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【股関節の硬さとる】座ってできる2つの方法|セルフケア・バレエ整体

こんにちは。島田です。

先日お会いした方から「股関節が硬いせいか、開脚が苦手で、ストレッチやってるのに90度以上開かないんです。どうしたらいいですか?」というご相談をいただきました。

お話をうかがっていくと…、

・デスクワークで座ってる時間も長いせいか、立ち上がる時に股関節がつまる感じもある
(その方はバレエもされてるので)
・ターンアウトが苦手で、足の付け根から回せない
・ひざ下がねじれる
・内ももの筋肉が使いづらくて、外ももにばっかり力が入る
・(パッセなど)片足で立つ時に、膝が横に向かずに体が内側に回ってきてしまう

などなど…、「股関節が固まって動きづらいのをなんとかしたいけど、それぞれが別の問題にみえるので、どこから手をつければいいのかわかりづらい」という感じでした。

「似たような経験あるよ」って人もいるかもしれません。

でも、この股関節の硬さをつくる原因をたどっていくと、ある共通点がみえてくるんですね。

そのゆがみを整えることで、股関節を使いやすくすることもできます。

そこで、今回は『座ってできるやり方で股関節の硬さをとる方法』を2つお話します。

タイプ別に
①体のねじりで股関節を開く方法
②足首回しで股関節を整える方法
この2点ですね。

バレエをされている方はターンアウトの改善にダイレクトに使えますし、バレエをされていない方でも、股関節の硬さをとって動かしやすくなるので、パフォーマンスUPに活かせるはずです。

では早速本編にいきましょう。

股関節の硬さをとる①体のねじりで股関節を開く方法


まず、体のねじりを利用して股関節を開く方法からお話します。

この方法は、同じ「股関節が硬い」でも、

・ターンアウトなどでひざ下ねじりやすい、ひざ下がO脚になりやすい
・開脚など足を開く動きでお尻の上が固まりやすい
・体幹が弱い、あばらが開いてるって言われる

といったタイプの方に向いています。

というのも、コレらに共通する原因の1つが、体をねじる力が足りてないことだからです。

過去に『体幹の歪み矯正する方法』をお伝えした動画でも、

体がねじりづらくなることは
・背骨(胸椎)の硬さや
・腹筋の弱さ
・骨盤のゆがみ
などに影響するというお話しました。

参照動画『【体幹のゆがみ矯正】体幹弱い意外な原因と手首でできるセルフ整体』

ゆがみがあると、動かしたいところにうまく力が伝わらないので、
動かすのに足りない分を他のパーツが代わりに動きやすくなります。

この代わりに動いてる分だけ、股関節も動かしづらくなっちゃうんですね。

逆にいうと、体幹をねじる力をプラスできれば、股関節も開きやすくなります。

たとえば、骨盤の位置がズレずに、体のねじりであばらが締まってくる分だけ、股関節も開きやすくなるというわけです。

バレエのプリエという動作でしゃがむときなら、左のあばらが中心に向かって締まってくれば右の脚が外に開きやすくなりますし、

これが開脚なら、左のあばらが締まることで、右の足が開きやすくなります。

バレエでは、
・あばらを締めるとか
・鎖骨(胸)を開くとか
・肘を落とさないようにする
といった注意がされることがありますが、

それは、これらの注意で出てくる動きが、結果的に股関節を開きやすくするためでもあるからです。

でも、「あばらを押さえることで股関節が動かしやすくなるとはいえ、ずっとそうしてるのは無理ですよね?」って思った方もいるかもしれません。

そこで、この問題を解消するために『腕と体のねじり伸ばしを使って股関節を動かしやすくするやり方』についてお話します。

ステップ1:股関節のセッティング


具体的なやり方をみていきましょう。

まず椅子に座って足を組みます。
足を組むのは、この方が股関節を外側に回す時に使うお尻の奥の筋肉、ここに効きやすいからですね。

そして足を組んだら足首を反るようにします。
足首を反るのは股関節が動かしやすくなるからです。

この2つがきちんとできてるかどうかが、効果を決めるポイントになるので忘れずに行ってください。

そして手を体の前で組みます。
手の組み方は組んだ足に合わせます。左足を組んでるなら左手が上です。

ステップ2:腕のねじり+肘の曲げ伸ばしで体幹を安定させる


ここから肘を横に張ります。
手を組んで肘を横に張ると、手首が胸に近づいてきます。

この時に、肩甲骨とこの肋骨が近づいて『肩甲骨が背中を押しやすい状態』を作ってくれます。

このとき、手首が下を向いたり、肩が動くと効果を下げてしまうので、ご注意ください。

手を組んで肘を横に張ってから、肘を伸ばすと、押し出す力が加わって体幹が安定します。

ここまでの流れで、腕を横にスライドするときに体幹のねじりを使いやすい状態が作れます。

ステップ3:腕を使って体幹をねじる

体幹が安定したら、肘が伸びたまま、足が上の方向へにスライドします。
この場合は左ですね。

ねじる範囲は、
・肘が伸びたまま
・顔が正面を向いたまま
できるところまでです。

体幹で体がねじれる範囲を超えると、肘が曲がったり、体勢が崩れます。

体幹がねじれた分だけ、股関節が開きやすくなります。
これを何回か繰り返します。

合ってるか心配な方は、試しに、この状態で立って太ももを外側に回してみてください。バレエをやられている方ならターンアウトですね。

股関節が動かしやすくなってればうまくいってます。

でも、なかには
「そもそも、座って足を組むのが大変」とか「足を組んで座ると、体勢きつくてひざが上にいっちゃうけど大丈夫」という方もいると思います。

その場合は、仰向けでひざを立てながらやれば大丈夫です。

仰向けで膝を立てたところから、足を組んでやってもメカニズムは同じですのでご安心ください。

負担も少ないので、「自分は肩が痛くてこの体勢ムリ」という方でもできます。

実際、五十肩などの肩の治療でいらっしゃっている方には、仰向けバージョンをお勧めしています。

もし、股関節硬すぎて、あぐらができないとか、足を組んで座れないという方は仰向けで膝を立ててから足を組んでやってみてください。

股関節の硬さをとる②足首回しで股関節を整える方法


続いて、足首回しで股関節を整える方法についてお話します。

この方法は、同じ「股関節が硬い」でも、動きのなかで股関節の硬さを感じるタイプに向いています。

たとえば、股関節の硬さにプラスして

・片足で立つ時に骨盤がズレたり体が斜めになる
・浮指がある、足がつりやすい
・足首が弱いとか、足の親指の付け根に痛みがでやすい、長く歩くと足の甲が腫れる

といったタイプですね

これらは、足首の動かしやすさと股関節の動かしやすさの連動と関係があります。

どういうことか?

バレエ教室では、先生から足の形に関する注意をよくされます。

「足指を伸ばして使って」とか
「指が丸まらないように」とか
「足の甲をもっと出して」
など…、表現は先生によっていろいろなんですが、コレって単に足の形だけの問題じゃないんですね。

足指が伸びたまま足裏でつかむ力が弱いと、股関節を使いたい時に骨盤(お尻)が代わりに動いてしまうからでもあります。

結果として、股関節をコントロールしにくくなるので、
・パッセなど片足で立つ時に、膝が横に向かずに体が内側に回ってきてしまったり…
・足を寄せる時に内ももの筋肉が使えずに、膝の内側や足の付け根がつらかったり…
・足を上げる時に太ももの前側に余計な負担がかかったり…
といった問題がでてくるんですね。

こういう話を聞くと、「足の筋トレして鍛えないとダメですか?」って感じる方もいると思います。

もちろん、足裏でつかむ力があるに越したことはないんですが、このタイプの場合、足にうまく力が伝わらずに足の筋トレ自体がうまくいかないことが多いです。

なので、筋力を発揮しやすい位置整えることで、足首と股関節の連動をしやすい状態にするやり方をお話します。

 

ステップ1:ふくらはぎをねじる

具体的なやり方をみていきましょう。

まずイスに座って足を組んだら、足首を反ります。
足首を反るのは、股関節が動かしやすくなるからです。

そこから、手でふくらはぎを外側に向かってねじります。
自分の目線でみると、ふくらはぎを下に向かってねじる感じですね。

これは股関節を外側に回す時に使うお尻の奥の筋肉を使って股関節を回しやすくするためです。

この形、ちょっとやりづらいんですが、持ちやすいからといってスネをねじっても効果がありません。ふくらはぎをねじることに意味があります。

肘を脇につけるようにすると、テコの支点が使えて押さえやすいです。

ステップ2:足首を固定して足首回し

ふくらはぎを固定したら、もう片方の手で足首を押さえます。

押さえるのはくるぶしの下です。
内外のくるぶし〜踵に向けてたどっていくと、くるぶしの下で凹んだところで骨が触れます。
これは距骨(きょこつ)といって、これがきちんとハマって動かせることで股関節の動きがスムーズになります。

くるぶしの下を押さえたら、足首を内側、外側に大きく回します。回す回数はそれぞれ5回〜8回ずつが目安です。

このとき、手を使って足首を回さないように注意してください。
「足首を回す感じがわからない」と言う方は、つま先を回すようにするとやりやすいです。

これを3セット繰り返します。

コツは、1セットごとに立って座り直すことです。
1セット目よりも2セット目、2セット目よりも3セット目の方が、股関節が動くようになった分だけ足が組みやすくなっているので、効果が上がります。

でも、なかには「そもそも、座って足を組むのが大変…」とか「足を組んで座ると、体勢きつくてひざが上にいっちゃうけど大丈夫?」という方もいると思います。

もしその場合は、外くるぶしを膝のある方向に向かって引っ張りながら足を組むと、股関節が回って足が組みやすくなります。

これは足裏を合わせて座る合蹠(がっせき)で、ひざが浮いてしまうときも使えるコツですので、併せてご活用ください。

まとめ

 

では、ここまでの話をまとめます。

『ねじる』+『足首回し』で股関節の可動域UPということで、今回は、『座ってできるやり方で股関節の硬さをとる方法』をタイプ別に2つお話してきました。

同じ「股関節が硬い」でも、

・ひざ下ねじりやすい、ひざ下がO脚になりやすい
・開脚などでお尻の上が固まりやすい
・体幹が弱い
というタイプは、①体のねじりで股関節を開く方法がお勧めです。

・片足で立つときバランスが保てなくて骨盤がズレたり体が斜めになる
・浮指がある、足がつりやすい
・足首が弱い
という②足首回しで股関節を整える方法がお勧めです。

「どっちもあるよ」と言う方は、①→②の順にやるのがお勧めです。

ぜひ試してみてください。

柔軟バレエ・ストレッチのp76〜股関節の硬さをとる方法について解説していますので、本をお持ちの方はそちらもご参照ください。

おまけ

ここから先の内容は、ちょっとだけマニアックな話も含まれるので、会員限定でお話しています。

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この方法は、押さえる骨や体勢によって効き方が変わるんですね。

そこで、
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・床を押したり、ひざを伸ばしやすくする整え方
のアレンジについてもプラスしてやり方を紹介しています。

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以上、参考になれば嬉しいです。