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開脚で内ももやひざが張る原因と自分でできる骨盤矯正ストレッチ

こんにちは、島田です。

今回は、「開脚で内ももやひざが張る原因と、それを自分で整えるための骨盤矯正ストレッチ」についてお話します。

「開脚のストレッチをしても、膝や内ももが張ってうまくいかない…」
「股関節が固まって開けない…」
「片方の足は柔らかいけど、もう片方はどうしても硬い…」
と悩んでいませんか?

これらの原因は、骨盤が正しく立たないことにあるかもしれません。このままだと、筋肉のバランスが崩れてストレッチがうまくできないんですね。

この記事では、骨盤を立てる方法とその重要性、そして自分でできる骨盤矯正ストレッチを解説しています。骨盤が正しく立つことで、体幹のバランスが良くなり、股関節も柔らかくなります。

ストレッチする時の股関節の動かしやすさが向上し、体全体の柔軟性がアップします。股関節の硬さに悩んでいる方はもちろん、バレエで5番ポジションを取る際にも役立つ内容です。

ぜひ試してみて、柔軟性の向上に役立ててください。

開脚ストレッチで内ももやひざが張る原因

 

先日、お会いした方から「開脚のストレッチをする時に、膝の内側から内ももまでピンと張って、うまくストレッチできない」とご相談をいただきました。

「似たような経験あるよ」って方もいるかもしれません。

他にも、開脚や長座(足を伸ばして座る)をするときに
・膝を伸ばせず膝が曲がってしまう
・内ももや股関節周りがすぐに緊張して固まる
・片方の足は開けるが、もう片方の足は硬くて開きづらい

といった感じで、股関節の硬さをとるためにストレッチしたいのに、「そもそも体が硬くてうまくポーズが決まらない…」ってことありませんか?

これらに共通する原因は、『骨盤が立たずにストレッチしづらい状況で頑張ってるから』です。

体勢が不十分でバランスが取れないせいで、筋肉が緊張してストレッチで伸ばしたいところが伸びてないんですね。

そこで、骨盤を立ててから改めてストレッチしてもらったところ、股関節が開いてストレッチしやすくなりました。骨盤が立つことで股関節の動かしやすさや柔軟性につながります。

そこで、今回は次の2点について解説します。

①骨盤を立てる使い方と骨盤が立つメリット・立たないデメリット
②自分でできる骨盤矯正ストレッチ

 

「股関節が硬くて開脚などのストレッチがうまくいかない」という方はもちろん、バレエをされている方なら、5番ポジションの入りやすくする方法としても活かせます。

では、早速本編にいきましょう。

骨盤を立てる使い方と骨盤が立つメリット・立たないデメリット

まず、骨盤を立てる使い方とそのメリットについてお話していきます。

「骨盤を立てる」とは?


「骨盤を立てる」を一言でいうと、『体幹を安定させたり、体幹の筋肉に力が入りやすくなる骨盤の正しい位置を保つ』ことです。

たとえば
・骨盤がまっすぐ前を向いてる(恥骨を下に向ける感じ)
・股関節のある線上に耳がある
・腰を自然と引き上げる姿勢になる
みたいな感じですね。

いずれも、腹筋や背筋が使いやすく、股関節も動かしやすい位置になります。

なので、バレエなどのレッスンでは「骨盤を立てて」と言うアドバイスをされることが多いです。

これを聞いて「じゃぁ、骨盤の向きを直せばいいのかな?」と思うかもしれません。

でも、手で骨盤を押さえて向きだけを直しても、体幹がキープできないとすぐに戻ってしまいます

「骨盤を立てる」使い方と感覚


じゃぁ、「骨盤を立てる」にはどんな体の使い方をすればいいのか?

一言でいうと、「姿勢がまっすぐのまま、坐骨が床(下の空間)を押せてるかどうか」です。

坐骨は座る時に体重を支える場所です。椅子に座って手をお尻と椅子の間に挟むと、ゴリっとした骨が触れます。

『椅子に座って姿勢を正したまま、坐骨で椅子を押す』ようにすると、

・腹筋に(へそ下〜みぞおちにかけてえぐられるような)力が入る
・腰が伸びて、(背骨の両脇からファスナーを閉じるように)背すじが伸びる
・胸や背中が持ち上がってくる

感じになります。この腹筋や背筋に入る力の感じが骨盤を立てる使い方です。

反り腰や出っ尻になっていたり、猫背で骨盤が後傾していると、坐骨が床にしっかりつかないので押しづらいです。

もし、「坐骨で床を押す感じがわからない」場合は、あえて姿勢を悪くしてからやると骨盤を立てる感じがわかりやすいです。

たとえば、骨盤が後傾した姿勢から、坐骨をしっかりと床につけるように押していくと、だんだん上半身が起き上がって腹筋や背中に力が入る感じがわかりやすくなります

骨盤を立てたままストレッチできると…

つまり、骨盤を立てたままストレッチできるかどうかは、
・体幹のバランスや
・股関節の動かしやすさ
・伸ばしたいところが伸ばせるか(たとえば今回の開脚ストレッチなら、内ももやハムストリングスの伸ばしやすさ)
などに影響してきます。

骨盤を立てられると…

✅体幹(腹筋と背筋)のバランスがいい
✅反り腰にならずに背すじが伸びてる
✅内ももの筋肉(内転筋)が伸びて使える
✅腰~足の付け根が縮まない、股関節が動かしやすい
✅足をまっすぐ伸ばしやすい、床を押せる

骨盤が立たないままストレッチすると…

☑️腹筋の力が弱く反り腰になりやすい
☑️猫背、骨盤後傾しやすい
☑️内ももの筋肉がうまく使えず、外ももに力が入る
☑️足の付け根やお尻が緊張して固まりやすい
☑️ストレッチで膝が曲がりやすい →ひざ裏やハムストリングスが伸びない


でも、ここまでの話を聞いて「骨盤を立てるのが大事なのはわかったけど、ストレッチするときにこれを意識するのは難しくない?」って思った方もいると思います。

【セルフでできる骨盤矯正】骨盤を立てて腰を伸ばす

そこで、ここからは骨盤を立てやすくするために『自分でできる骨盤矯正ストレッチ』についてお話します。


この方法では、脚を組んで座って腰を伸ばしていきます。

 

こんなタイプ・人向け

・股関節が硬くて動かしづらい
・開脚などのストレッチがうまくいかない
・猫背で呼吸が浅い

バレエをされてる方はなら
・5番ポジションに入りにくい
・足が後ろに上げづらい

 

ステップ1:あぐらで座り、指を下に向けて反らす

では、具体的なやり方についてお話しします。

床にあぐらで座ります。

あぐらをするのは、骨盤を立てるためです。

あぐらを組んだ時に、上になってる足と下になってる足の位置関係を保ったまま脚を伸ばすと、下っ腹に力が入って骨盤が立ちます。

これは、バレエでいう5番ポジションで立つ時の使い方に近くなるんですよね。ちなみに、あぐらで上にくる足が5番の前足、下にくる足が5番の後ろ足にあたります。

あぐらをしたら、指を下に向けて反らして、腕を前に伸ばします。

この時、手首〜肘の内側が伸びるようにします。
これは背すじを伸ばすためです。

過去動画「猫背の矯正に使えるストレッチ」でお話してますので、詳しくはそちらをご参照ください。

ステップ2:足が上にある側の太ももへ腕を伸ばす


続いて、足が上にある側の太ももへ、腕をひっかけるように伸ばします。互い違いの腕と脚をクロスしてる感じです。

そうすることで、後で腰を伸ばした時に骨盤がズレないようにロックをかけます。

この時、腕に寄りかかると肘が痛いので体重をかけないように注意してください。

肩が硬くて反対側の太ももまで手が届かない場合は


もし、このステップをやるとき、「肩が硬くて反対側の太ももまで手が届かない」という方は、体ごと太ももの方に向けて深呼吸すると届きやすくなります

このステップで腕が太ももに届かないのは、
・呼吸が浅くて背中が硬い
・肩甲骨の動きが悪い
のが原因です。

なので、体ごとねじって深呼吸を3回すると、その辺りの硬さが取れるのでそこからやり直すとスムーズにいきます。

ステップ3:上半身を前に伸ばして深呼吸


腕と太ももがクロスされたら、上半身を前に伸ばします。

上半身を前に伸ばす動きが止まったところで、深呼吸を3回行います。

坐骨で床を押しながらやると、腰を伸ばす効果が高まります

はじめのうちは、あまり前に伸びてる感じがないと思いますが、2〜3セット繰り返すうちに腰の下の方が伸びてくるはずです。

また、これは骨盤から腰を伸ばすのが目的なので、それほど体を前に倒す必要はありません。体重をかけすぎると肘が痛いので、そうならないように気をつけてください。

反対側も同じように行います。

上半身を前に伸ばすのが難しい場合は


もし上半身を前に伸ばすのが難しい場合は、対策が2つあります。

1つは、膝から手首に向かって擦りながらやる方法。こうすると、背中が伸ばしやすいです。
この時の擦るスピードの目安は、1秒間に2回から3回以上です。

もう1つは、目と鼻の高さを手のひらの方向に合わせて、手を前から上に伸ばしていく方法。こちらは腰の下が伸ばしやすくなります。

いずれも骨盤を立てるのに効果的ですので、試してみてやりやすい方を採用してください。

あぐらで座れない場合は


「いや、そもそもあぐらが難しいんだよね」という方は、椅子に座って脚を組んでやるといいです。

腕と太ももがクロスされたら、目と鼻の高さを手のひらの方向に合わせて、手を前に伸ばしていくと腰の下が伸びるのでそこで深呼吸をしてください。

できてるかどうかチェックするなら…


「これで合ってるかな?」って確認したい時は、このセルフ整体をやった後でやる前よりも

・あぐらがやりやすくなるか
・開脚ストレッチなどをした時に、膝や内ももの張りが減ってストレッチしやすくなってるか
・脚をクロスして立ちやすくなってるか
をチェックしてみてください。

きちんとできてると、やる前よりもスムーズになってるはずです。

まとめ

では、まとめいきましょう。
「骨盤を立てて股関節の柔軟性UP」ということで、今回は次の2点について解説をしてきました。

①骨盤を立てる使い方と骨盤が立つメリット・立たないデメリット
②自分でできる骨盤矯正ストレッチ

この2つですね。

骨盤を立てたままストレッチできると
・体幹のバランスや強さ
・股関節の動かしやすさ
・今回の開脚ストレッチなら、内ももやハムストリングスの伸ばしやすさ
などに影響してきます。

そこで、骨盤を立てる体の使い方や、骨盤を立てやすくするためにセルフで整えるやり方についてもお話しました。

股関節の柔軟性をUPする助けになれば嬉しいです。


ちなみに、バレエ体幹ハンドブックのP58~61では、今回の方法のイージーverや股関節の硬さを取る方法などについても解説しています。本をお持ちの方はそちらもご参照ください。


会員限定のノーカット版では、
・実技動画による解説
・別バージョンのLIVE解説
も載せています。

どういう感じの動きなのか、ニュアンスも知りたいという方はお勧めです。

▶︎専心良治・ラボ
でご覧いただけますので、ぜひチェックして続きをご覧ください。

以上参考になれば嬉しいです。