知るだけでレッスンの効果が上がる3つの秘訣

内転筋ストレッチして股関節の硬さをとる方法|合蹠ストレッチのコツ

こんにちは。島田です。

今回は『内ももの筋肉(内転筋)をストレッチして股関節のつまりをとる方法』ということで

・股関節の硬さをとるストレッチを効果的にやるためのコツ
・さするだけでできる内転筋のストレッチをする方法
についてお話していきます。

・股関節の硬さやつまりをとりたい
・内もものストレッチをしたい

という方はもちろん、バレエをされていて
・内転筋が弱い
・軸足が弱くて片足でグラグラする、ひざが曲がる
・パッセでひざが横に張れない
・体重が小指や外側にかかってしまう
という方にもヒントになるはずです。

股関節と内転筋をストレッチする合蹠(がっせき)

バレエ教室のなかには、レッスン前に股関節の硬さをとるストレッチを行うところがあります。

その1つが、足裏を合わせてひざを開いて座る合蹠(がっせき)というポーズです。

このポーズは、
・股関節を外側に回す(外旋)
・床を押す
・内ももの筋肉(内転筋)のストレッチ
を同時にできます。

なので、このポーズで足裏をつけたままひざが床に近づけられるようになってくると
・開脚で足を横に広げやすくしたり
・付け根からのターンアウトをしやすくしたり
・内ももを使いやすくしたり
・片足立ちでのバランスをとりやすくする
といったメリットがあります。

合蹠(がっせき)でよくある悩みと間違い

でも、「このストレッチやりたいんだけど、股関節が硬いせいでうまくいかないんだよね…」って経験ないでしょうか?

たとえば、よく聞くのは

・足裏を合わせて座ると、左右のひざが床につかない(ひざが上がってくる)
・お尻や足の付け根がきつい
・体を前に倒そうとすると余計にひざが上がってくる
・そもそも足裏を合わせるポーズやあぐらをすると、骨盤を立てて姿勢を保てない(背中が丸まってしまう)

みたいな感じですね。

一体、何が問題なのか?

実は、このストレッチするときにひざが上がってしまう理由の一つは、開いたひざの押し方に問題があります。

それは…

ひざを下に向かって押すことです。

で、こう聞くと「ひざが床に近づくストレッチなのに、ひざを下に押したらダメなの?」って思った方もいるかもしれません。

これは、内ももが十分に伸ばされてないまま下に押すと、押した分だけ太ももを閉じようとしてひざが上がってしまうのが問題なんですね。

じゃぁどの方向に押せば、このストレッチでひざを床に近づけやすくなるのか?

合蹠のストレッチをしやすくするひざの押さえ方

合蹠で、ひざを床に近づけるなら、押す方向は下じゃなくて横がオススメです。

具体的には、ひざのお皿の方向に向かって押すことで…

内ももがストレッチされて、ひざが横に張り出しやすくなります。
また、足裏をつけたままひざが横に張れる分だけ、かかとを押し付け合う感じになるので、太ももが外旋しやすくなります。

つまり、
・内もものストレッチ
・太ももの外旋
が合わさって、結果的にひざが床に近づいてくるんですね。

もし、「両ひざ同時に押すのはきつい」という方は、片側ずつ押さえるとやりやすいです。

片方の手で足裏を合わせた部分を押さえて、もう片方の手でひざをこんなふうに横方向に押します。

ギュッと押すよりは、ひざを手のひらで押さえてから横にやさしく引き伸ばす感じで押した方がストレッチしやすいです。

「ストレッチ頑張ろう」と思って足の付け根が力むとかえって伸びづらいので、足の付け根はリラックスさせておきます。

あぐらや合蹠の姿勢で座れないときに股関節をスムーズに動かすコツ


ここまでの話を聞いて、「ひざの押し方を変えるとストレッチしやすくなるのはなんとなくわかったけど、そもそもその体勢で座るのも大変なんだよね…」って方もいると思います。

これは、『体幹が弱いとか上半身が引き上がってないことで、床に座った時に骨盤が後傾しやすい』といった問題もありますが、股関節がスムーズに動いてないせいで引っかかってるのもあるんですね。

そこで、ひざの曲げ方や足首の動きを使って、股関節をスムーズに動かすコツをお話します。

まず、膝下の内側を足の付け根に向かって軽く引っ張ってひざを曲げます。
次に、かかとがお尻に近づくようにひざを曲げます。

この順番で動かすと、股関節がスムーズに動いて脚が折りたたみやすくなります。

ひざ下を引っ張るのは、あぐらをかくときに使う縫工筋(ほうこうきん※)を使って、ひざを横に向かって開くのをスムーズにするためです。

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※縫工筋
この筋肉を使うと、太ももを軽く持ち上げつつ、膝を横に開いて曲げていくことができます。要するに、あぐらや、イスに座って足を組んだりするときの動きがやりやすくなります。(股関節の屈曲+外転+外旋、ひざの屈曲+内旋)

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さらに、この状態からかかとをお尻に近づける動作をすると、ふくらはぎの筋肉ともも裏の筋肉が使われてひざが曲がるので、脚が折りたたまれる感じになります。

実はコレ、バレエで膝を横に向けて股関節をスムーズに動かすときの順番を利用しています。

たとえば、パッセというひざを横に向けて片足で立つポーズをするとき、

①動かす足のつま先を反対側のくるぶしにつけようとすると、縫工筋が使われて、膝が横に開きながら太ももが持ち上がります。

②そこから、軸足を通りながら足先がひざまで近づくと、太ももの外旋と膝を曲げる動きで自然とひざが横に張り出してくるんですね。

これを座ってやると、
・あぐらで足が組むときや
・足裏を合わせて座る合蹠をするときに
股関節がスムーズに動いて引っかかりにくくなります。

この話を聞いて「じゃぁこの使い方を意識しろってこと?」って思った方もいるかもしれません。

意識するよりは手を使って動かしてしまった方が、股関節が動く感じや感覚がつかみやすいです。

なので、手を使って、この順番通りに動かすやり方をお見せします(動画で確認してください)。

まず床に座って足を前におきます。

押さえる場所は、かかとのあたりとひざ下の内側です。

膝下の内側を軽く引っ張りながら、手でかかとをお尻に近づけると股関節が動いてひざが曲がって脚が折りたたまれます。

太ももは頑張る必要ありません。手でこの順番に動かせば勝手に折りたたまれます。

これを片足で何回か繰り返します。

膝下の内側を軽く引っ張りながら、手でかかとをお尻に近づける。足を伸ばす。

これを何回か繰り返していくと、だんだん太ももの動きがスムーズになって折りたたみやすくなります。

反対側も同じように行います。

これを両足同時にやると、足裏を合わせて座る合蹠になります。

あぐらや合蹠の姿勢で、足の付け根がつまってしまうという方は、ぜひ試してみてください。

股関節の動きがスムーズになって前より座りやすくなるはずです。

さするだけでできる内転筋リリース(ストレッチ+使いやすくする)

さて、ここまで股関節のストレッチの1つ『合蹠』について

・よくある悩み
・ストレッチをしやすくするひざの押さえ方
・あぐらや合蹠の姿勢で座れないときに股関節をスムーズに動かすコツ

をお話してきました。

このポーズは、
・股関節を外側に回す(外旋)
・床を押す
・内ももの筋肉(内転筋)のストレッチ
を同時にできるので、ここまでの話を使ってこのストレッチがより正確にできるだけでも、股関節の硬さをとるヒントになるはずです。

でも、ここでこう感じた方もいるはずです。

「もっと早くゆるめる方法はないの?」

こういう疑問ですね^^;

実はあります。

ここまでのお話はこれから紹介するセルフ整体をやりやすくするための前フリです。

ここからは、より短時間で内転筋を使いやすくして股関節の硬さをとる方法についてお話します。

では、さするだけでできる内転筋リリースについてお話します。

この方法は、ひざを横に開いた姿勢で内転筋に刺激を入れ続けることで、内転筋を伸ばしたまま使いやすくする方法です。

・股関節の硬さやつまりをとりたい
・内もものストレッチをしたい
・内転筋が弱い
・軸足が弱くて片足でグラグラする、ひざが曲がる
・パッセでひざが横に張れない
・体重が小指や外側にかかってしまう

にという方に向いてます。

1分あればできるシンプルな方法なので、
・ちょっとした空き時間や
・レッスン前に
さっとできます。

では具体的なやり方をみていきましょう。

①片ひざを横に向けて曲げたら足首を反って、手でひざを押さえる


まず、床に座って片ひざを曲げます。もう片方の足は伸ばしておきます。

足首を反って、手でひざを押さえます。

もし余裕がある方は、このとき、手と膝で押し合う感じにすると効果が高まります。

ひざに向かって、内ももの表面を速いスピードでこする


次に、ひざに向かって、内ももの表面を速いスピードでこすります。

このとき、こする範囲は

・前ももに近い内もも
・内ももの真ん中
・もも裏に近い内もも

みたいに3つに分けるといいです。

また、押してみて硬いところや痛いところがあるなら、その場所は念入りにこすると後でゆるみやすくなります。

足を組み直して、何回か繰り返す


足を組み直して、何回か繰り返します。

片ひざを横に向けて曲げたら足首を反って、手でひざを押さえる。
ひざに向かって、内ももの表面を速いスピードでこする。

これだけです。

繰り返していくうちに、足が自分の体に寄せやすくなっていくはずです。

・足の付け根がつまったりソ径部が痛くなりやすい人は、前ももに近い内もも
・内転筋が弱かったり片足立ちが不安定な人は、内ももの真ん中
・ハムストリングスの硬さが気になる人は、もも裏に近い内もも

に、硬いところや押して痛いところがあるので、念入りにこするとゆるみやすくなります。

反対側も同じように行います。

内ももがストレッチされると股関節のつまりもとりやすい


内ももを伸ばして使いやすくなることで、股関節のつまりも取りやすくなります。

たとえば、
・仰向けに寝て、ひざを曲げたまま足を内回しするストレッチで付け根の引っかかりが減ったり
・開脚で足を開いた時にソ径部やひざの内側がピンと張る感じが減ったり
・足裏を合わせて座る合蹠で内ももが張れるのでひざが床に近づけやすくなります。

また、バレエされている方なら
・5番ポジションにするときに足を寄せやすくなったり
・プリエやパッセでひざが横に張りやすくなったり
・片足で立つときの軸足が安定してくるでしょう。

まとめ

 

ではここまでの話をまとめます。

股関節の硬さをとるストレッチの1つ『合蹠』は
・股関節を外側に回す(外旋)
・床を押す
・内ももの筋肉(内転筋)のストレッチ
を同時にできるメリットがあるんですけど、『そもそもその体勢がやりづらくてうまくストレッチできない』というケースがあるんですね。

そこで
・このストレッチをしやすくするひざの押さえ方
・あぐらや合蹠の姿勢で座れないときに股関節をスムーズに動かすコツ

から、

・さするだけでできる内転筋リリース

についてお話してきました。

内転筋リリースは1分あればできる簡単な方法なので、
・ちょっとした空き時間や
・レッスン前に
さっとやってパフォーマンスUPに活かしてもらえると嬉しいです。

ちなみに、「股関節が硬くて…」って人のなかには、「上半身をしぼったりねじったりする力が足りない」ってケースもあります。

この対策方法は、『柔軟バレエストレッチ』に掲載していますのでぜひチェックしてみてください。

あと、股関節の硬さをとろうと思った時に、ゆるめるだけだと限界があるんですよね。

「股関節のインナーマッスルを使って動かせていない」ことで、外側にある大きい筋肉が先に動いて固まったり、付け根が力んでしまうことがあります。

内ももを伸ばして使えることに、股関節のインナーマッスルを使うのをプラスすることでより自由に動きやすくなります。

そこでメンバー限定動画では、股関節の動きを強化する方法についても解説しています。

また
専心良治・ラボ
YouTubeメンバーシップ
でご覧いただけますので、お好きな方をチェックしてぜひ続きをご覧ください。

 

以上、参考になれば嬉しいです。

ここまでご覧いただきありがとうございました。

ぜひ明日からのレッスンに行かせてもらえたら嬉しいです。

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