こんにちは。島田です。
今回は『足裏の痛みを引き起こすモートン病の原因と問題別3つのセルフ整体』についてお話します。
「つま先立ちがつらくて痛みが増す」
「足のケアをしても改善しない」
そんな悩みを抱えていませんか?それ、モートン病が原因かもしれません。
モートン病は、足の神経が圧迫されて炎症を起こす状態で、特に指の付け根が痛むのが特徴です。このまま放置すると、痛みが慢性化して日常生活に支障が出る可能性があります。
そこで、この記事では次の2点について解説します。
①足裏の痛みを起こすよくある原因と隠れた原因
②問題別の3つのセルフ整体
足裏の痛みが気になる方はもちろん、ひざ下のねじれやO脚などの改善に活かしたい方にもヒントになるはずです。
先日、お会いした方から「歩く時やつま先立ちするときに、足裏(特に指の付け根)に痛みがでます。つま先立ちすると、指の付け根が床にあたる感じがするんですよね」というご相談がありました。
似たような経験ある方もいるかもしれません。
整形外科などでこの状態のことを話すと、「モートン病ですね」って言われることがあります。
目次
モートン病とは
モートン病は、足の指の付け根にある神経が、骨と骨に圧迫されて炎症を起こした状態です。
症状的には、歩くときに足裏がピリッとしたり、骨が当たる感じがして痛いことが多です。
特に、指の付け根あたりが痛くなるんですが、痛みが出やすいのは2〜4趾の間(足の中指と薬指の間)あたりです。
でも「足のケアはしてるんだけど、痛みがなかなか取れない…」なんてこともありますよね。
実は、こういった症状を引き起こす原因をたどっていくと、「いわゆる足の問題」以外にも隠れた原因が悪さしてるケースがあります。
そのゆがみを整えることで、足にかかる負担を和らげるのにつながるんですね。
では、早速本編にいきましょう。
モートン病の原因
ではまず、モートン病のような足裏の痛みを引き起こす原因でよく見られるものからお話します。
よく言われるのは、
・中腰での作業
・座りすぎ
・長時間のハイヒール
・爪先立ち
などです。
バレエや、ヒールを使ったダンスだと、つま先立ちで動き時間が多いので、足が疲れていたり重心が外にズレると指の負担が増えます。
これらには共通する要素があります。
それは、足裏に体重をきちんと乗せられず床を押しづらい状態ってことです。
例えば、
・体重が外側にかかりやすい(小指体重)
・踵重心で浮き指になる
・足の内在筋が弱くて足裏が使えていない
などなど、いずれもきちんと体重が乗せづらくなるため、負担のかかる所に偏りがでてきます。
アーチの低下と神経の圧迫で痛みが出る
その結果、2つの問題が起きます。
1つは、足を支えるクッションの役割をするアーチが下がってしまうことです。
内側の縦アーチ(土踏まず)がつぶれてくると、横のアーチも崩れやすくなります。
横アーチが崩れると、指の付け根が地面に押し付けられるようになるので痛みにつながります。
もう1つは、骨が神経の周りを圧迫しやすくなるということです。
床がうまく押せない状態で、先の細い靴や、つま先立ちなどかかとの高い位置のまま長時間いると、指同士がくっついて押し付けられます。
結果として、指のつけねが痛くなってしまうんですね。
モートン病のような足裏の痛みを起こす『隠れた原因』
続いて、こういった足裏の痛みを引き起こす隠れた原因2つについてお話します。
1つは、骨盤のゆがみ。
もう1つは、巻き肩や猫背です。
順番にお話します。
骨盤の不安定→足首も不安定→指の付け根の負担が増える
まず、骨盤の影響についてですね。
コレを聞いて「骨盤が足裏の痛みとどう関係するの?」って感じた方もいると思います。
これは、実際に比べてみるとわかりやすいので、試しに次の2つを比べてみてください。
1つは、脇腹(ウェスト)を骨盤を、手のひらで体の中心に向かって押し込みながら、つま先立ちすることです。
こうすると、足首がまっすぐ伸びて支えが安定するので、足の負担が減ります。
もう1つは、脇腹を体の外側に向かって引っ張りながら、つま先立ちをすることです。
こうすると、ひざ下がバナナみたいに湾曲して、足首が不安定になります。足全体で床を押せずに指の付け根に負担がかかります。
つまり、骨盤の歪みがあったり体幹の筋肉が弱って骨盤が不安定だと、足首も不安定になるため、指の付け根に負担がかかりやすくなるんですね。
巻き肩・猫背は結果的に外側体重になりやすい
では、巻き肩や猫背は足裏の痛みとどう関係するのか?
これは体重が外側にかかりやすくなって、膝も伸ばしにくくなることが影響します。
巻き肩になると、肩甲骨が胸の筋肉(小胸筋・しょうきょうきん)に引っ張られて覆い被さるようになり、鎖骨も体の内側に閉じてきます。
その影響で、背中が伸ばしづらくなり、骨盤が後傾して膝も伸びにくくなります。
バランスが不安定になる結果として、体重を外側で支えやすくなるため、足の負担が偏るんですね。
逆に、鎖骨を外側に向けて胸を開くようにするとバランスも安定します。
試しに、鎖骨を体の外側に向けて押さえたままつま先立ちしてみてください。体重が中心に集まってバランスがとりやすくなるはずです。
足裏の痛みを引き起こす原因のまとめ図
つまり、足裏の痛みを引き起こす直接的な原因はアーチの低下なんですが、その背後には『そのアーチの低下を引き起こす原因』が隠れています。
なので、その部分も一緒にケアしてあげないと、「足のケアはしてるんだけど、痛みがなかなか取れない」ことにつながるんですね。
じゃぁ、これらを整えるにはどうすればいいのか。
ゆがみが慢性化すると、範囲も広いしどこからやればいいのかわかりづらいですよね?
モートン病のセルフ整体(問題別3つのアプローチ)
そこで、ここからはモートン病のような足裏の痛みにアプローチするセルフ整体について、3つお話します。
症状に近いものから、慢性化や根本の問題まで順番に
①横アーチを整える方法
②踵のねじれを整える方法
③鎖骨や骨盤を整える方法
の順でお話していきます。
モートン病のセルフ整体①横アーチを整える方法
ではまず、モートン病の症状に一番近いパーツ、横アーチの整え方からお話していきます。
この方法では、足裏の押さえ方と足首の動きを組み合わせることで、横アーチを復活させていきます。
・足裏が痛い
・浮き指
・早歩きや前屈が苦手
というタイプ向けです。
具体的なやり方をみていきましょう。
ステップ1:中指の付け根を押さえて横アーチを持ち上げる
イスに座って足を組みます。
足首を太ももに乗せて、膝を横に向ける感じです。
その状態で、足裏で中指の付け根を両方の親指で押さえて、足の親指側と小指側を折り込むようにします。
ステップ2:足首の動きを使って横アーチを復活させる
ステップ1の状態で、足首を反らしたり、つま先を伸ばしたりを3回繰り返します。
足は手で動かすんじゃなくて、足を動かして行ってください。
ステップ3:押さえる場所を変えてステップ2を繰り返す
この流れを1セットとして、踵に向かって押さえる位置を変えながら同じように動かしていきます。
これで、横アーチが復活して押しつけられるところが減ってくるので、足裏(特に指の付け根)の痛みが取れやすくなるんですね。
反対側も同じように行います。
モートン病のセルフ整体②踵のねじれを整える方法
続いて、踵のねじれを整える方法についてお話します。
この方法では、足首回で股関節を動かしやすくするやり方を使って、踵のねじれを整えていきます。
踵のねじれは、アーチの低下を起こしやすいんですね。
なので、ココを整えておくことで痛みの慢性化を防ぎます。
・靴の踵の外側が減りやすい
・股関節が硬い
・ひざ下がねじれる
タイプ向けです。
具体的なやり方をみていきましょう。
ステップ1:ふくらはぎを固定して膝下のねじりを抑える
イスに座って、膝が横に向くように足を組みます。
足を組んだら、足首を反ります。
そこから、手でふくらはぎを小指側に向かってねじります。
自分の目線でみると、ふくらはぎを下に向かってねじる感じですね。
肘を脇につけながらやると、テコの要領でふくらはぎが持ちやすくなります。
足首を反ったりふくらはぎをねじるのは、膝下のねじりを抑えて股関節を動かしやすくなるためです。
持ちやすいからといってスネをねじっても効果がありません。ふくらはぎをねじることに意味があります。
ステップ2:足首を固定してつま先を回すことで股関節を整える
ふくらはぎを固定したら、もう片方の手で踵からくるぶしにかけて押さえます。
ここを固定するのは、足首の骨が関節にはまった状態で動かせるようにすることで、踵のねじれを抑えるためです。
踵のねじれが抑えられることで、股関節の動きもスムーズになります。
くるぶしの下を押さえたら、つま先を内側、外側に大きく回します。
このとき、手を使って回すのではなく足を動かして回します。
回す回数の目安は、それぞれ5回〜8回ずつです。
これを3セット繰り返します。
反対側も同じように行っていきます。
コツは1セットごとに立って座り直すこと
コツは、1セットごとに立って座り直すことです。
1セット目よりも2セット目、2セット目よりも3セット目の方が、股関節が動くようになった分だけ、足を深く組みやすくなっていくので、同じ動きでも効果が上がります。
足を組んで座りづらい時の対策
でも、なかには「そもそも、座って足を組むのが大変…」とか「足を組んで座ると、体勢きつくてひざが上にいっちゃうけど大丈夫?」という方もいると思います。
もしその場合は、外くるぶしを膝のある方向に向かって引っ張りながら足を組むと、股関節が回って足が組みやすくなります。
これは足裏を合わせて座る合蹠(がっせき)で、ひざが浮いてしまうときも使えるコツですので、併せてご活用ください。
モートン病のセルフ整体③鎖骨や骨盤を整える方法
続いて、体のねじりを活かして脚をまっすぐに整える矯正についてお話します。
この方法では、肩甲骨と骨盤を連動させた状態で体をねじることで、太ももがまっすぐのまま中心に寄せやすくします。
・外反母趾がある、足の親指が痛い
・O脚傾向、気をつけて足をピタッとつけにくい
・巻き肩や猫背がある
タイプ向けです。
では、具体的なやり方について、順番に解説していきます。
ステップ1:互い違いの腕と脚をクロスして脚を寄せやすくする
イスに座って、太ももを乗せるように足を組みます。
足を組んだら、上に乗せた脚とは反対側の腕を伸ばして太ももに乗せます。互い違いの腕と脚をクロスしてる感じです。
そうすることで、腕側の上半身と上に乗せた側の脚を体の中心に寄るので、気をつけなどで脚をまっすぐのまま寄せやすくなります。
ステップ2:腕の上げ下げ+体のねじりで胸を開く
次に、もう片方の手を上に伸ばします。
そこから、手が上に伸ばした側に体を振り返ります。みぞおちや胸の高さから後ろに振り返るようにすると、上半身のねじりが活かされて効果的です。
そして、振り返ったら手を下まで下ろして、元の位置まで戻ります。
これを3回振り返します。
腕を大きく回しているわけではないので、肩回しにならないように注意してください。
ここまでの流れで、上半身のねじる動き(胸椎の回旋)をインプットします。
ステップ3:ステップ2を顔を正面に向けたまま行う
そして、今までの流れを『顔を正面に向けたまま』行っていきます。
手を上に伸ばして、顔を前に向けたまま上半身だけで振り返ります。
上半身をねじったら、手を下ろして元の位置まで戻ります。
これを3回繰り返していきます。
顔を正面に向けたまま行うことで、体幹をねじる効果が上がります。
反対側も同じように行っていきます。
できてるかどうかチェックするなら…
「これで合ってるかな?」って確認したい時は、この2つのセルフ整体をやった後でやる前よりも
・深くしゃがみやすくなるか
・気をつけした時に脚を寄せやすくなるか
・つま先立ちで足の負担が減ってるか
・バレエされてる方なら、5番ポジションや脚を後ろに上げるのが楽になってるか
などをチェックしてみてください。
この2つの組み合わせがきちんとできてると、やる前よりもスムーズになってるはずです。
まとめ
では、ここまでの話をまとめます。
「足裏の痛みをセルフで整える」ということで、今回は次の2点について解説をしてきました。
①足裏の痛みを起こすよくある原因と隠れた原因
②問題別のセルフ整体
この2つですね。
つまり、足裏の痛みを引き起こす直接的な原因はアーチの低下なんですが、その背後には『そのアーチの低下を引き起こす原因』が隠れています。
なので、その部分も一緒にケアしてあげないと、「足のケアはしてるんだけど、痛みがなかなか取れない」ことにつながるんですね。
モートン病のような足裏の痛みにアプローチするセルフ整体について、症状に近いものから、慢性化や根本の問題まで3つお話しました。
どれも椅子に座ってできるので、スキマ時間にさっと整えやすいと思います。
足裏の痛みをセルフで整える助けになれば嬉しいです。
会員限定のノーカット版では、
・実技動画による解説
・横アーチを整える効果をUPするコツ
・痛みがどのくらい減らせてるかをチェックする基準テスト
・痛みを減らすお尻のストレッチ
についてもお話しています。
続きが気になる方は、
▶︎専心良治・ラボ
でご覧いただけますので、ぜひチェックして続きをご覧ください。
以上参考になれば嬉しいです。