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【巻き肩・猫背リセット】意識したいポイントとセルフ整体

こんにちは。島田です。

今回は『巻き肩や猫背を直すために意識したいポイントやセルフで矯正する方法』についてお話していきます。

「最近、肩や首がこりやすいけど、もしかして姿勢のせい?」
「猫背が気になってるけど、どう直せばいいかわからない…」
「肩が前に出ちゃうの、これって何か問題?」

巻き肩や猫背を放置すると、肩こりや首こり、呼吸が浅くなることで疲れやすくなるなど、体にさまざまな負担がかかります。

この記事では、巻き肩を自分でチェックする方法や、巻き肩を改善するための具体的な方法について解説します。

前半では、巻き肩の原因とよくあるNG動作、その対策について詳しく説明します。
後半では、巻き肩を直すためのセルフ矯正法について紹介します。

この記事を読むことで、巻き肩や猫背を効果的に改善し、姿勢を正すための具体的な方法がわかります。日常生活に取り入れることで、肩こりや首こりの軽減も期待できるので、ぜひ試してみてください。

巻き肩とは?

巻き肩というのは、肩が通常よりも前にきて内側に入り込んでる状態のことです。猫背を伴うことが多いですね。

普段から巻き肩を自覚されている方もいますが、『自分ではいい姿勢でいようと思ってるんだけど、気づかずになってる』みたいなケースもあります。

巻き肩かどうかをセルフでチェックする方法

自分が巻き肩かどうかは簡単に確認できます。

・立った状態でのチェック

まっすぐ背すじを伸ばして立って、壁に背中を当てます。
この時に、肩を壁につけるのが大変な方は巻き肩傾向です。

・寝た状態でのチェック

床に仰向けで寝た状態で、肩と床の間に隙間ができてしまうという方 も巻き肩になっている可能性があります。

巻き肩で起こる症状

巻き肩を放置したままだと、首や肩、背中などに負担がかかりやすくなるので、そこから起こる症状は色々あります。

例えば、
・首こり、肩こり
・肩が引っかかって動かしにくい(肩が痛い)
・呼吸が浅くなる→疲れやすい
・背中のこり
・腰の上が痛い
などなど…、「私も経験あるよ」って方もいるかもしれません。

そこで、この記事では巻き肩を直すために2つのパートに分けて解説します。

前半では、バレエ教室でよくされるアドバイスをヒントに
・どこを意識するといいか
・よくあるNGやその対策
をお話します。

後半では、
・巻き肩を直すために整えておくといいパーツ
・セルフで整えるやり方
についてお話します。

セルフケアだけ知りたい人は、後半からご覧いただくと効率いいです。

踊りをされている方は、前半からご覧いただくと『教室で注意されることの意味がわかって踊りに活かしやすい』のでお勧めです。

では早速本編にいきましょう。

巻き肩を直すために意識したい2つの動き

バレエ教室などで踊る時、
・巻き肩だったり
・猫背のように背中が丸くなったりすると、
先生から指摘を受けることがあります。

これは見た目の問題もあるんですが…、先ほどもお話した通り、巻き肩や猫背を放っておいたままだと首や肩、背中に負担がかかりやすくなります。

そのまま踊ると
・肩や腰を痛めたり
・引き上げ不足で足を痛める
可能性があるのでその予防の意味もあるんですね。

この時、よくされるアドバイスは「肩を後ろに引いて」とか「胸を持ち上げて」と言う声掛けです。

教室によっては、その都度、肩回しして直すところもあります。

でも、「肩を回すとその時は位置が直るけど、すぐに元に戻ってしまう」って思ったことないでしょうか?

コレはこのアドバイスで使いたい部分がうまく使えてないので、巻き肩が直った状態をキープできないからです。

そこで、解剖学的な視点から『どこに意識を向ければ、巻き肩が直って姿勢も正しやすくなるか』みていきましょう。

バレエ教室でされる注意を解剖学的に解釈すると…


このアドバイスを解剖学的に解釈すると、
・肩甲骨を背骨に寄せる
・背すじを伸ばす筋肉(脊柱の伸展筋)を使う
ことによって巻き肩を正すように促しているんですね。

つまり、
・肩甲骨を寄せる
・背すじを伸ばす

ことを意識すると、肩が正しい位置にもっていきやすくなるので巻き肩を直して姿勢を正しやすくなります。

巻き肩を直そうとしてよくみられるNGパターン

こう聞くと「なんだ簡単じゃん」と思うかもしれませんが…このときによくみられるNGパターンが2つあります。


①肩甲骨を寄せすぎて手も後ろにいっちゃう
コレは肩を後ろにしようとして、肩甲骨が背骨に寄りすぎるせいで起きます。

②背すじを伸ばそうをして反り腰になる
背中の上や胸を反らそうとして、腰を緊張させてしまうことで起きます。

コレらは、肩を後ろにはもっていけても、実際の動きに活かしづらいし他のパーツに負担がかかるためお勧めできません。

また、いずれの場合も、お腹が前に出て腹筋が弱い状態(いわゆる「あばらが開く」状態)になりやすいので、肩や股関節など付け根が動かしづらくなります。

引っ張り合いを意識(張力の利用)すると肩の位置も直りやすい


じゃぁ、どんな意識をすればうまくいくのか?

それは、引っ張り合いを意識することです。

肩甲骨を背骨に向かって寄せるときに、

・背中の上の方を天井の方へ引き上げるように、肩を外へ持っていく
・肩甲骨をちょっと下げて、両肩を一緒に外側に引っ張るようにする

こうすることで、肩甲骨を引っ張る力と姿勢を保つ力がつり合って、肩を正しい位置にもっていく感じがつかみやすくなります。

まずは、『肩甲骨を背骨に寄せるのと、両肩を外側に離そうとするのを、同時にやってみる』のがおすすめです。

感覚がつかめてくると、だんだんスイッチを切り替えるように巻き肩を直しやすくなります。

巻き肩を直すために整えるといいパーツ

ここまでの話を聞いて、

・肩甲骨を寄せる
・背すじを伸ばす

この2つを意識することで、巻き肩を直して姿勢を正しやすくなるのはわかったんだけど…

「コレをずっと意識するのは大変じゃない?」
あるいは
「肩甲骨の動きが硬くてやろうと思ってもうまくいかない」

こういう疑問ですね。

そこで、巻き肩を直すために整えておくといいパーツについてお話します。

それは鎖骨(さこつ)です。

鎖骨は、首の下にあって、肩と胸の間に横に伸びています。

肩との関係性をわかりやすくするとこんな感じ。

鎖骨は肩甲骨とつながるので、鎖骨の向きが変わることで肩や肩甲骨の位置も影響を受けます。

なので、鎖骨を肩の方向に向けて押さえると、肩甲骨の位置が変わって巻き肩も直りやすくなるんですね。

バレエなどの踊りでは
「鎖骨を開く」
「胸を開く(デコルテを広く保つ)」
というアドバイスをされることがあるので、「聞いたことあるよ」という方もいるかもしれません。

実際、先ほどお話しした引っ張り合いの意識も、鎖骨を横に向けながら行うとやりやすくなります。

試しに、鎖骨を肩の方向に向かって押さえながら

・肩甲骨を背骨に寄せて下げる
・背中の上の方を天井の方へ引き上げる
・肩を外側にもっていく

ようにしてみてください。

巻き肩が改善されて肩が後ろに移動し、背すじが伸びて、うなじが伸ばされるように首が長くなるはずです。

巻き肩をリセットするセルフ整体『鎖骨を開く矯正』

とはいえ、「ずっと鎖骨を押さえてるわけにもいかないですよね?」って思った方もいるはずです。

そこで、ここからは『手で押さえなくても鎖骨を開いて巻き肩を矯正しやすくするセルフ整体』についてお話していきます。

では具体的なやり方を、順番に解説していきます。

①足をクロスして骨盤を押さえる

まず、足をクロスして立ちます。
理想は前足のかかとと後ろ足のつま先をつける形ですが、足が前後にクロスされていればいいので、無理に足を横に向ける必要はありません。

足をクロスしたら、前にある足側の骨盤を反対側の手で押さえます。
これで体をねじるときに骨盤が開かないようにします。

②手を前から上げて振り返る

骨盤を押さえたら、足が前にある側の手を前から上に上げます。

そこから、手が上にある方に体を振り返ります。みぞおちや胸の高さから後ろに振り返るようにすると、上半身のねじりが活かされて効果的です。

③手を下ろして元の位置に戻る

そして、振り返ったら手を下まで下ろして、元の位置まで戻ります。

これを3回振り返します。

手を前から上げる。
手が上に来たら後ろに振り返る。
後ろに振り返ったら手を下ろして正面に戻る。

といった感じで上半身のねじりと、腕の上げ下げを滑らかにつないでいきます。

腕を大きく回しているわけではないので、肩回しにならないように注意してください。

ここまでの流れで、上半身のねじる動き(胸椎の回旋)をインプットします。

④顔を正面に向いたまま行うと効果UP


より効果を上げる時は、この流れを『顔を正面に向けたまま』行っていきます。

手を前から上げて、顔を前に向けたまま上半身だけ振り返ります。
上半身を振り返るようにねじったら、手を下ろして元の位置まで戻ります。
これを3回繰り返していきます。

顔を正面に向けたまま行うことで、体幹をねじる効果を上げて鎖骨を開きやすくなります。

反対側も同じように行っていきます。

セルフ整体ができてるかどうかチェックするには


この方法ができてるかどうかチェックするなら、やる前と後で次の3つを比べるとわかりやすいです。

①バンザイした時に二の腕を顔に寄せる
鎖骨が矯正できてる方が、二の腕が耳やこめかみに寄せやすくなります。

②手を合わせて上に伸ばす
鎖骨を開けている方が肩甲骨と肩の動きがスムーズなので、手が上に伸ばしやすくなります。

③鼻で深呼吸をする
鎖骨を開くと肋骨も動きやすくなるので、鼻から息を吸いやすくなります。

「これで合ってるかな?」と思ったらこの3つを確認してみてください。やる前よりも良くなっていれば、その分だけ巻き肩も改善されているはずです。

まとめ「鎖骨を開いて巻き肩リセット」


では、まとめいきましょう。

「鎖骨を開いて巻き肩リセット」ということで、今回は巻き肩や猫背を直すための意識したいポイントやセルフで直すためのやり方についてお話してきました。

・肩甲骨を寄せる
・背すじを伸ばす

この2つを意識することで、巻き肩を直して姿勢を正しやすくなります。

それらを意識しやすくするために整えたいパーツは鎖骨

鎖骨を肩の方に向かったままキープできることで、肩の位置が正しくなって巻き肩を直すのがラクになります。

そのためにセルフでできる矯正法についてもお話しました。

シンプルな方法なので、気になったタイミングでこまめに整えてください。

ちなみに、
肩甲骨の位置を直したり背中の硬さをとるやり方については、バレエ体幹ハンドブックのP56~57、62〜63に掲載されています。

本をお持ちの方はそちらもご参照ください。

また、鎖骨を開く動きは巻き肩の改善だけじゃなく色々なメリットがあるんですね。

そこでメンバー限定動画では、
・鎖骨を開くメリットやそのメカニズム
・動画による実技解説
・やりづらい時の対策
について解説しています。

続きが気になる方は

専心良治ラボ
でご覧いただけますので、お好きなものをチェックして、ぜひ続きをご覧ください。

以上、参考になれば嬉しいです。