こんにちは。島田です。
今回は、『スネの外側が痛かったり・鎌足など足が内側にねじれる原因になるポイントとすぐできる対策』についてお話します。
目次
スネの外側が痛い、鎌足、外側重心などの原因になる筋肉
バレエ教室で踊っていて、こんなことありませんか?
・踊り終わったあとにスネの外側が痛い、しんどい
・足を伸ばそうとすると、足首が内側にねじれる(バレエでは鎌足といわれることがあります)
・外側重心になって、小指側に体重が乗ったり、人によっては踵が落ちる感じになったり
わかっててなんとかしようとするんだけど、なかなか思うようにいかないって人もいるかもしれません。
実は、これらの問題に共通する原因になる筋肉があります。
ほとんどのケースでこの筋肉の使いすぎだったりするんですね。
一体どこなのか?それが…
長腓骨筋の疲れ
長腓骨筋(ちょうひこつきん)というすねの外側にある筋肉です。
この筋肉がどんな働きをするのかというと、
つま先を伸ばしたり、
足首を外側に向けたりします。
それぞれ、バレエにとってどう関係するのか?
例えば、つま先を伸ばす動きはルルベやポイントで使いますし、足首を外側に向ける動きは足首のターンアウトで使ったりします。
足首のターンアウトとは
ここで「足首のターンアウトって何?」って思った人もいるかもしれません。
これは例えば、アラベスクで足を上げてターンアウトするとき。
足首が下を向かないように、ターンアウトした状態をキープします。
また、バレエの5番ポジションでは、踵とつま先をつけように立ちますが、そのときにも使われています。
つま先伸ばすメカニズム(ふくらはぎと長腓骨筋の違い)
では、ここから長腓骨筋がどんな動きをするのか、イラストを使って簡単に解説します。
まずは、つま先を伸ばす方のメカニズムについて。
つま先を伸ばしたり、つま先立ちするときに使う筋肉は、普通に使う場合、ふくらはぎの筋肉がメインです。
長腓骨筋とふくらはぎの違いは、つま先を伸ばすときに引っ張るところです。
長腓骨筋は、腓骨の上の方から始まって、外くるぶしを通って、土踏まずのほうの骨まで腱が伸びています。
一方ふくらはぎの筋肉は、膝裏の上のほうから始まって、踵につきます。
つまり、同じつま先を伸ばす動きでも、ふくらはぎは踵を引っ張って、長腓骨筋は土踏まずを引っ張るんですね。
バレエのレッスンでは、ほぼつま先立ちで動くので、ふくらはぎを使いすぎると、ここが発達して太くなったりアキレス腱や踵を痛めます。
ふくらはぎだけで頑張らせないために長腓骨筋を使うので、重心が外側にあったり、ターンアウトが足りなかったりすると、スネの外側の疲労が半端なくて、終わった後痛かったりするんですね。
外側のアーチも持ち上げてくれる
また、この筋肉が働くことで、足の外側アーチを引っ張りあげて、持ち上げてくれるんですね。
そうすることで、足首の外反といって、足首の外側に向けてくれます。
なので、疲れてくると、これができずに鎌足になりやすかったり、踵が落ちたりします。
長腓骨筋を効率よくストレッチするコツ
では、この筋肉をどうやってストレッチするか?
一般には、足首を内側にして軽く床に押し付けるようにすることで、スネの外側を伸ばしたりするんですが…、
この筋肉のストレッチは、お尻と一緒に行うのがコツです。
先日、『外側ハムストリングスを使いやすくするツボ』という動画で、腓骨の位置がいいと坐骨の位置も良くなるよというお話をしました。
なので、逆にお尻のストレッチして坐骨周りをゆるめることで、長腓骨筋もゆるみやすくなるんですね。
具体的には、仰向け寝た状態から、片膝を立てて足を横に倒します。
足を横に倒すときは、寝返りするように体をまたぐ感じですね。例えば、左足をやる場合は右足を超えて倒します。
足を倒したら、手で、ひざ下の外側を押さえて、母趾側に足首をねじると、お尻からスネの横がストレッチされます。
さらに、顔は足と反対の方向にむけると効果が上がります。
もし姿勢がいけるなら、座って足を抱えるようにもってストレッチするのもアリです。ここでも足首を母趾側にねじるのは忘れずに。
ただ、座って足を抱える方は体幹の筋肉も必要になるので、慣れるまでは寝た状態でやった方が無難です。
まとめ
まとめると…
・スネの外側が痛い、しんどい
・足を伸ばそうとすると、足首が内側にねじれる
・外側重心になって、小指側に体重が乗ったりしやすい
のは、スネの外側にある長腓骨筋の使いすぎであることが多いです。
特にバレエの場合、ルルベなどつま先立ちで動くので、この筋肉は疲れやすい状態にあります。
この筋肉をストレッチするときは、お尻のストレッチと合わせて行うと効果的です。
まずは仰向けに寝た状態で体をひねってストレッチするところから始めてみてください。
また限定会員版では、どんな組み合わせで整えるといいかも一緒に載せておきますので、会員さんはそっちもチェックしてみてください。
こんな風に、バレエのレッスンで「なんか思ったようにうまく動かせないな」とか、「ここばっかり疲れるな、痛いな」という影には、今回のような体の仕組みや動きのメカニズムがあったりします。ちょっとした動きの違いですが、それをきちんとできてるか、そこをおざなりにするかで、パフォーマンスは違ってくるんですね。
では、また次回お会いしましょう。