲骨と体幹をつなぐ前鋸筋という筋肉にスイッチをいれることで、体幹を強化する簡単なやり方をお話します。

前鋸筋にスイッチを入れて肩甲骨と体幹の連動性を上げる


まず、指を下向きにして、手を遠くに伸ばします。
これは、前鋸筋を使って肩甲骨から腕を伸ばす前フリです。

次に、その状態をキープしたまま、手のひらを壁に付けます。
無理のない範囲で壁を押す感じにすると効果が高まります。

そこから、肘から手先に向けて、擦っていきます。
擦るスピードは1秒間に2回〜3回のリズムで。それを約10秒続けます。

コレだけです。

よくある質問「肘から手先に向かってこする理由は?」


これを聞いて、「この肘から手先に向かって擦る運動何か意味あるの?」って思った方いるはずです。一見不思議なことしてる人に見えますしね。

この擦る動きは、『短い時間で命令を出し続ける』ためのものです。

バレエなどの踊りでは、肘から先を遠くに伸ばし続ける使い方で、つま先やひざを伸ばしたり、関節の可動域を上げたりします。

今回のように手を壁に押し付けてしまうと、動きが外から見えないのでわかりにくいですが、遠くに伸ばす命令を出し続けることで、腕と肩甲骨、体幹の連動を深めているんですね。

目で見える形でイメージしやすいのだと、たとえば、新体操のリボンがくるくる回りながら遠くに伸びてく感じも使い方似てます。

よくある質問「指を下に向けて手で壁を押すと手が痛いときは?」

また、なかには「手を壁に押し付けると、指や肘が曲がってしまってうまく手のひらがつかない」とか「この形は手が痛い」って方もいると思います。

その場合は、痛みがない位置で何セットか続けて行うと、だんだんと肘や指が伸びやすくなって痛みも減ってきます

ただ、
・腱鞘炎だったり
・デスクワークの時間が長い
・スマホの使いすぎで親指が硬くなってる
などで痛みを感じる人は、最初は指を下に向けて壁に押し付けるのが難しいかもしれません。


その場合は、ただ壁に手をつけ、肘から手先に向けて擦ることから始めてみてください。

これを続けると、初めは指が曲がってしまっている人でも、だんだんと指が伸びやすくなるはずです。

その後、指を下に向けて壁に押し付ける方法を試してみてください。
無理をせずに肘から手先に向けて擦ると良いです。この動作を数回行うと、指が伸びやすくなり、痛みが減少するはずです。

腕が肩甲骨や背中と連動して伸ばせるようになると、手が壁に押しやすくなり、痛みが和らぎ、効果が高まります。

さらに効果を上げるなら…


一連の動きに慣れてきたら、今度は対角線上に伸ばしながら壁を押すのでもチャレンジしてください。

というのも、前鋸筋は筋膜とのつながりで、腹筋を通じて反対側の骨盤や脚につながるので、対角線上に伸ばせる量が増えると足首も安定しやすいからです。

例えば左腕をやる場合を、手を伸ばして右に持ってきてから壁に押し付けて擦ることで、右足の強化が促進されます。

試してみたい方は、指を下に向け、手を前に伸ばしてから斜めに動かし、その手を遠くに伸ばしながらつま先立ちをしてみてください。

その状態でつま先立ちすると、普通に立つよりも右足が強化され、床に対して安定していると感じることができるはずです。

まとめ


では、まとめいきましょう。

今回は「足首強化を腕のサポートを通じて実現する方法」で、特につま先立ちをする際に小指が浮いてしまう問題とその対策について説明しました。

問題の原因は、歪みの影響で足が骨盤の真下で使えず、体重が外側にかかることにあります。このせいで、力がうまく伝わらず、小指に力が入らない状態になってたことでした。

解決策として、弱い足側の骨盤と反対側の肋骨を固定して腹筋に力が入りやすくなると、足首の強化が可能になります。

とはいえ、「動きながら骨盤と肋骨を手で押さえられないよね?」ということで、今回は肩甲骨と体幹をつなぐ筋肉にスイッチを入れ、体幹を強化する方法をお話しました。

指を下に向けて壁に押し付け、肘から先を1秒に3回程度のスピードで約10秒間擦ります。

これを何セットか行っていくと、肩甲骨が体幹を押さえる力が増す結果、体幹が強化され、骨盤が安定します。これにより、足が外側に流れることがなくなり、つま先立ちをする際に、足全体で力を使いやすくなります。

ぜひ、少しずつ試してみてください。

以上、参考になれば嬉しいです。

ここまでご覧いただきありがとうございました。

ぜひ明日からのレッスンに行かせてもらえたら嬉しいです。

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