こんにちは。島田です。
今回は「寝ながらやるお尻のストレッチがうまくいかない原因と、それを改善する簡単なコツ」についてお話していきます。
「お尻のストレッチがうまくできない…」
「膝が横に向かず、お尻が伸びない!」
「足を上げようとしても手が届かない…」
そんなお悩みを抱えている方は多いですよね。
寝ながら行うお尻のストレッチが難しい原因のひとつに「骨盤の安定性」があります。
骨盤の位置をうまくキープできないと、足が上がらず、膝も横に向かないため、お尻が十分に伸ばせないのです。この問題を放置していると、股関節の柔軟性が低下し、動きにくさが慢性化する可能性もあります。
この記事では、寝ながら行うお尻のストレッチのやり方や効果を引き出すための簡単なコツを3つのステップに分けて解説しています。ステップごとに呼吸の工夫を取り入れ、少しずつポジションを整えながら行うことで、骨盤が安定し、お尻がしっかりストレッチできるようになります。
この記事を読むことで、骨盤のキープ力が向上し、ストレッチ効果が高まり、股関節の動きも滑らかになります。無理なく足を引き寄せてストレッチできるようになることで、お尻や股関節の柔軟性アップしやすくなるはずです。
目次
お尻のストレッチがうまくいかない原因
先日お会いした方から、こんなご相談がありました。
「教室で、寝ながら足を組んでお尻を伸ばすストレッチがあるんだけど、うまくいかないんですよね」
とのこと。
どんなストレッチかというと…
このイラストのように、仰向けで足を組んで、下にある足を持ち上げることでお尻を伸ばすストレッチです。
これは、お尻の筋肉をゆるめることで股関節の硬さをとる効果があります。
このストレッチをする時に
・組んだ足の膝が横に向かなかない
・膝を抱えようとしても手が届くところまで足が上がらない
ので、お尻がストレッチできるところまでもってけないとのことでした。
似たような経験がある方もいるかもしれません。
一見すると、「これって股関節が硬いせいなのかな?」って思えますよね?
でも、本当の原因は別にあります。それは…
腹筋(特に下側)が弱くて骨盤の位置をキープできないことです。
こう聞くと、「このお尻のストレッチのポーズと、骨盤の位置をキープすることが、どう関係するの?」って思うかもしれません。
そこで、骨盤の位置がキープできないと、お尻のストレッチにどんな影響があるのかみてみましょう。
骨盤の位置がキープできないことで起こる2つの問題
このお尻のストレッチは、仰向けで膝を立てて足を組んでから、下にある足を持ち上げることでお尻を伸ばします。
なので、骨盤の位置がキープできないと…
①腸腰筋が使えず足が床から持ち上がらない
膝を立てて上げる側は、足を上げようとすると骨盤が開いてしまって不安定なので、股関節を屈曲する筋肉(腸腰筋・ちょうようきん)などがうまく使えないんですね。
そのせいで足を持ち上げることができません。
②組んだ足の膝が横に向かずにお尻が伸びない
そして、お尻をストレッチしたいほうの足は、骨盤を平行に保つ筋肉(腰方形筋・ようほうけいきん)が縮んで骨盤が上がるので、股関節が動かせず太ももの外旋ができなくなります。
その結果、膝が横に向かずに上に向いてしまうため、足の付け根がつまってお尻が伸ばせません。
これらが重なることで、頑張ってるのに全然ストレッチできないという問題につながるんですね。
骨盤の位置がキープできれば、お尻のストレッチもしやすい
逆に言うと、体幹の筋肉が働いて骨盤の位置がキープできると、足を引き寄せて、お尻のストレッチをやりやすくすることができます。
お尻のストレッチを簡単にするコツ
では、どうすればこの2つの問題をクリアして、お尻のストレッチがやりやすくなるのか?
コツは、『小分けに分解する事と、呼吸するときの工夫』です。
具体的には、いきなりお尻のストレッチの体勢を目指すんじゃなくて、パーツごとに次の3つのステップに分けるとスムーズに行きます。
①組んだ足の膝を横に向けやすくする
②立てた膝を手で抱えられるところまで上げやすくする
③ストレッチ本番でお尻を伸ばす
では、具体的なやり方をみていきましょう。
Step1:足を組む+深呼吸➡︎膝を横に向けやすくする
この方法は仰向けで行います。
まず、片膝を立てて足を組みます。
足の組み方は、足首を太ももに乗せて、膝を横に向ける感じです。
足を組んだら深呼吸をします。
ここで、ストレッチの効率を上げるために、呼吸のやり方にちょっとした工夫を加えます。
両手で脇腹(みぞおちより下の肋骨)を骨盤に向かって押し下げながら、ふーっと息を吐いて、鼻から吸います。これを3回繰り返します。
この姿勢でこの呼吸をする事で、股関節が動かしやすくなるので膝が横に向けやすくなります。
Step2:膝を抱える+深呼吸➡︎軸足を持ち上げやすくする
次に、膝を立てて足を持ち上げます。
持ち上げたら膝を抱えて、もう片方の手で(膝を抱えた側の)脇腹を骨盤に向けて引き下げながら深呼吸を3回行います。
足首と膝は90度に曲げて、膝を顔に近づくように引き寄せると、腸腰筋が使えて足が持ち上げやすくなります。
Step3:お尻のストレッチ+深呼吸
最後に、本来の目的であるお尻のストレッチを行います。
膝を立てて足を組んでから、下にある足を持ち上げることでお尻を伸ばします。
Step1、2をやることで、股関節がスムーズに動くようになってるので、特に意識しなくても足を組んだまま持ち上げやすくなってるはずです。
お尻がストレッチされてる感じがあったら、脇腹を骨盤に向けて引き下げながら深呼吸を3回行います。
お尻が十分伸ばされることで、股関節の硬さも取れます。
反対側も行う
反対側も同じように行います。
股関節の動きもスムーズになるので…
この方法で骨盤をキープしたままストレッチできるようになると、お尻のストレッチの効率が上がるだけでなく、股関節の動きもスムーズになってきます。
その結果、
・膝を抱えて足を寄せなくても持ち上がる
・足を持ち上げたまま反対の足に組み替える
・足を寄せるときにもっと近づけてお尻のストレッチ効果を上げる
みたいなこともできるようになってくるんですね。
やりづらい時は、ステップ1と2を2、3回繰り返してからステップ3に進んでみてください。スムーズにストレッチしやすくなってるはずです。
まとめ
では、まとめいきましょう。
「分解+呼吸でストレッチをスムーズに」ということで、今回は次の2点について解説をしてきました。
①寝ながらやるお尻のストレッチがうまくいかない原因
②お尻のストレッチをやりやすくする簡単なコツ
この2つですね。
お尻がストレッチがうまくいかない原因は、骨盤の位置がキープできない事で股関節がうまく使えていないからです。
そのせいで
・組んだ足の膝が横に向かなかない
・膝を抱えようとしても手が届くところまで足が上がらない
といった問題が起きます。
そこで、3つのステップに分ける+呼吸を工夫することで簡単にストレッチしやすくするやり方を解説しました。
ストレッチがスムーズになることで、股関節の柔軟性をUPする助けになれば嬉しいです。
ちなみに、バレエ体幹ハンドブックのP44~48では、呼吸をストレッチに活かすやり方についても解説しています。本をお持ちの方はそちらもご参照ください。
会員限定のノーカット版では、この後に
・ストレッチに活かしたい呼吸のコツと
・呼吸を使った具体例として開脚で反対の足を持ちやすくするやり方
についてLIVE解説したものも収録しています。
呼吸をどう使えばストレッチに効きやすくなるのか、ニュアンスも知りたいという方はお勧めです。
続きが気になる方は、
▶︎専心良治・ラボ
でご覧いただけますので、ぜひチェックして続きをご覧ください。
以上参考になれば嬉しいです。