こんにちは。島田です。
今回は、『膝のねじれやひざ下O脚の意外な原因とセルフで整える方法』についてお話します。
「膝下が痛くなるのは何で?」
「ふくらはぎがいつも疲れる…」
「O脚って治るの?」
こんな悩みを抱えていませんか?膝や脚の痛みやねじれは、放置するとますます悪化し、歩行や姿勢にも大きな影響を与えるかもしれません。
そこで、この記事では次の2点について解説します。
①膝のねじれや膝下O脚を引き起こす意外な原因
②このゆがみを整えるセルフ整体
この2つですね。
膝や足のトラブルが多い方は、O脚の矯正や足の負担を和らげるヒントに…、
踊りをされている方は、ターンアウト(特に5番ポジション)や片足でのバランスUPに活かせるはずです。
ぜひ最後までご覧ください。
膝のねじれでよくある症状
先日お会いした方から、「腫れてるわけじゃないのに、歩くと膝下の内側が痛くなる」というご相談がありました。
その他にも
・ひざ下〜つま先が外側にねじれる
・すね(特に外側)が疲れやすい
・足の付け根〜太ももの外側が硬い
・気をつけの姿勢みたいに脚をつけて立つと、膝から下がつかない
といった症状もあるようで、「膝周りやふくらはぎなどをほぐしてるけど、なかなか取れない」とのこと。
似たような経験ある方もいるかもしれません。
一見すると、これって脚の問題に見えますよね?
でも、実は「この部分が不安定だと、膝のねじれや膝下O脚を引き起こしやすい状態のサインかも」という場所があります。それが…
膝のねじれや膝下O脚を引き起こす意外な原因
膝や足の症状が出ている側とは【反対側の肩甲骨周り】です。
「肩甲骨周りが不安定」って言われてもイメージ湧きにくいと思います。
具体的には
・巻き肩
・肩や背中がコる
・手が横から上げにくいor後ろに回しづらい
といった症状があるケースが多いです。
でも、この話を聞いて「なんで膝の問題なのに反対側の肩なの?」って思う方もいますよね^^;
これは、繋がって動く筋膜をたどっていくとイメージしやすいので、図を見ながらお話します。
反対側の肩甲骨が安定すると脚がまっすぐ寄せやすい
この図は、体をぐるっと螺旋でつなぐ筋膜(SPL・スパイラルライン)です。
筋膜とは筋肉を包む膜のことで、ウェットスーツのように体全体に張り
巡らされてます。第二の骨格とも呼ばれますね。
この筋膜の場合、
・体の左右バランスをキープしたり
・歩く時に膝を効率よく動かしたり
体幹と下肢(股関節〜足まで)を安定化して、ねじれによる歪みを防ぐ役割があります。
例えば、二の腕を耳に近づけると、反対側の太ももが中心に寄せやすくなるので、気をつけの姿勢をするときに脚をまっすぐしたまま寄せやすくなります。
SPLにアンバランスがあると外側体重でまっすぐ地面を押しづらくなる
逆に、この筋膜にアンバランスが生じると、体のねじれや横方向にゆがみを起こしやすくなります。
肩甲骨や脇、首回りが疲れていたり、筋力に左右差があったりすると、脚を引き寄せづらくなるので体重のかかり方に偏りが出ます。
それが慢性化していくと、踵がねじれて足が地面をまっすぐ押しづらくなってきます。
普通に立ってる時は小指側に体重がかかりやすく、いざ踏み込んだりする時は親指側に負担がかかりやすくなるんですね。
・太ももがまっすぐのまま寄せづらくなる
・踵のねじれ
が慢性化していくと、冒頭でお話したような膝のねじれやひざ下O脚を引き起こしやすくなっていきます。
なので、痛い部分や凝ってるところをほぐすだけだと、なかなか取りづらいんですね。
膝のねじれやひざ下O脚にアプローチするセルフ整体
じゃぁ、このゆがみをとって膝のねじれを整えるにはどうすればいいのか。
ゆがみが慢性化すると、範囲も広いしどこからやればいいのかわかりづらいですよね?
そこで、ここからは膝のねじれやひざ下O脚にアプローチするセルフ整体についてお話します。
1つは、踵のねじれを整える方法。
もう1つは、この歪みを引き起こす筋膜を整える方法。
この2つを組み合わせてアプローチしていきます。
①踵のねじれを整える方法(股関節を整える足首回し)
では、踵のねじれを整える方法についてお話します。
この方法では、足首回しを使って股関節を整えていきます。
・靴の踵の外側が減りやすい
・股関節が硬い
・ひざ下がねじれる
タイプ向けです。
具体的なやり方をみていきましょう。
ステップ1:ふくらはぎを固定して膝下のねじりを抑える
イスに座って、膝が横に向くように足を組みます。
足を組んだら、足首を反ります。
そこから、手でふくらはぎを小指側に向かってねじります。
自分の目線でみると、ふくらはぎを下に向かってねじる感じですね。
肘を脇につけながらやると、テコの要領でふくらはぎが持ちやすくなります。
足首を反ったりふくらはぎをねじるのは、膝下のねじりを抑えて股関節を動かしやすくなるためです。
持ちやすいからといってスネをねじっても効果がありません。ふくらはぎをねじることに意味があります。
ステップ2:足首を固定してつま先を回すことで股関節を整える
ふくらはぎを固定したら、もう片方の手で踵からくるぶしにかけて押さえます。
ここを固定するのは、足首の骨が関節にはまった状態で動かせるようにすることで、踵のねじれを抑えるためです。
踵のねじれが抑えられることで、股関節の動きがスムーズになります。
くるぶしの下を押さえたら、つま先を内側、外側に大きく回します。
このとき、手を使って回すのではなく足を動かして回します。
回す回数の目安は、それぞれ5回〜8回ずつです。
これを3セット繰り返します。
反対側も同じように行っていきます。
コツは1セットごとに立って座り直すこと
コツは、1セットごとに立って座り直すことです。
1セット目よりも2セット目、2セット目よりも3セット目の方が、股関節が動くようになった分だけ、足を深く組みやすくなっていくので、同じ動きでも効果が上がります。
足を組んで座りづらい時の対策
でも、なかには「そもそも、座って足を組むのが大変…」とか「足を組んで座ると、体勢きつくてひざが上にいっちゃうけど大丈夫?」という方もいると思います。
もしその場合は、外くるぶしを膝のある方向に向かって引っ張りながら足を組むと、股関節が回って足が組みやすくなります。
これは足裏を合わせて座る合蹠(がっせき)で、ひざが浮いてしまうときも使えるコツですので、併せてご活用ください。
②体のねじりを活かして脚をまっすぐに整える矯正
続いて、体のねじりを活かして脚をまっすぐに整える矯正についてお話します。
この方法では、肩甲骨と骨盤を連動させた状態で体をねじることで、太ももがまっすぐのまま中心に寄せやすくします。
・外反母趾がある、足の親指が痛い
・O脚傾向、気をつけて足をピタッとつけにくい
・巻き肩や猫背がある
タイプ向けです。
では、具体的なやり方について、順番に解説していきます。
ステップ1:互い違いの腕と脚をクロスして脚を寄せやすくする
イスに座って、太ももを乗せるように足を組みます。
足を組んだら、上に乗せた脚とは反対側の腕を伸ばして太ももに乗せます。互い違いの腕と脚をクロスしてる感じです。
そうすることで、腕側の上半身と上に乗せた側の脚を体の中心に寄るので、気をつけなどで脚をまっすぐのまま寄せやすくなります。
ステップ2:腕の上げ下げ+体のねじりで胸を開く
次に、もう片方の手を上に伸ばします。
そこから、手が上に伸ばした側に体を振り返ります。みぞおちや胸の高さから後ろに振り返るようにすると、上半身のねじりが活かされて効果的です。
そして、振り返ったら手を下まで下ろして、元の位置まで戻ります。
これを3回振り返します。
腕を大きく回しているわけではないので、肩回しにならないように注意してください。
ここまでの流れで、上半身のねじる動き(胸椎の回旋)をインプットします。
ステップ3:ステップ2を顔を正面に向けたまま行う
そして、今までの流れを『顔を正面に向けたまま』行っていきます。
手を上に伸ばして、顔を前に向けたまま上半身だけで振り返ります。
上半身をねじったら、手を下ろして元の位置まで戻ります。
これを3回繰り返していきます。
顔を正面に向けたまま行うことで、体幹をねじる効果が上がります。
反対側も同じように行っていきます。
できてるかどうかチェックするなら…
「これで合ってるかな?」って確認したい時は、この2つのセルフ整体をやった後でやる前よりも
・深くしゃがみやすくなるか
・気をつけした時に脚を寄せやすくなるか
・つま先立ちで足の負担が減ってるか
・バレエされてる方なら、5番ポジションや脚を後ろに上げるのが楽になってるか
などをチェックしてみてください。
この2つの組み合わせがきちんとできてると、やる前よりもスムーズになってるはずです。
まとめ
では、ここまでの話をまとめます。
「膝のねじれをセルフで整える」ということで、今回は次の2点について解説をしてきました。
①膝のねじれや膝下O脚を引き起こす意外な原因
②このゆがみを整えるセルフ整体
この2つですね。
肩甲骨や脇、首回りが疲れていたり、これらの筋力に左右差があったりすると、連動する筋膜の影響で脚を引き寄せづらくなるので、
・太ももがまっすぐのまま寄せづらくなる
・踵のねじれ
が慢性化してきて、膝のねじれやひざ下O脚を引き起こしやすくなっていきます。
そこで、このゆがみをセルフで整えるのやり方についてもお話しました。
どちらも椅子に座ってできるので、スキマ時間にさっと整えやすいと思います。
膝のねじれをセルフで整える助けになれば嬉しいです。
会員限定のノーカット版では、実技動画による解説も載せています。
どういう感じの動きなのか、ニュアンスも知りたいという方はお勧めです。
▶︎専心良治・ラボ
でご覧いただけますので、ぜひチェックして続きをご覧ください。
以上参考になれば嬉しいです。