「あ、謎が1個解けました」
彼女はそう言って大きく頷きました。
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先日、あるダンサーさんを治療したときの話。
『しばらく首が痛い』ということで検査していきました。結論からいうと、首は問題ありませんでした。問題があったのは背中…だったんですがもう一つ特徴が。
私:「踊ってるときは痛みますか?」
ダ:「踊ってるときは痛くないんです。でも普段痛くて…むしろバレエしてるときのが楽。」
踊ってるときは平気。日常生活で痛い
普通、首が痛かったら踊るともっと痛いと思いますよね。実際、首に問題あるときはそうです。でも、今回は踊ってるときは平気でむしろ普段の方が痛いという謎の首痛。彼女もそこが気になるようでした。
↑コレ、実はバレエ上級者でよくあることです。
バレエって体が正しい位置にないと踊れないようにできています。逆に言うと、体が正しい位置あれば楽に踊れるんですね。
バレエ上級者は『引き上げ』『肩下げ』『足裏をきちんと使う』など体を正しい位置にいれてから踊るクセがあるので、踊ってるときは痛くないことがあります。足を痛めたときに「トウシューズ履いてる方が楽」っていう強者の先生もいました。
ということで原因は
日常生活で変な姿勢・負荷がかかってる所がある
ということになります。
今回のダンサーさんの場合は、デスクワークでマウスを使うとのこと。
つまり、『背中が右前にズレて、肩甲骨が首にぶら下がって肋骨にのしかかってる状態』でずっと仕事してるわけです。
そうすると、
右の背中が硬くなる
→右腕が重くなる
→首が右肩に引っ張られる。右肩が下がる、痛くて挙がりにくい。右腰が縮む
という流れで寝違えに似た首の痛みを起こしやすくなります。
踊ってるときは引き上げをして首をちゃんと乗せてるので、首に変な負担がかからなくて痛くなかったんですね。
このときは右の背中の硬さをとることで首の痛みがとれました。原因はデスクワークでの姿勢なので、首に負担かけないコツを伝えて冒頭の『謎が解けた』につながるわけです。
あなたには、『踊ってるときは痛くないけど、日常生活で痛い』という謎の痛みありませんか?もしあるなら、仕事や日常でよくする姿勢から見直してみてください。
謎解きのヒントになりますから。