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【体硬い人向け】無理せず開脚するためにストレッチしたい3つのポイント

こんにちは。島田です。

今回は『体が硬い人向けに無理せず開脚するためストレッチしたい3つのポイント』について解説していきます。

体が硬くて開脚が苦手という方はもちろん、すでに開脚のストレッチができる方にもヒントになるはずです。

開脚するときによくある悩み

「毎日ストレッチしてるはずのに、股関節が固くて開脚で足がなかなか開かない」って経験ある人いると思います。

足を開いて座ろうとすると、
・体が後ろに倒れる感じになる
・お尻が固まる
・ひざが曲がってしまう
・足の付け根や太ももの外側がつる
なんてこともあったりしませんか?

力んだりつらさを感じたりするのは足の付け根の周りが多いので、「これって股関節が硬いせいなんじゃない?」って思うかもしれません。

開脚で股関節が固まる原因

でも、この硬さを作っているのは無理な姿勢をかばっているからでもあります。


特に体が硬い人が開脚しようとすると、こんな感じに背中が丸まって体が後ろに倒れやすくなることが多いです。

この姿勢だと、骨盤が後傾して重心が後ろにいってしまうので、足を前に閉じてバランスを取ろうとするんですね。

この状態だと、バランスをとるのに精一杯なのでストレッチしようと思っても力んでしまいます。

反動をつけたり無理してグイグイ伸ばしても、筋肉が固まったり、靭帯に負担がかかるのでかえって可動域が下がった経験ある方もいると思います。


じゃぁ、どうすればいいのか?

実は、「ここをストレッチしておくと、股関節が固まるのを防げるよ」って場所がいくつかあるんですね。

そこで、ここからは『体が硬い人でも無理せず開脚しやすくなるポイント』を3つお話します。

開脚しやすくするためにストレッチしたい3つのポイント

開脚しやすくするためにストレッチしたいパーツは、

①前もも
②体側(体の横)
③腰の下

この3つです。

これを聞いて「この3つのパーツって開脚にどう関係するの?」って感じた方いると思います。

なので、それぞれがどう影響しているのか簡単にお話します。

まず、前ももを伸ばすと、足の付け根がラクになって腰が前に伸ばしやすくなります

開脚するときに「体が全然前に倒せない」という方は、前ももから足の付け根の緊張がブレーキになってることが多いです。

なので、ココをストレッチすると腰が伸びて体が前に倒しやすくなります。

次に、脇の下〜脇腹など体の横を伸ばすと、お尻の硬さが減って足が横に伸ばしやすくなります

開脚するときに「お尻が固まりやすい」とか「足が横に伸ばせない」という方は、脇腹が硬くなってるせいで股関節を動かすときに一緒にお尻(骨盤)も振るような動きになってお尻の上が力んでることが多いです。

なので、脇腹の部分をストレッチしておくと、お尻の硬さがゆるんで開脚で足が横に伸ばしやすくなるんですね。

そして、腰の下が伸びると、もも裏の硬さが減ってひざが伸ばしやすくなります。前もものストレッチと組み合わせると、開脚したときにお腹をベターっとつけやすくなります。

開脚の姿勢をとりやすく整える効率の良い順番


じゃぁ、これらのパーツをどうやってストレッチしていけばいいのか?

開脚の姿勢をとりやすくする効率のいい順番は

①お腹〜前ももを伸ばす
②体側(脇〜脇腹)を伸ばす
③ひざの曲げ伸ばしで腰の下を伸ばす

の順です。

これからそれぞれのパートについて解説していきます。

開脚しやすくするストレッチ①お腹〜前ももを伸ばす


まずは、お腹〜前ももを伸ばすやり方についてお話します。

この方法では、片ひざ立ちをして足を後ろに伸ばすことでお腹・足の付け根・前ももをストレッチしていきます。

開脚するときに「体が前に倒せない」ブレーキを外して足の付け根の硬さをとったり、バレエをされている方であれば付け根からの前屈などをやりやすくするのに役立ちます

では具体的なやり方をお話します。

まず、片膝を立てて、もう片方の脚を後ろに伸ばします。
後ろに伸ばす脚のひざのところにクッションを敷いて、ひざを保護しながら行ってください。

ポイントは、背を高く保ったままヘソの高さを前に出すことです。

こうすることで、反り腰にならずに重心が前に移動します。
これだけでも、足の付け根の前側〜前ももが伸ばされます。

始めのうちは、この姿勢で呼吸をしながら8秒〜10秒キープするだけでOKです。

もっと効果を上げるなら、ここから手を使ってみぞおちとヘソ下を引き離すようにお腹を縦に伸ばします。

余裕がある人は、背を高く保ったままお腹を伸ばすように体を反らしてみてください。

お腹から足の付け根、太ももの前や内側が伸ばされていればOKです。

この姿勢で深呼吸を3回〜5回行います。

反対側も同じように行います。

※ちなみに、これじゃ物足りないという方は、『【股関節硬い】意外な原因と硬さとる2つのストレッチ |背骨の柔軟性で開脚前屈しやすくする』でお話している正座で仰向けにチャレンジしてみてください。

お腹を伸ばすメリット


ここで「お腹を伸ばすと何かいいことあるの?」って思った方いるかもしれません。

お腹を縦に伸ばすのは、体幹が安定して足の付け根がラクに動かせるからです。

肋骨と骨盤の位置関係は変えずに、みぞおちと恥骨を引き離すようにお腹が縦に伸ばせる分だけ、腹圧にムラがなくなって腹筋に力が入りやすくなるんですね。

体幹がブレにくくなって、肩や股関節の動きもスムーズになります。

試しに、お腹を縦に伸ばしたまま腹筋に力を入れたり、腕や脚を上げたり、ルルベなどつま先立ちしてみてください。

そうじゃないときと比べてやりやすいはずです。

お腹や前ももを伸ばすメリットについては『体が硬い人でもブリッジしやすくする方法|ブリッジできると踊りでどんなメリットある?』でお話しています。

Q&A:そもそもストレッチの体勢がきつい場合はどうすればいい?

なかには「そもそもこのストレッチの体勢がきついんだけど…」って人もいるかもしれません。

足の付け根の前側や太ももの前が伸びていればいいので、左のイラストのように
・今回ご紹介した方法をイスに座ってやるか
・手で片足を持って膝を下に向けて前ももを伸ばす
ところからやってもらうととっつきやすいと思います。

開脚しやすくするストレッチ②体側を伸ばす


続いて、体側(体の横)を伸ばすやり方についてお話します。

この方法では、
・座ったまま体をねじって骨盤に近い脇腹を伸ばしたり、
・仰向けで体を横に曲げることで脇を伸ばすことで、
骨盤と股関節の動きを分けていきます。

開脚で足を横に伸ばしやすくしたり、バレエをされている方であれば足を横に上げやすくするのに役立ちます

座ってできる骨盤ストレッチの方が効果的なので、こちらから先にお話しますね。

①座ってできる骨盤ストレッチ


では具体的なやり方をお話します。

①足を伸ばして座ります。
手は後ろに置いて支えにするような感じですね。

②そこから片方の膝を曲げて伸びた足をまたぎます。
このイラストで言うと、右膝を曲げて、伸びてる左足をまたぐ感じです。

③手で床を押して背中もしくは胸を反ります。
こうすることで、体をねじりやすくするわけですね。
ここまでが準備段階です。

④ここから、胸は正面に向いたままへそを横に向けます。
理想は真横に向く感じですが、ご自身に無理のない範囲で体がねじれていれば大丈夫です。

この時、胴体がねじる側に寄りかかってしまうと、手に体重がかかりすぎて手首が痛いので、胸は正面を向いたまま行ってください。

胸を反らしてへそを横に向けると、ちょうど踵(かかと)が膝下のところにあると思いますので…

⑤そのかかとで下の脚の膝下を押します。
そうすると、膝が床に近づいていきます。

⑥膝が床に近づいていくほど、下側の脇腹が伸びるはずです。
背中を反る→へそを横に向ける→かかとでひざ下を押す→下の脇腹が伸びる

この順番で進めていく感じですね。
右膝が床に近づいてく→左の脇腹が伸びます。
左膝が床に近づいていく→右の脇腹が伸びます。

反対側も同じように行います。

Q&A①ひざを床に近づけると足の付け根がつらいときの対処法


この方法をやるときに『膝を床に近づける時に足の付け根がつらくなる』という方がたまにいます。

例えば、右膝が床に近づいていくてなった時に
「右の足の付け根の部分内側がつりそうだ」
「足の付け根のところに余計な負担がかかる」
「(伸びるのは左の脇腹のはずなんだけど)右の脇腹がなんかちょっと力入っちゃうみたい」
みたいな感じですね。

これは、ひざを床に近づける動きを、太ももを内側に回して頑張ってることが原因です。

・へそを横に向けていないか
・へそを横に向ける時に、体幹がねじれていないと
太ももを内側に回すので足の付け根の内側とかお尻の部分に負担が増えるので、痛みが出てくるんですね。

この対策は2つあります。
①膝の動きより『先に』へそを横に向ける方を重視する

②背中丸めない
ということです。

へそを横に向ける前に、『手で床を押して胸を反らす』のは、体をねじりやすくする前フリです。

背中が丸まったままやると体がねじれずに、足の付け根に負担がかかります。
なので、へそを横に向けるときは、先に背中を反るようにしてあげると体幹がねじりやすくなって足の付け根もラクになります。

Q&A②ヘソを横に向けるときに手がつらいときの対処法


続いてよくあるのが「へそを横に向ける時に手がつらくなる…」というケースですね。

この原因は、胴体が横に動いてねじる側によりかかってしまっているからです。

膝じゃなくて体幹を横にずらして手に体重が乗りすぎてるからです。

対策は、胸は正面を向いたまま、へそを横に向けることです。

そうすると、体重が手にかかる部分が減ってストレッチしやすくなります。


もう1つの対策は『脇腹をほぐすこと』です。

場所は、体の真横のラインで肋骨と骨盤の間ぐらいのところ。

ベルトをする高さ〜肋骨が触れるくらいのあたりを目安にするといいです。

この辺をほぐしてもらうと、へそが横に向けやすくなって負担が減ります。

②寝ながら体側伸ばす


もしどうしてもこの骨盤ストレッチが難しい場合は、先に寝ながら上半身を横に曲げて伸ばす方法をやると、上半身がよりかかるのが減ったり内転筋が使いやすくなるのでオススメです。


では具体的なやり方をお話します。

この方法は仰向けで行います。

《左に曲げる場合》

ステップ1:仰向けに寝た状態で、手を前に伸ばして腕を左にねじります。
ステップ2:そしてそのまま上半身を左に曲げます。

手を前に伸ばして左にねじっているのは、ステップ2で上体を左に曲げやすくするためです。

このステップを省略すると、首だけ動いて体幹が曲げづらいので注意してください。


ステップ3:上体を左に曲げたら、そこから腕を左回しにします。だいたい10回ぐらいですね。

腕の回し方は、両手同時に回してもいいですし、お互いの手を互い違いに回すような感じでも構いません。

ステップ4:腕を10回まわしたらもう一度ステップ1に戻って合計3セットやります。

1回目よりも2回目、2回目よりも3回目と体が左に曲げられる量が増えていくはずです。

右側も同じように行います(体を右に曲げる場合は、腕も右回しにします。)


ここで、「この2つのストレッチの違いって何?どっちも体の横を伸ばすよね?」って気になった方のために簡単に違いをお話ししておくと…

座って行う骨盤ストレッチは、骨盤周りの硬さをとるのがメインです。
寝ながら上半身を曲げるストレッチは、内転筋を使いやすくするのがメインです。

開脚に関係が深いのは骨盤ストレッチの方ですが、手首が痛い方や内転筋の弱さが気になる方はねながら行う体側ストレッチも使うとより効果的です。


内転筋の弱さや股関節のつまりが気になる方は、『内ももの筋肉(内転筋)をストレッチして股関節のつまりをとる方法』で紹介した内転筋リリースも活用していただくと、より股関節の硬さがとりやすいのでオススメです。

開脚しやすくするストレッチ③ひざの曲げ伸ばしで腰の下を伸ばす


では3つ目、ひざの曲げ伸ばしで腰を伸ばすやり方についてお話します。

この方法では、お腹と太ももをつけたまま膝を曲げ伸ばすことで、太ももを外側に回す(外旋)や、ひざを伸ばすときだったり、開脚して体を前に倒すときにお腹を床に近づけやすくするのが狙いです。

開脚して体を前に倒すときにお腹を床に近づけやすくしたり、バレエをされている方であればひざを伸ばしたままターンアウトしやすくするのに役立ちます


では、具体的なやり方を解説します。

床に座ったら、膝を曲げて太ももをお腹につけます。

太ももがお腹についたら、つま先か足首をもちます。

そこから、両方のかかとを前に伸ばします。
かかとで床をこすりながら足を前に伸ばす効果的です。

体幹と足が前に伸ばされるのにつられて、ひざが床に近づきます。

太ももとお腹が離れてくるタイミングか、太ももや膝裏の筋肉が緊張してきたら、そこで足を伸ばすのを止めて深呼吸を3回行います。

深呼吸をしたら、元の体勢に戻ります。
元に戻すときは、両足いっぺんだと難しいので、片足ずつ行います。

この流れを3セット〜5セット繰り返します。


この方法のポイントは、『お腹と太ももをつけたまま足を伸ばせる範囲を増やす』ということです。

・つま先や足首を固定する
・お腹と太ももをつける

この条件のまま、足を伸ばすことで、骨盤が持ち上がって腰の下が伸ばされます。

腰の下を伸ばすのが目的なので、もも裏のストレッチ感や膝が伸び切る必要はありません。

膝は床につかなくてもいいので、お腹と太ももがついたまま前に伸ばせる範囲を少しずつふやしてください。


もし、もも裏があまりにも硬くて、「太ももとお腹をつけたまま足を前に伸ばすのが全然いかない…」という方は、過去動画『もも裏の硬さをとる意外なポイント』で紹介した筋膜リリースをしてから試してみてから再度チャレンジしてみてください。

体勢もスムーズにいきやすくなるはずです。

まとめ

では、まとめいきましょう。

「3つのパーツをゆるめて無理せず開脚」ということで、今回は『体が硬い人でも無理せず開脚しやすくなるポイント』を3つお話してきました。

開脚しやすくするためにストレッチしたいパーツは、

①前もも
②体側(体の横)
③腰の下

この3つです。

これらをストレッチしておくと、股関節が固まるのを防げるので開脚でストレッチしやすくなります。

お腹〜前ももをストレッチすると、腰が伸びて足の付け根がラクになるので体が前に倒しやすくなります。

脇の下〜脇腹など体の横を伸ばすと、お尻の硬さが減って足が横に伸ばしやすくなります。

そして、腰の下が伸びると、もも裏の硬さが減ってひざが伸ばしやすくなります。

①お腹〜前ももを伸ばす→②体側(脇〜脇腹)を伸ばす→③ひざの曲げ伸ばしで腰の下を伸ばす

の順で取り組んでいただけると、開脚のストレッチ効率がUPしますのでぜひ試してみてください。

また、今回はストレッチ中心の話でしたが

「一生懸命やっているつもりなのに股関節が硬い…」
「ストレッチしてるけど全然開脚が開かない…」

という方では、体幹と股関節をつないで使えていなかったり、腹筋(とくにヘソ下)の入れ方が不十分なことが多いです。

股関節を使おうと思っても、動かしたいところと実際に動いてるところがズレていたり、体幹が弱くてお尻(骨盤)が動いてしまうせいで股関節がつまってしまったりするんですね。


そこでメンバー限定動画では、寝ながら簡単にできる体幹トレーニングで『体幹と股関節をつないで動かす』のを強化する方法についても解説しています。

開脚で足を横に伸ばす使い方の練習ができるので、股関節のコントロール力をアップしたい方にはオススメです。

また、応用編で前ももと体側のストレッチを同時にできる方法も紹介しています。

概要欄のリンクにある
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でご覧いただけますので、お好きな方をチェックしてぜひ続きをご覧ください。

以上、参考になれば嬉しいです。